日本
国内物販・ライセンス・テーマパーク事業を担うサンリオの中核セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 29,420百万円 | 24,468百万円 | ↑ |
| 営業利益(セグメント利益) | 14,915百万円 | 11,927百万円 | ↑ |
| ロイヤリティ売上高(外部顧客) | 9,054百万円 | 6,282百万円 | ↑ |
事業詳細
株式会社サンリオ(親会社)および国内連結子会社が担当。ギフト商品の企画・販売、キャラクター商品化権の許諾・管理(ライセンス事業)、サンリオピューロランド(東京都多摩市)・ハーモニーランド(大分県)のテーマパーク運営を主軸とする。2027年3月期第1四半期は外部顧客向け売上高294億円(連結売上高の約56.5%)と最大セグメントであり、複数キャラクター戦略・周年施策・国内客数増加が収益を牽引している。
直近の概況
国内客数増加とキャラクター人気で増収増益、Sanrio+会員数も拡大
2027年3月期第1四半期は売上高294億円(前年同期比20.2%増)、営業利益149億円(同25.0%増)。物販事業は国内客数の大幅増加、ライセンス事業は『ハローキティ』『ポムポムプリン』等複数キャラクターの採用拡大が寄与。テーマパークはピューロランドが四半期として過去最高来場者数を記録、ハーモニーランドも35周年イベントが好調。なお、当四半期より社長室費用を「調整額」から「日本」セグメントへ組替表示している。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 複数キャラクター戦略の継続奏功(『ポムポムプリン』30周年でサンリオキャラクター大賞2026で1位獲得等)
- 国内客数の大幅増加と店舗における販売機会最大化
- ライセンス事業における家庭雑貨・玩具・菓子食品カテゴリーへの展開拡大
- テーマパークのシーズンイベント強化による来場者数・客単価の伸長(ピューロランド過去最高来場者数、ハーモニーランド35周年)
- 会員サービス「Sanrio+」の会員数拡大(2026年6月末約348万人、四半期で22万人増)によるファンエンゲージメント向上
リスク
- 元常務取締役の不適切な報酬受給問題に関するガバナンスリスク(特別調査関連費用216百万円計上、損害賠償請求訴訟を提起)
- 特定キャラクターへの人気集中によるボラティリティリスク(複数キャラクター戦略で対応中)
- テーマパーク事業における天候・感染症等の外部要因による来客数変動リスク
- インバウンド需要の変動(為替・観光政策・地政学リスク等)による物販・テーマパーク収益への影響
- テーマパーク人員体制強化・修繕等に伴う販売費及び一般管理費の増加圧力
欧州
欧州5カ国を拠点とするライセンス・物販事業セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 3,346百万円 | 2,145百万円 | ↑ |
| セグメント利益(営業利益) | 855百万円 | 616百万円 | ↑ |
| ロイヤリティ売上高(外部顧客) | 3,280百万円 | 2,108百万円 | ↑ |
| 物販その他売上高(外部顧客) | 66百万円 | 37百万円 | ↑ |
事業詳細
イタリア・フランス・スペイン・ドイツ・英国を主要市場とし、現地連結子会社がキャラクターの商品化権許諾(ライセンス事業)およびギフト商品の企画・販売(物販事業)を展開する。収益の大半はロイヤリティ収入が占め、アパレル・玩具・文具雑貨カテゴリーを中心に複数キャラクター戦略を推進。大手ファストファッションブランド等のグローバルブランドとの取り組みも継続し、幅広いカテゴリーで売上高が伸長している。
直近の概況
欧州売上高は前年同期比56.0%増、複数キャラクター戦略が牽引
2027年3月期第1四半期の欧州売上高は3,346百万円(前年同期比56.0%増)、セグメント利益は855百万円(同38.9%増)となった。ライセンス事業では複数キャラクター戦略の継続に加え、欧州各国に展開する大手ファストファッションブランドや文具・雑貨のライセンシーとの取り組みが奏功し、玩具カテゴリーも複数キャラクターの採用により伸長した。ブランド価値向上に向けて女子スキーワールドカップでのイベントも実施した。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 複数キャラクター戦略の継続によるライセンシー層の拡大(ハローキティ依存からの脱却)
- 大手ファストファッションブランドとの取り組み拡大による売上伸長
- 文具・雑貨、玩具カテゴリーでの複数キャラクター採用によるカテゴリー拡張
- 女子スキーワールドカップ等のイベント実施によるブランド価値向上
- 中期経営計画に基づくグローバルEvergreenなIP化施策の推進
リスク
- 連結子会社の決算期相違(対象期間が2026年1月~3月)による業績のタイムラグリスク
- 欧州経済の減速・地政学リスクによるライセンシーの購買意欲低下
- 為替変動(ユーロ・ポンド等)による円換算売上高・利益への影響
- 特定カテゴリー(アパレル・玩具・文具雑貨)への収益集中によるボラティリティリスク
- グローバルブランドとの契約更新・取り組み縮小リスク
北米
主に米国でキャラクターライセンス・ギフト商品販売を展開する高収益セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(第1四半期累計・2027年3月期) | 6,133百万円 | 5,788百万円 | ↑ |
| 営業利益(第1四半期累計・2027年3月期) | 2,202百万円 | 2,750百万円 | ↓ |
| 売上高増減率(前年同期比) | +6.0% | - | ↑ |
| 営業利益増減率(前年同期比) | △19.9% | - | ↓ |
| ロイヤリティ売上高(第1四半期累計・2027年3月期) | 5,525百万円 | 5,149百万円 | ↑ |
事業詳細
北米セグメントはSanrio, Inc.が主に米国市場を担当し、キャラクターの商品化権許諾(ライセンス事業)およびギフト商品の企画・販売を行う。玩具・アパレル・ヘルス&ビューティー・デジタルの各カテゴリーでライセンシーと協業し、スペシャルティストアからマス市場まで幅広い流通チャネルをカバーする。プロスポーツリーグ(MLB・NHL・NBA・NFL・MLS等)やカルチャーイベントへの参加を通じたブランド価値向上も推進している。
直近の概況
売上は増収も、マーケティング費用増加で営業利益は減益
当第1四半期は玩具・アパレルカテゴリーの売上高が大幅に伸長し、売上高は6,133百万円(前年同期比6.0%増)となった。玩具カテゴリーでは他社人気キャラクターとのコラボレーション商品が好調、アパレルは既存ライセンシーとの取り組みが堅調に推移した。一方、MLB・NHL・NBA・NFL・MLS等プロスポーツリーグとのコラボレーションイベント実施等によるマーケティング費用等の増加により、営業利益は2,202百万円(前年同期比19.9%減)と減益となった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 複数キャラクター戦略の継続展開(ハローキティに次ぐクロミ等の認知度向上)
- デジタルカテゴリーでの複数プラットフォームへのゲームコンテンツ配信拡大および販売チャネル増加
- プロスポーツリーグ(MLB・NHL・NBA・NFL・MLS)・カルチャーイベントへの参加によるブランド認知向上
- SNS・YouTubeを活用した複数キャラクターの継続的な露出によるファン層拡大
- 玩具・アパレル・ヘルス&ビューティー等幅広いカテゴリーでのライセンシーとの協業深化
リスク
- マーケティング費用等の増加による利益率への圧迫(当第1四半期は営業利益減益)
- 関税政策を中心としたマクロ環境の変化による事業不透明感の継続
- 米国市場における消費者動向・景気変動リスク
- 為替変動(円安・円高)によるセグメント利益の変動リスク
- 特定キャラクター(ハローキティ)への依存度が依然として高い点
- 元常務取締役による不適切な報酬受給事案(Sanrio, Inc.関連)に伴うガバナンスリスクおよびレピュテーションリスク
南米
ブラジル・メキシコ等を主軸とするライセンス特化の小規模高成長セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(第1四半期・2027年3月期) | 1,073百万円 | 631百万円 | ↑ |
| 営業利益(第1四半期・2027年3月期) | 280百万円 | 251百万円 | ↑ |
| 売上高前年同期比増減率(第1四半期・2027年3月期) | +70.0% | ↑ | |
| 営業利益前年同期比増減率(第1四半期・2027年3月期) | +11.7% | ↑ | |
| ロイヤリティ売上高(第1四半期・2027年3月期) | 1,073百万円 | 618百万円 | ↑ |
事業詳細
南米セグメントは、主にブラジル・メキシコ・チリ・ペルーを中心にキャラクターの商品化権許諾(ライセンス事業)およびギフト商品の企画・販売を展開する。連結売上高に占める構成比は約2.1%(2027年3月期第1四半期)と小規模ながら、複数キャラクター戦略の浸透と各国ローカル需要の取り込みにより高成長を継続している。外部顧客への売上高のほぼ全額をロイヤリティ売上高が占めるライセンス特化型の収益構造を持つ。
直近の概況
売上高70.0%増、営業利益11.7%増と高成長継続、為替影響も増益に寄与
当第1四半期の南米売上高は1,073百万円(前年同期比70.0%増)、営業利益は280百万円(前年同期比11.7%増)。ライセンス事業においてアパレル、ヘルス&ビューティー、文具、アクセサリー、バッグカテゴリーが好調に推移。メキシコは子供服が堅調なアパレルカテゴリーと衛生商品が好調なヘルス&ビューティーカテゴリーが伸長、ブラジルは子供服が好調なアパレルカテゴリーと文具カテゴリーが好調。南米全域で大手グローバルブランドによるアクセサリーや子供向けバッグ展開も寄与し、営業利益は売上高増加と為替影響により増益となった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 複数キャラクター戦略の浸透(『クロミ』『マイメロディ』『シナモロール』等の認知拡大)
- アパレル・ヘルス&ビューティー・文具・アクセサリー・バッグ等の多カテゴリー展開
- ブラジル・メキシコ各国でのローカルニーズ対応(子供服、衛生商品、文具等)
- 大手グローバルブランドとのコラボレーションによる認知度・展開カテゴリーの拡大
- 為替影響による増益効果
リスク
- 南米各国の通貨変動リスク(ブラジルレアル・メキシコペソ等の為替影響)
- 地政学リスクおよびインフレ・物価高による現地消費者購買力の低下
- 連結売上高に占める構成比が約2.1%と小規模であり、グループ全体への貢献度は限定的
- ライセンス事業への高依存(売上高のほぼ全てがロイヤリティ)による収益構造の脆弱性
- 物販その他事業が大幅縮小しており、事業ポートフォリオの多様性に課題
アジア
香港・台湾・韓国・中国・東南アジアを担うライセンス・物販の高成長セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 12,061百万円 | 10,065百万円 | ↑ |
| セグメント利益(営業利益) | 5,510百万円 | 5,794百万円 | ↓ |
| ロイヤリティ売上高 | 7,905百万円 | 7,667百万円 | ↑ |
| 物販その他売上高 | 4,156百万円 | 2,398百万円 | ↑ |
事業詳細
三麗鴎股份有限公司(台湾)、Sanrio(Hong Kong)Co., Ltd.、Sanrio Korea Co., Ltd.、三麗鴎(上海)国際貿易有限公司、Sanrio Global Asia Ltd.、SANRIO SOUTHEAST ASIA PTE. LTD.等の現地連結子会社が、主に香港・台湾・韓国・中国・シンガポールを中心とするアジア地域でキャラクターの商品化権許諾(ライセンス事業)およびギフト商品の企画・販売(物販事業)を展開する。複数キャラクター戦略を軸に、玩具、アパレル、ヘルス&ビューティー、企業特販など幅広いカテゴリーで事業を拡大している。
直近の概況
売上高19.8%増だが販管費増加で営業利益4.9%減
中国はハローキティに加えマイスウィートピアノ・こぎみゅん等の育成を進め、玩具中心にインテリア・キッチンへカテゴリー拡張。韓国はヘルス&ビューティー・デジタル・玩具が好調でハローキティ・ポムポムプリンが伸長に寄与。台湾はクロミ人気の高まりで玩具・アパレルが大きく伸長。香港・マカオはテーマパーク・金融機関との企業特販が増加に寄与。東南アジアは複数キャラクター戦略の推進により玩具・企業特販カテゴリーが好調で、クロミ・マイメロディ・シナモロールの人気が高まった。一方、販売費及び一般管理費の増加により、アジア全体の営業利益は前年同期比4.9%減となった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 複数キャラクター戦略の奏功:ハローキティに加えクロミ・マイスウィートピアノ・シナモロール等の人気拡大がアジア全域で売上を牽引
- 中国での店舗網拡大・地域限定オリジナル商品展開による顧客接点拡大と物販売上の急増(前年同期比73.4%増)
- 韓国・台湾・東南アジアでの企業特販・玩具・ヘルス&ビューティカテゴリーの好調継続
- 東南アジアにおける玩具ライセンシーとの複数地域展開の拡大
- 香港・マカオ地区でのテーマパーク・金融機関との企業特販の拡大
リスク
- 中国・香港・台湾等の地政学リスクおよび政治的緊張による事業環境の悪化
- アジア各国の為替変動(円高進行時の現地通貨建て収益の円換算目減り)
- 特定キャラクターへの人気集中リスク(複数キャラクター戦略で分散を図るも、ブームの終焉による急激な売上減少の可能性)
- 中国経済の減速や消費マインドの悪化による物販・ライセンス需要の低下
- 販管費増加によるセグメント利益率の悪化(当期は増収下での営業利益減益)
- 競合他社(国内外のキャラクターIP)との競争激化によるライセンス単価・契約件数への影響
最終更新: 2026年8月10日

