事業内容
株式会社重松製作所は1917年創業の労働安全衛生保護具専門メーカーで、防じんマスク・防毒マスク・送気マスク等の呼吸用保護具を中核事業とする。福島県の船引事業所・第二船引事業所の2拠点で製造し、全国13営業所・1出張所を通じて製造業を主要顧客に販売する。
エア・ウォーター防災の自給式呼吸器の国内販売総代理店も兼ね、製品の保守点検・修理サービスも提供する。関係会社を持たない独立単体経営で、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
自社製造製品(防じん・防毒・送気マスク等)の販売と、エア・ウォーター防災製自給式呼吸器等の仕入商品販売を組み合わせる。2026年3月期の売上高15,593百万円のうち製品が10,450百万円(67%)、商品が5,143百万円(33%)を占める。
全国13営業所網と輸出販売(輸出額2,217百万円、輸出比率14.2%)を通じて多様な顧客に安定供給する体制を構築している。
企業の強み
1917年創業以来、一貫して呼吸用保護具に特化した専業メーカーとして事業を展開。技術研究所を埼玉事業所内に設置し、素材・完成品・製造技術にわたる研究開発を継続。
メカニカルフィルタ自動製造装置・吸収缶自動製造ライン等の独自開発機械装置を保有し、競合が短期間で模倣困難な技術・製造ノウハウを蓄積している。
本社に加え全国13営業所・1出張所を配置し、製造業顧客への直接営業体制を構築。輸出販売高は2,217百万円(前期比+22.7%)で輸出比率は14.2%に拡大。
アジア75.7%・欧州オセアニア18.3%・米国6.0%と地域分散も進んでいる。国内外の販売網が売上高過去最高額15,593百万円の達成を支えた。
1977年締結・3年毎自動更新のエア・ウォーター防災製自給式呼吸器の国内販売総代理権を保有。2026年3月期の自給式呼吸器販売高は3,657百万円(前期比+16.1%)と商品売上の主力を担う。この独占的代理権は競合他社が容易に代替できない参入障壁として機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期11,919百万円→2026期15,593百万円と5期連続増収を達成し、2026期は過去最高を更新(前期比+10.5%)。一方、営業利益は2025期1,069百万円から2026期1,055百万円へ微減(同▲1.4%)、当期純利益は780百万円から702百万円へ減少(同▲10.0%)。
第二船引事業所第三工場竣工に伴う生産ライン移設費用・材料費増・労務費上昇による原価率悪化に加え、シンジケートローン手数料100百万円計上と支払利息倍増が経常利益を圧迫した。外部要因として製造業向け需要の好調と化学物質規制義務化が売上を牽引した一方、資材・人件費のインフレが収益性を下押しした。
成長戦略
規制対応需要の取り込み・生産能力増強・海外展開を軸とした中期成長
2024年4月義務化のリスクアセスメント対象物質に対する保護具需要を自社製品ラインで取り込み。今後も対象物質の追加が予定されており、防毒マスク(前期比+19.0%)・防じんマスク(同+11.0%)の受注好調が継続。中期的な需要底上げ要因として機能している。
吸収缶生産ラインの埼玉事業所から第二船引事業所第三工場への移設を完了。建物純額が前期比3,238百万円増加し、製商品の安定供給体制を確立。移設に伴う一時的なコスト負担は2026期に計上済みであり、2027期以降の収益貢献が期待される。
輸出額は2026期2,217百万円(前期比+22.7%)、輸出比率は12.8%から14.2%に上昇。LA認証取得等を通じた海外展開基盤の整備を継続。防毒マスクを中心に輸出が拡大しており、国内需要の補完的成長ドライバーとして機能している。
ユーザーニーズに応える新製品開発と製商品の安定供給を経営方針として継続。労働安全衛生保護具の専門会社としての社会的責任・使命を果たすべく、感染症・災害対応等の危機管理需要および社会インフラ整備改修需要への対応を強化する方針。
最終更新: 2026年7月19日

