事業内容
中本パックス株式会社は、グラビア印刷・コーティング加工・ラミネート加工・成型加工を中核技術とする包装材料の総合メーカーである。食品関連(売上高の約64%)を主力に、IT・工業材、医療・医薬、建材、生活資材と多用途に展開する。
国内17工場(関西2・関東5工場含む)と海外7拠点(中国5社・米国1社・ベトナム1社)を有し、連結子会社17社・持分法適用関連会社1社で構成される。主要顧客には㈱エフピコ(売上高比12.9%)をはじめ、食品メーカー・IT部材メーカー・医薬品メーカー・建装材メーカー等が含まれる。
1941年創業の歴史を持ち、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
グラビア印刷・ラミネート・コーティングの一貫加工技術を基盤に、食品・IT・医療・建材・生活資材の各分野向けに包装材料を製造・販売する。顧客の製品仕様に応じた受託加工が主体だが、NSセパ・NAK-A-PET・NC-PET・NS-PET等の自社ブランド品も展開し、付加価値収益を確保する。
国内外の生産拠点を活用したサプライチェーンと、連結子会社との分業体制により、コスト競争力と供給安定性を両立している。
企業の強み
食品・IT・工業材・医療・医薬・建材・生活資材の6用途に分散展開し、特定分野の需要変動リスクを低減する。2026年2月期においてIT・工業材関連が前期比33.1%増と急拡大する一方、食品関連も9.2%増と安定成長し、複数用途の同時成長が売上高49,132百万円・営業利益2,871百万円(前期比58.2%増)の達成に寄与した。
NSセパ(離型フィルム)・NAK-A-PET(高剛性PETシート)・NC-PET(高耐熱PETシート)・NS-PET(熱接着性PETフィルム)・Nコート(合成紙)等の自社ブランド品を保有。スマートフォン・液晶ディスプレイ・湿布薬等の製造工程に不可欠な素材として採用され、汎用品との差別化と利益率向上に貢献している。
全国主要都市周辺に16工場を配置しBCP対応・供給責任を果たすとともに、中国5社・米国1社・ベトナム1社の海外拠点でグローバルなサプライチェーンを構築。2024年2月に中本アドバンストフィルム㈱(旧MICS化学㈱)を連結子会社化し、食品・IT・生活資材向けフィルム製造能力を拡充した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の推移は、2022期売上高40,485百万円・営業利益2,332百万円をピークに2023・2024期は原材料高騰等で利益が低迷(2024期営業利益1,815百万円)。2025期以降はM&A効果・原価改善・IT工業材需要拡大を背景に大幅回復し、2026期は売上高49,635百万円・営業利益2,961百万円まで改善。
2027年2月期第1四半期は売上高12,767百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益799百万円(同6.6%増)、経常利益820百万円(同17.8%増)と第1四半期過去最高を更新。外部要因として為替差損が前年同期比で大幅改善(前年同期59百万円の損失→当期11百万円の利益)したことが経常利益の大幅増加に寄与。
エネルギー価格高騰による製造コスト上昇は継続しているが、原価低減・生産効率向上で吸収している。
成長戦略
環境対応製品拡販・IT工業材技術深化・設備投資による生産能力増強で多軸成長
「環境経営と改善活動の推進」をスローガンに掲げ、環境への負荷を低減できる開発製品の販売拡大を継続。顧客の環境対応ニーズを取り込み、差別化製品による付加価値向上と新規顧客獲得を目指す。
スマートフォン用途・半導体関連向け包材・機能性フィルムの需要拡大を捉え、2027年2月期第1四半期に売上総利益前年同期比23.3%増を達成。モバイル・半導体市場の外部需要を自社技術力で取り込む戦略を継続。
2027年2月期第1四半期に有形固定資産が前期末比511百万円増加。機械装置・その他固定資産への投資を継続し、増加する受注需要への対応力強化と生産効率向上を図る。建材関連の新規案件受注増加にも対応。
壁紙向け印刷・表面機能コーティングを施した建材製品が増加し、2027年2月期第1四半期に売上高前年同期比35.8%増・売上総利益同69.3%増を達成。新規案件受注が寄与しており、建材分野での事業拡大が加速している。
最終更新: 2026年7月17日

