事業内容
株式会社幸楽苑は、1954年創業の老舗ラーメンチェーンで、「幸楽苑」ブランドのラーメン・餃子等を製造直販する外食事業を主軸とする。2026年3月期末時点で国内直営店346店舗・国内外フランチャイズ20店舗(国内11・海外9)の計366店舗を展開し、東北・関東17都県に店舗網を持つ。
自社工場(郡山・小田原)で麺・スープ等を製造し直営店へ供給する製造直販モデルを採用。主要顧客は日常的な外食需要を持つ一般消費者であり、低価格・高品質を訴求する。
2024年10月に完全子会社を吸収合併し、持株会社体制から単一事業会社へ移行した。
ビジネスモデル
売上高の大部分は直営店での飲食提供(2026年3月期直営店売上28,960百万円)から得る。自社工場で麺・スープを一括製造し直営店へ供給することでコスト管理と品質均一化を実現。
フランチャイズ事業では加盟金(300万円)・保証金(100万円)・ロイヤリティー(売上高の4.5〜5%)および食材・消耗品販売により収益を補完する。海外FCはロイヤリティー2%で収益化している。
企業の強み
1975年の自社生産開始以来、郡山・小田原の自社工場で麺・スープを製造し直営店へ直接供給する体制を維持。2026年3月期の生産実績は製造原価ベースで4,991百万円(前期比10.45%増)。この垂直統合モデルが低価格戦略と品質管理の両立を支えており、競合が短期間で模倣困難な構造的優位となっている。
商品企画部が研究開発を担い、2026年3月期の研究開発費は46百万円。当期は「魚介とんこつらーめん」「メガ中華そば」等の新商品開発に加え、夏季限定7種類を含む季節限定商品22種類を販売。グランドメニューと季節商品の両輪で来店頻度向上を図る商品開発力は自社工場との連携により実現している。
2026年3月期末時点で国内直営店346店舗・FC11店舗の計357店舗を国内展開。東北6県・関東・甲信越・静岡の17都県に分散し、地域ごとに既存商圏のドミナント出店を推進。当期は23店舗の改装と新店2店舗を開設し、店舗網の質・量両面での強化を継続している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022年3月期・2023年3月期の2期連続営業赤字(△2,045百万円・△1,687百万円)から、2024年3月期に営業黒字転換(33百万円)、2025年3月期(444百万円)・2026年3月期(1,515百万円)と急速に改善。2026年3月期は吸収合併による通期連結効果で売上高が前期比56.0%増となったが、参考資料ベースの同条件比較でも売上高5.9%増・営業利益42.5%増と実力ベースの収益力向上が確認できる。
外部環境として継続的な賃上げによる外食需要の底堅さが追い風となった一方、食材価格・人件費・エネルギーコストの上昇が利益率の上限を制約。2027年3月期は売上高31,500百万円・営業利益1,600百万円・当期純利益1,250百万円を計画。
成長戦略
「幸楽苑レジリエンス」のもと新規出店・店舗リニューアル・新工場建設で再成長を加速
2026年3月期は新店2店舗を開店(幸楽苑イオンモール秋田店等)し期末366店舗へ。2027年3月期は新規出店10店舗を目標に掲げ、店舗網の拡充による売上高31,500百万円達成を目指す。
2026年3月期は23店舗の改装(ブランドイメージカラー統一)を実施。ZEB Ready型店舗(安積店)を次世代型店舗として展開し、CO2排出量削減と高効率設備への更新を推進。2027年3月期も前期同水準のリニューアルを継続予定。
2026年3月期に新工場建設用地を取得済み。2028年12月の操業開始を予定しており、製造キャパシティ拡大により低価格・高付加価値商品の安定供給と新規出店加速を下支えする。
2026年3月期にタイ王国で2店舗を新規開店し、海外FC店舗数は9店舗へ拡大。海外フランチャイズによるロイヤリティー収入の積み上げで収益源の多様化を図る。
8年ぶりに新卒採用活動を再開し2026年4月に新入社員を迎え入れた。パート社員の正社員登用を含むキャリア採用も順調に推移。店長育成カリキュラム教育により店舗QSC・顧客満足度向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

