事業内容
ネットプロテクションズホールディングスは、2002年に日本初の信用リスク保証型BNPL(Buy Now Pay Later)決済サービスを開始した決済ソリューション専業グループ。B2C向けに「NP後払い」「atone」「NP後払いair」「AFTEE」、B2B向けに「NP掛け払い」を展開し、与信審査・請求書発行・入金確認・督促・回収までの決済関連業務をワンストップで提供する。
加盟店は数万社に上り、日本・台湾・ベトナムで事業を展開。2026年3月期のGMVは764,384百万円に達する。
ビジネスモデル
加盟店(販売元)が購入者に商品・サービスを提供した後、当社グループが債権を買い取り、購入者から代金を回収する。加盟店からは債権額面に対する所定の手数料率を乗じた取引手数料を営業収益として計上する。
収益はGMVと手数料率の積で決まり、貸倒関連費用・請求関連費用を控除した売上総利益が利益の源泉となる。GMVの拡大と与信精度向上による貸倒率低減が収益性改善の鍵を握る。
企業の強み
2002年のサービス開始以来蓄積した6億5,000万件超の独自取引データを基盤に、少額・大量債権に特化した与信モデルを構築。NP後払いの未払い率は0.34%(前期0.46%)と低水準を維持しており、高い与信通過率と低い貸倒率の両立が競合他社による短期模倣を困難にしている。
与信審査・請求書発行・入金確認・督促・回収・貸倒対応の全機能を単一サービスで提供する体制を確立。加盟店は決済関連業務を全面アウトソースでき、信用リスクを負わずに代金を確実に回収できる。この包括的なサービス設計が加盟店の乗り換えコストを高め、継続的な取引基盤を形成している。
2026年3月期においてB2Bサービス(NP掛け払い)GMVが前期比38.5%増の343,868百万円、atoneが同55.4%増の62,090百万円と高成長を記録。NP後払いを安定収益基盤としつつ、B2BおよびatoneがGMV成長を牽引する多軸構造を実現しており、特定サービスへの依存リスクを分散している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2022年3月期18,224百万円から2026年3月期24,589百万円へ5期連続増収。営業利益は2023・2024年3月期の赤字(各△404百万円・△627百万円)から2025年3月期2,103百万円、2026年3月期2,848百万円(前期比35.4%増)へ大幅改善。
GMVは764,384百万円(前期比19.1%増)、売上総利益は11,984百万円(同14.3%増)、EBITDAは4,626百万円(同23.5%増)と主要KPIが揃って加速。外部要因として、EC市場の拡大・企業の決済業務DX化ニーズが追い風となっている。
一方、NP後払いにおける競合激化による手数料率低下が営業収益率を押し下げており、2026年3月期の営業収益は業績予想を下回った。
成長戦略
GMV1兆円・営業利益40億円を目指し、atone・NP掛け払いの高成長と与信深化で収益拡大
労働人口減少・働き方改革を背景とした決済業務効率化ニーズを取り込み、パートナー企業との連携を軸とした戦略的営業活動を展開。2026年3月期GMVは前期比38.5%増の343,868百万円を達成。2027年3月期も継続的な大型加盟店獲得を推進。
決済代行事業者(PSP)との連携強化により、これまで接点のなかった幅広い事業者へアプローチ。デジタルコンテンツを中心とするEC非物販領域での新規加盟店稼働が寄与し、2026年3月期GMVは前期比55.4%増の62,090百万円を達成。
全国的な請求業務DXニーズを背景に、NP後払いairでは第2四半期に大型加盟店が稼働。AFTEEでは新規加盟店獲得が順調に進展。NP後払いのGMV減少・手数料率低下を補完し、B2Cサービス_NP後払い他区分の売上総利益は前期比4.4%増の7,956百万円を確保。
GMVの成長と業務効率化の推進により、GMVに対する販管費比率を継続的に低下させ、営業レバレッジを発揮。2026年3月期の営業利益率は11.3%(前期9.1%)へ改善。2027年3月期はEBITDA5,600百万円(前期比21.0%増)を予想。
最終更新: 2026年7月19日

