事業内容
ヘリオス テクノ ホールディング株式会社は、純粋持株会社として傘下にフェニックス電機株式会社・ナカンテクノ株式会社等7社を擁する。主力の製造装置事業では液晶FPD向け配向膜印刷装置・UV露光装置光源ユニットを中国・台湾を中心とするアジア市場へ供給し、グループ売上の約81%を占める。
ランプ事業では半導体露光装置用光源ランプや産業用LEDランプを製造販売する。主要顧客はZhejiang Laibao Display Technology(売上比32.3%)、株式会社ブイ・テクノロジー(同19.3%)等の液晶パネルメーカー・装置メーカーであり、アジア市場の設備投資動向に業績が連動する構造を持つ。
ビジネスモデル
製造装置事業は顧客仕様に応じた受注生産型で、配向膜印刷装置・露光装置光源ユニットの出荷・検収に基づき売上を計上する。ランプ事業は短期見込生産方式で在庫を持ちながら産業用ランプ・LEDランプを販売する。
両事業でフェニックス電機の光源技術とナカンテクノの精密印刷技術を組み合わせたシナジーを追求し、石英ガラス部品加工やSiCパワー半導体向け装置等の新規事業で収益源の多様化を図る。
企業の強み
ナカンテクノ株式会社が保有する精密印刷技術をコアに、配向膜印刷装置・インクジェット印刷機を開発・製造する。2026年3月期の製造装置事業売上高は11,522百万円(前期比46.4%増)、セグメント利益は2,083百万円(同35.2%増)を達成しており、技術力が収益に直結していることを示す。
2026年3月期末の自己資本比率は81.8%(前期末比5.7ポイント増)、現金及び現金同等物は12,309百万円。有利子負債依存度が低く、M&Aや設備投資を自己資金で賄える財務余力を持つ。
2026年3月期の営業キャッシュフローは1,861百万円と前期(878百万円)から倍増しており、キャッシュ創出力も向上している。
フェニックス電機の光源・光学技術とナカンテクノの装置設計・精密印刷技術を組み合わせ、露光装置用光源ユニットをグループ内で一貫供給できる体制を持つ。2026年3月期の研究開発費は545百万円(ランプ事業95百万円、製造装置事業449百万円)を投じており、LED検査用ユニット・SiCウェハー加工装置等の新分野開発を継続している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期の7,988百万円を底に回復基調が続き、2026年3月期は14,188百万円と過去5期で最高水準を更新した。営業利益も1,848百万円(営業利益率13.0%)と2024年3月期の1,472百万円を上回り最高益を達成。
製造装置事業では配向膜印刷装置・露光装置用光源ユニットの出荷が順調に推移し、前期末の契約負債2,887百万円の消化が売上増加に大きく寄与した。外部要因として、半導体・FPD製造装置向けの設備投資需要が当期は堅調に推移したことが追い風となった。
一方、2027年3月期は営業利益1,700百万円(前期比8.0%減)と減益予想であり、一時的な営業外収益の剥落と新規受注積み上げの進捗が焦点となる。
成長戦略
M&A・新規事業・台湾拠点拡充でポートフォリオ多様化と持続成長を追求
Rising Sun Management Ltd.との業務提携に基づき、電気照明器具向けワイヤーハーネスメーカーの株式会社ホンダを1,950百万円で完全子会社化(2026年4月1日付)。電気照明器具製造分野への参入により顧客層拡大とシナジー創出を目指す。
ナカンテクノ株式会社の子会社として台湾納慷泰克股份有限公司を2026年1月16日に設立。NSC版製造装置を台湾に移設し、中国・台湾向け液晶FPDメーカーへの納期短縮・輸送費削減を図り、NSC版売上の拡大を目指す。
カーボンニュートラル需要を背景に需要拡大が見込まれるSiCパワー半導体向け製造装置の開発を推進。省エネ・脱炭素の要となるパワー半導体市場への参入により、製造装置事業の製品ポートフォリオを拡充し新規収益源を確保する。
半導体製造装置メーカーの装置に使用される石英部品の加工事業を新規事業として立ち上げ、生産体制の確立と販路拡大を推進。製造装置事業の新たな収益柱として育成を図る。
2027年末までに一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が禁止されることを受け、一般照明用LEDランプの需要拡大が見込まれる。積極的な顧客提案活動により受注拡大を図り、ランプ事業の黒字基調を定着させる。
最終更新: 2026年7月19日

