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株式会社ニレコ

6863東証スタンダード電気機器

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株式会社ニレコ6863

事業内容

株式会社ニレコは1950年設立の産業用機器メーカーで、制御機器事業(鉄鋼・非鉄金属向けプロセス制御装置、フィルム向け蛇行・張力制御装置)、検査機事業(画像処理技術を活用した食品・電子部材向け品質検査装置)、オプティクス事業(半導体向け光学部品・レーザ機器)の3事業を中核とする。国内外7社の連結子会社を擁し、鉄鋼・半導体・食品・印刷・電池など多様な産業の生産ラインを顧客基盤とする。

2025年10月には応用光研工業㈱を子会社化し、放射線計測機器・光学結晶分野へ事業領域を拡充した。

ビジネスモデル

顧客の生産ライン固有の条件に対応した受注生産型ビジネスを基本とし、長期工事契約ではコストに基づくインプット法で収益を認識する。制御機器事業(利益率24.3%)とオプティクス事業(利益率35.9%)が高収益の柱となり、研究開発費705百万円を投じて独自のセンシング・画像処理・光学技術を磨き、競合との差別化を図る。

資金原資は主に内部留保と営業キャッシュ・フローで、財務の健全性を維持しながら成長投資を行う構造。

企業の強み

オプティクス事業は2026年3月期売上高2,855百万円に対しセグメント利益1,025百万円(利益率35.9%)と突出した収益性を誇る。受注残高は前期末比47.0%増の2,601百万円に達しており、半導体向け深紫外光(DUV)光学部品への強い需要を背景に、将来売上の積み上がりが確認できる。

創業以来70年超にわたり鉄鋼・フィルム向け制御技術を蓄積し、国内外で高い顧客信頼を獲得。ドイツIMSグループ(放射線板厚計で世界トップシェア)およびErhardt+Leimerグループとの業務提携を活用し、インド市場への蛇行制御装置供給開始など海外展開を実現。

制御機器事業の受注残高は3,214百万円(前期末比18.8%増)と積み上がっている。

制御機器・検査機・オプティクスの3事業が鉄鋼・半導体・食品・電池など異なる業種を顧客とするため、特定業種の設備投資サイクルに依存しにくい構造を持つ。2026年3月期の連結売上高11,023百万円、営業利益1,701百万円(営業利益率15.4%)を維持し、純資産17,072百万円・自己資本比率の高い財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高11,023百万円(前年比+2.5%)と増収を確保したが、営業利益は1,701百万円(同▲10.8%)、営業利益率は15.4%(前期17.7%)へ低下した。売上原価の上昇(インフレ亢進)と販管費増加(2,725百万円、前期比+133百万円)が主因であり、オプティクス事業・制御機器事業ともにセグメント利益が前年比で減少した。

特別利益(固定資産売却益・有価証券売却益・負ののれん発生益計197百万円)が純利益の下支えとなっており、経常利益ベースの実力値は引き続き注視が必要である。

全事業で受注が前年比2桁%増加し、期末受注残高は6,637百万円(前年同期比28.5%増)と大幅に積み上がった。2027年3月期会社予想は売上高12,500百万円(+13.4%)・営業利益1,900百万円(+11.7%)と強気であり、受注残高の水準はその達成を裏付ける。

一方、オプティクス事業の生産能力増強投資(今後数年間で20億円規模、2029年3月期稼働目標)は設備投資負担の増大を意味し、投資実行時期・規模・資金調達方法の開示内容を継続的に確認する必要がある。

2027年3月期より株主還元方針を「連結配当性向50%以上かつDOE3.0%以上」(従来:45%以上かつ2.5%以上)に引き上げ、政策保有株売却に伴う3円の特別配当(1株当たり年間105円)を実施予定である。2026年3月期の配当性向は45.2%・DOE3.9%と既に旧目標を達成しており、新方針への移行は株主価値向上に資する。

ただし、自己資本比率82.6%・ROE8.6%(前期9.7%)と資本効率の低下傾向が続いており、増産投資と株主還元の両立が中期的な課題として残る。

成長戦略

オプティクス増産投資・M&A・グローバル展開・株主還元強化で企業価値向上を目指す

半導体向け深紫外光対応光学部品・レーザ機器の強い需要に対応するため、今後数年間で20億円規模の設備投資を実施。2029年3月期の稼働開始を目標とし、供給制約を解消して受注残高(2,601百万円、前年同期比47.0%増)を売上に転換する。

2025年10月に子会社化した応用光研工業の放射線計測機器・結晶光学部門を検査機事業・オプティクス事業に組み込み、国内原子力発電所の再稼働進捗に伴う放射線計測需要の取り込みとグループ内技術連携を推進する。

放射線板厚計で世界トップシェアを持つドイツIMSグループとの協業でインド鉄鋼・非鉄金属業界向けCPC販売を開始。ドイツErhardt+Leimerグループとの連携で制御機器・検査装置の国内外事業を強化し、海外売上比率の拡大を図る。

2027年3月期より株主還元方針を「連結配当性向50%以上かつDOE3.0%以上」に引き上げ。政策保有株の見直し・売却を進め、2027年3月期は3円の特別配当を含む1株当たり105円の配当を予定。資本効率向上と株主価値の最大化を目指す。

セグメント損失が続く検査機事業において、ペロブスカイト太陽電池向け電極検査装置・AI弁別機能搭載の表面検査装置・食品検査装置の販売拡大と、応用光研工業の放射線計測機器との連携強化により黒字転換を目指す。

最終更新: 2026年7月19日