事業内容
株式会社ニレコは1950年設立の産業用機器メーカーで、制御機器事業(鉄鋼・非鉄金属向けプロセス制御装置、フィルム向け蛇行・張力制御装置)、検査機事業(画像処理技術を活用した食品・電子部材向け品質検査装置)、オプティクス事業(半導体向け光学部品・レーザ機器)の3事業を中核とする。国内外7社の連結子会社を擁し、鉄鋼・半導体・食品・印刷・電池など多様な産業の生産ラインを顧客基盤とする。
2025年10月には応用光研工業㈱を子会社化し、放射線計測機器・光学結晶分野へ事業領域を拡充した。
ビジネスモデル
顧客の生産ライン固有の条件に対応した受注生産型ビジネスを基本とし、長期工事契約ではコストに基づくインプット法で収益を認識する。制御機器事業(利益率24.3%)とオプティクス事業(利益率35.9%)が高収益の柱となり、研究開発費705百万円を投じて独自のセンシング・画像処理・光学技術を磨き、競合との差別化を図る。
資金原資は主に内部留保と営業キャッシュ・フローで、財務の健全性を維持しながら成長投資を行う構造。
企業の強み
オプティクス事業は2026年3月期売上高2,855百万円に対しセグメント利益1,025百万円(利益率35.9%)と突出した収益性を誇る。受注残高は前期末比47.0%増の2,601百万円に達しており、半導体向け深紫外光(DUV)光学部品への強い需要を背景に、将来売上の積み上がりが確認できる。
創業以来70年超にわたり鉄鋼・フィルム向け制御技術を蓄積し、国内外で高い顧客信頼を獲得。ドイツIMSグループ(放射線板厚計で世界トップシェア)およびErhardt+Leimerグループとの業務提携を活用し、インド市場への蛇行制御装置供給開始など海外展開を実現。
制御機器事業の受注残高は3,214百万円(前期末比18.8%増)と積み上がっている。
制御機器・検査機・オプティクスの3事業が鉄鋼・半導体・食品・電池など異なる業種を顧客とするため、特定業種の設備投資サイクルに依存しにくい構造を持つ。2026年3月期の連結売上高11,023百万円、営業利益1,701百万円(営業利益率15.4%)を維持し、純資産17,072百万円・自己資本比率の高い財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高11,023百万円(前期比2.5%増)に対し営業利益1,701百万円(前期比10.8%減)と増収減益だったが、2027年3月期第1四半期は売上高2,945百万円(前年同期比29.0%増)、営業利益236百万円(同63.2%増)と大幅に加速・改善した。半導体関連需要の堅調と応用光研工業の連結寄与が主因。
総資産は20,333百万円(前期末比254百万円減)、自己資本比率82.8%と財務健全性は高水準を維持。
成長戦略
オプティクス増産投資・M&A・グローバル展開・株主還元強化で企業価値向上を目指す
半導体向け光学部品需要の拡大に対応するため、今後数年間で20億円規模の生産能力増強投資を計画。2029年3月期の稼働開始を目標とし、供給制約の解消と受注拡大を狙う。
2025年10月に子会社化した応用光研工業(放射線計測・結晶光学)の業績が検査機事業・オプティクス事業双方に寄与し始めており、第1四半期業績にも反映された。
欧州パートナーとの協業強化を通じ、制御機器・検査装置分野での国内外事業を強化。インド市場への新規参入も進めている。
2026年8月に1株→3株の株式分割を実施し、資本市場での流動性向上・投資家層拡大を図った。2027年3月期は特別配当を含む配当を予想し、株主還元方針を継続。
最終更新: 2026年8月7日

