事業内容
新コスモス電機は1960年創業、ガスセンサの研究開発・製造から警報器・検知器の商品開発・販売・メンテナンスまでを一貫して手掛ける。事業はガス警報器事業の単一セグメントで構成され、家庭用ガス警報器関連(売上高構成比59.0%)、工業用定置式ガス検知警報器関連(同23.3%)、業務用携帯型ガス検知器関連(同14.3%)の3カテゴリーを展開する。
国内では都市ガス・LPガス事業者や電力・化学・半導体業界向けに製品を供給し、海外では北米・欧州・アジアに子会社・販売拠点を持つグローバル展開を推進。2026年3月期の海外売上高比率は51.8%に達し、国内外双方で事業基盤を持つ。
ビジネスモデル
コア技術であるMEMSガスセンサを自社(フィガロ技研含む)で研究開発・製造し、製品への内製搭載により競合との差別化を図る。製造はイスズ電機(国内)や中国・欧州の子会社が担い、販売は国内営業網と海外現地法人・代理店網を通じて行う。
製品販売に加え、新コスモス電機サービスや海外子会社によるメンテナンスサービスが継続的な収益源となっている。
企業の強み
フィガロ技研を含むグループ内でMEMSガスセンサの研究開発・製造を完結させており、2026年3月期の研究開発費は3,034百万円(売上高比6.1%)。半導体工場向け硫化カルボニル用センサや水素センサなど独自ラインナップを継続的に拡充しており、センサ技術が製品差別化の根幹を成す。
北米(New Cosmos USA)、欧州(New Cosmos-BIE B.V.)、中国・韓国・台湾・タイに子会社・事務所を展開。2026年3月期の北米売上高は前期比77.8%増の15,944百万円、海外売上高比率は51.8%(前期比5.6ポイント増)に達しており、長年の投資が収益化段階に入っている。
2026年3月期末の自己資本比率は72.7%(前期末比1.9ポイント増)、純資産57,443百万円。借入金残高4,020百万円に対し現金及び現金同等物は20,245百万円を保有しており、実質的な手元流動性は十分。財務基盤の安定が積極的な研究開発・設備投資を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期34,336百万円から2026年3月期50,091百万円へ5期連続増収。営業利益は2024年3月期4,086百万円へ一時落ち込んだ後、2025年3月期5,155百万円、2026年3月期7,351百万円と急回復し過去最高を更新。
営業利益率は2024年3月期10.6%から2026年3月期14.7%へ改善。外部要因として北米での警報器設置義務化規制が家庭用ガス警報器関連(前期比36.2%増)の急拡大を後押しした。
営業キャッシュ・フローは5,959百万円(前期比21.9%増)と堅調。2027年3月期は先行投資増加により営業利益6,000百万円(前期比18.4%減)と減益予想に転じる点が次の注目点。
成長戦略
北米規制需要の収益化と欧州水素・カーボンニュートラル市場の基盤構築を並行推進
ニューヨーク市条例等の規制を背景に北米向け電池式メタン警報器・ガスセンサの販売を継続拡大。2026年3月期北米売上高は15,944百万円(前期比77.8%増)と急拡大し、中期経営計画「展開」フェーズの主軸施策として成果を上げている。
家庭用電池式水素警報器を開発しイギリス・SGN社のグリーン水素プロジェクトに採用。欧州を中心としたカーボンニュートラル市場への製品展開を進め、将来の収益源として市場基盤を構築中。
電池式LPガス警報器の開発を推進し、国内外の新規市場開拓を図る。既存の都市ガス・メタン向け製品群に加え、LPガス市場への製品ラインアップ拡充により収益基盤の多様化を目指す。
北米向けにLoRaWANネットワーク搭載の家庭用電池式ガス警報器を開発完了。IoT・ネットワーク機能を搭載した高付加価値製品の拡充により、単価向上と競合差別化を図る。
ARレーザーガス可視化装置「Laser Gas Visualizer」をENEOSグローブ・東京ガスエンジニアリングソリューションズ・NeoRealXと共同開発。防爆ファン付きウェア「AIR FLOW PRO」や検査装置「Xai STATION Ⅱ」のリニューアルも実施し、業務用携帯型ガス検知器関連の売上高は7,145百万円(前期比11.6%増)と拡大。
最終更新: 2026年7月19日

