事業内容
ウインテスト株式会社は1993年創業、2003年東証マザーズ上場(現スタンダード市場)の半導体検査装置専業メーカーである。ディスプレイドライバIC・イメージセンサー・先端ロジックICを主な検査対象とし、シリコンウェーハ前工程からパッケージ後工程まで幅広い検査工程に対応する装置群(WTS-577シリーズ、WTS-9000、WTS-311NXシリーズ等)を展開する。
横浜本社・大阪事業所で開発・製造を行い、中国武漢の100%子会社(偉恩測試技術(武漢)有限公司)が量産・現地サポートを担う。主要販売先は中国・台湾の半導体製造企業であり、2025年12月期の地域別売上構成は中国56.5%、日本39.1%、台湾3.8%となっている。
ビジネスモデル
大阪事業所で次世代装置の開発・試作を行い、武漢子会社で既存装置の量産・組立を担う垂直分業体制を採る。顧客の試作から量産立ち上げまで徹底した技術サポートを提供することで顧客との長期関係を構築する。
売上高は装置販売が主体であり、2025年12月期の売上高は429百万円、受注残高は494百万円。目標経営指標として売上高経常利益率20%以上・配当性向30%を掲げるが、現状は未達成である。
企業の強み
WTS-311NXは3億8千万画素までの一括検査が可能で、業界唯一の一眼レフ専用大判センサー設計を有する。TOF検査にも自社開発専用光源との組み合わせで対応し、色むら検査機能も搭載。有機ELディスプレイの測定方法については特許2件を取得済みであり、技術的優位性を裏付ける知的財産を保有している。
テストパッケージとプローブカードを交換するだけであらゆる半導体の電気的検査に対応できる汎用アーキテクチャを採用。ウェーハ前工程から完成品後工程まで一貫対応が可能であり、2025年1月には前工程向けウェーハ・アクセプタンス・テスト装置WTS-511を新たに市場投入し、対応領域を拡大した。
2020年1月稼働開始の偉恩測試技術(武漢)有限公司は、既存装置の量産・修理・現地サポートを担い、大阪事業所の次世代開発集中を可能にする分業体制を実現。中国100%出資子会社の設立により、米国の対中制裁を回避しながら中国市場へ直接アクセスできる体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
当中間期の売上高は175百万円(前年同期比+18.0%)と増収を維持したものの、伸び率は縮小基調にあり、通期予想1,662百万円(前期比+287.4%)に対する進捗は約1割強に留まる。売上原価率の急上昇により売上総損失が前年同期の△14百万円から△52百万円に拡大し、営業損失は△393百万円(前年同期△377百万円)へと悪化。
市場環境としてはAI関連半導体が牽引する一方、当社主力の民生・産業向け半導体分野は新規設備投資への慎重姿勢が残り、本格回復には至っていない。
成長戦略
DDIC需要回復の取込みと新規事業5分野の収益化で黒字転換を目指す
日本・中国・台湾の主要顧客との商談・仕様協議が第2四半期以降増加しており、下半期のスマートフォン・PC・車載機器向け設備更新・増強需要の取り込みを図る。
AI関連分野に直結するSoC向けロジックIC検査装置やパワー半導体検査装置のプロトタイプ開発を武漢子会社と連携して推進し、対応可能検査範囲を拡充する。
液体レンズ「RYUGU」、ヘルスケア機器「BodyBeat」、強アルカリイオン水生成装置、MGC技術応用のテールゲートリフター等を順次市場投入し、半導体市況に左右されない収益源の多様化を図る。
abc株式会社を割当先とする第13回新株予約権の行使を通じて資本増強を進め、事業拡張及び運転資金確保のための機動的なファイナンス基盤を構築する。
最終更新: 2026年8月14日

