事業内容
株式会社エスケーエレクトロニクスは、2001年に株式会社写真化学のエレクトロニクス事業部門を会社分割して設立。スマートフォン・PC・薄型テレビ等に使用される液晶パネルおよび有機ELパネルの製造工程に不可欠なフォトマスクの設計・製造・販売を主力事業とする。
台湾・韓国・中国に連結子会社を持つグローバル体制を構築し、京東方(BOE)・TCL華星・日本サムスン・天馬微電子など中国・韓国・台湾の主要パネルメーカーを主要顧客とする。2025年5月にはアサヒテック株式会社を子会社化し、車載ガラス向けスクリーンマスクおよび半導体パッケージ向けメタルマスク事業を新たに加え、事業ポートフォリオの多様化を進めている。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
液晶・有機ELパネルの新製品開発・量産立ち上げ・製造ライン新設の都度、フォトマスクの新規発注が発生する構造を活用。日本国内の京都工場・滋賀工場および台湾子会社で製造し、台湾・韓国・中国の販売拠点を通じてアジア主要パネルメーカーへ供給する。
設備投資を継続的に実施して高精細対応力を高め、顧客の技術要求に応えることで受注を獲得する。2025年9月期の大型フォトマスク事業の売上高営業利益率は14.6%。
運転資金・設備投資資金は主として自己資金で賄う財務健全性の高いモデルを維持している。
企業の強み
2005年に世界初の第8世代対応工場、2008年に世界初の第10・11世代対応滋賀工場を竣工。2009年には世界初の第10世代用フォトマスクの生産・出荷を開始。先行投資による最先端世代への対応実績が、パネルメーカーからの高精度・高精細フォトマスク需要の獲得を支えている。
台湾(頂正科技股份有限公司)・韓国(SKE KOREA CO., LTD.)・中国(愛史科電子貿易(上海)有限公司)の3カ国に連結子会社を持ち、アジア主要パネルメーカーへの直接販売体制を構築。2025年9月期には京東方・TCL華星・日本サムスン・天馬微電子の上位4社だけで売上高の約69%を占める安定した顧客基盤を有する。
2025年9月期末の自己資本比率は81.4%(前期比0.3ポイント上昇)、現金及び現金同等物残高は9,684百万円。設備投資資金を主として自己資金で賄いながら、2025年9月期の営業キャッシュ・フローは5,133百万円と前期(3,889百万円)から大幅に増加し、財務健全性と投資余力を両立している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年9月期中間期(2025年10月〜2026年3月)の売上高は14,359百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益2,354百万円(同10.0%増)、経常利益2,672百万円(同15.8%増)、親会社株主帰属中間純利益1,837百万円(同10.6%増)。ただし、機械装置耐用年数を5年から10年へ変更した会計上の見積り変更により営業利益が969百万円押し上げられており、EBITDAは3,195百万円(同12.0%減)と実質的には減益基調。
大型フォトマスク事業は売上高13,911百万円(同2.3%減)ながら営業利益2,474百万円(同8.8%増)と採算改善。新規連結のスクリーンマスク・メタルマスク事業が売上高412百万円・営業利益34百万円を寄与。
財政状態は総資産43,271百万円、純資産35,601百万円、自己資本比率82.3%と引き続き健全。過去5期の年間業績は2023期をピークに2024期に減収減益、2025期に売上高29,187百万円・営業利益3,854百万円へ回復しており、2026期通期予想(売上高30,500百万円・営業利益4,600百万円)は過去最高水準を目指す。
成長戦略
コア事業の収益力強化・新規事業育成・M&Aによる事業ポートフォリオ拡充の三本柱
第8世代有機ELパネル工場向けや車載・IT製品向けの高精細・高機能フォトマスク需要を取り込むべく、設備投資を継続。中間期の有形固定資産取得支出は2,122百万円、建設仮勘定が861百万円から2,882百万円へ急増しており、次世代需要への対応投資が進行中。
アサヒテック株式会社の連結化により新設されたセグメントで、2026年9月期中間期に売上高412百万円・営業利益34百万円を計上。車載ガラス向けスクリーンマスクおよび半導体パッケージ向けメタルマスクの需要拡大を背景に、大型フォトマスク事業に次ぐ第2の収益柱への育成を目指す。
RFID分野の「エクストリームタグ」を中心に育成中だが、2026年9月期中間期の売上高は35百万円(前年同期比8.8%減)、営業損失154百万円と赤字が継続。エクストリームタグの売上減少が響いており、黒字化に向けた道筋はいまだ不透明な状況にある。
最終更新: 2026年7月17日

