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PHCホールディングス株式会社

6523東証プライム電気機器

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PHCホールディングス株式会社6523

事業内容

PHCホールディングスは、国内16法人・海外63法人で構成されるヘルスケア専業の持株会社。主要3ドメインとして、世界90カ国以上で血糖測定(BGM)システムを展開する「糖尿病マネジメント」、臨床検査・医療IT・創薬支援を日本国内で提供する「ヘルスケアソリューション」、病理・バイオメディカ・診断薬機器をグローバルに展開する「診断・ライフサイエンス」を擁する。

2026年3月期の連結売上収益は364,403百万円。医療機関・薬局・研究機関・製薬企業を主要顧客とし、機器販売と消耗品の継続販売を組み合わせた事業構造を持つ。

ビジネスモデル

糖尿病マネジメントドメインでは血糖測定システム本体を販売し、センサ等消耗品の継続購入で安定収益を創出するリカーリングモデルを採用。ヘルスケアソリューションでは電子カルテ・レセプトシステムの導入・保守サービスと臨床検査の受託サービスで継続的な収益を確保。

診断・ライフサイエンスでは病理機器・バイオメディカ機器の販売に加え、消耗品・試薬・保守サービスで収益を補完する。3ドメイン合計の調整後EBITDAは51,959百万円(2026年3月期)。

企業の強み

特許権を有するバイオセンシング技術と自社設計の製造ラインに基づく効率的な生産体制を保有。BGM「CONTOURシリーズ」は世界90カ国以上・約1,000万人の患者に提供されており、ADCHDの販売子会社網を通じた広範なグローバル流通基盤を構築済み。

2026年3月期の糖尿病マネジメント売上収益は101,581百万円、営業利益は20,085百万円(前年同期比44.6%増)。

センサ技術・冷凍保存技術・デジタルパソロジー・細胞培養制御技術など複数のコア技術をドメイン横断で活用。2026年3月期の研究開発費は10,914百万円。

自動培養装置「LiCellGrow」の自社開発・販売開始、「E1000 Dxデジタルパソロジーソリューション」の国内製造販売承認取得など、新製品の実用化実績を有する。中期経営計画2027に基づきドメイン横断R&D組織を新設し開発体制を強化。

ウィーメックス(WMX)が診療所向けレセコン一体型電子カルテ・保険薬局向け電子薬歴システムを展開し、全国180を超えるサービス拠点で導入から定着まで一貫したサポートを提供。電子処方箋管理ソフトウェアの累計導入数は20,000件超。

クラウド型電子カルテ「Medicomクラウドカルテ」を新たに提供開始し、医療DX需要への対応基盤を整備済み。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の税引前利益は6,390百万円(前年同期比66.1%減)、親会社帰属当期利益は492百万円(同95.3%減)と大幅に落ち込んだ。主因は前年同期の為替差益1,151百万円から当期の為替差損10,472百万円への転換であり、外部要因として円安から円高方向への為替変動が業績を直撃した。

一方、調整後EBITDAは51,959百万円と増加しており、営業実態との乖離を正確に把握することが投資判断上重要である。

2026年3月期のセグメント別では、糖尿病マネジメントが営業利益20,085百万円(前年同期比44.6%増)と牽引役を果たした一方、ヘルスケアソリューションは6,234百万円(同32.8%減)、診断・ライフサイエンスは3,893百万円(同46.3%減)と大幅減益。ヘルスケアITソリューション事業の電子処方箋管理ソフトウェア需要減少、CRO事業の受注減、米国市況停滞・関税影響が重なった。

2027年3月期は全セグメントで増益を予想しているが、回復の確度を見極める必要がある。

2027年3月期の業績予想は売上収益359,700百万円(前年比1.3%減)、営業利益27,000百万円(同19.0%増)、親会社帰属当期利益15,400百万円を見込む。為替前提は1ユーロ=165円・1米ドル=145円と2026年3月期実績(ユーロ175円・ドル151円)比で円高を想定しており、売上収益・営業利益にマイナス要因となる。

為替感応度はユーロ1円変動で売上収益375百万円・営業利益50百万円、米ドル1円変動で売上収益470百万円・営業利益25百万円であり、実際の為替動向が予想の達成可否を左右する重要変数となる。

成長戦略

収益基盤強化・事業ポートフォリオ最適化・財務体質改善を3本柱に中期計画を推進

BGM事業における単価向上・販売数量増加施策を継続し、先進国市場縮小の影響を吸収。2026年1月にCGM事業(Eversense)をSenseonics Holdings, Inc.へ譲渡し不採算事業を整理。

2027年3月期は欧米でのシェア拡大を見込むも、CGM譲渡に伴う減収と円高影響で売上収益は92,300百万円(前年比9.1%減)を予想、営業利益は24,000百万円(同19.5%増)を見込む。

LSIM事業では遺伝子・ゲノム検査分野の成長施策を継続し、不適切事案の影響を想定より抑制して増収を達成。ヘルスケアITソリューション事業はクラウド型電子カルテへの移行需要を取り込む拡販施策を推進。

CRO事業は受注活動強化により回復を図る。2027年3月期は売上収益132,100百万円(前年比2.9%増)、営業利益6,500百万円(同4.3%増)を予想。

病理事業の価格改定効果・生産拠点最適化によるコスト削減を継続。バイオメディカ事業部と診断薬事業部を統合しライフサイエンス事業部を設置(2027年3月期より)。

インドネシアのB to B事業を本社・その他から診断・ライフサイエンスへ移管(売上影響+44億円想定)。2027年3月期は売上収益135,200百万円(前年比5.4%増)、営業利益4,900百万円(同25.9%増)を予想。

現中期経営計画(2027年度まで)は財務基盤拡充を優先し、借入金の着実な返済を継続。2026年3月期末の借入金は前年度末比20,702百万円減少、親会社所有者帰属持分比率は29.8%(前年26.6%)に改善。

配当は1株当たり年間42円(2027年3月期予想も同額)を維持。次期中期経営計画において事業成長と株主還元の安定的増加を目指す方針。

最終更新: 2026年7月19日