事業内容
NFKホールディングスは、1950年創業の日本ファーネス株式会社を中核とする純粋持株会社である。工業炉燃焼装置関連事業では、省エネルギー・低NOx燃焼技術を基盤に、鉄鋼・化学・窯業・自動車など幅広い産業向けに工業炉・バーナ・燃焼機器の設計・製造・販売・メンテナンスを一貫提供する。
2025年8月には株式会社キャストリコを連結子会社化し、LSI・FPGA等の半導体デバイス設計、EMS(電子機器受託製造)、メカトロニクスシステムを手掛けるエレクトロニクス事業を新たに加え、3セグメント体制へ移行した。主要顧客はトヨタ自動車(工業炉)、レーザーテック(エレクトロニクス)など。
ビジネスモデル
工業炉燃焼装置関連事業は個別受注生産を基本とし、設計・製造から据付・保守・部品供給まで一貫サービスを提供することで顧客との長期関係を構築する。エレクトロニクス事業はエンジニアリング・プロダクツ・システムの3事業で継続的な設計開発受注と製品販売を組み合わせる。
持株会社(その他セグメント)は不動産賃貸収入と経営指導料を安定収益源とし、M&Aによる事業ポートフォリオ拡大で企業価値向上を図る構造である。
企業の強み
1950年創業以来蓄積した省エネ・低NOx燃焼技術を基盤に、イタリアSAMIA社・カナダCAN-ENG社・台湾ITRI社・韓国2社との技術供与・受入契約を締結。国内外の技術連携網は競合が短期間で模倣困難な固有資産であり、幅広い産業向け製品ラインナップを支えている。
工業炉燃焼装置関連事業において、製品の設計・製造・据付から保守・点検・交換部品供給まで一貫したサービスを提供。メンテナンスサービス部門・部品部門がストック型収益を形成し、大型案件の受注変動を緩和する収益構造を持つ。2026年3月期の同セグメント営業利益は37百万円と前期比大幅改善。
2026年3月期末の現金及び現金同等物は3,837百万円に対し、有利子負債残高は598百万円にとどまる。ネットキャッシュポジションが大きく、M&Aや設備投資に機動的に対応できる財務余力を有する。純資産は前期比26.8%増の6,539百万円に拡大した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期1,946百万円から2025年3月期2,082百万円まで横ばい圏で推移していたが、2026年3月期はキャストリコ連結化により3,683百万円(前期比76.8%増)へ急拡大。営業利益も272百万円(前期比98.8%増)と倍増し、売上高営業利益率は7.4%(前期6.6%)に改善。
ただし、キャストリコのDX事業整理損164百万円(特別損失)の計上により税前利益は156百万円にとどまり、親会社株主帰属純利益は88百万円(前期105百万円)と減少。原材料価格の高止まりや円安継続、米国関税引き上げ等の外部要因が引き続き事業環境の不透明感を高めている。
2027年3月期は売上高6,315百万円(前期比71.5%増)・営業利益346百万円(同27.1%増)・純利益105百万円(同19.7%増)を予想しており、キャストリコの通期寄与による更なる拡大を見込む。
成長戦略
キャストリコ連結化によるエレクトロニクス事業の取り込みと、工業炉事業の採算改善で複合成長を追求
株式会社キャストリコを2025年8月に株式交付(交付株式4,693,500株)により連結子会社化(持分52.06%)。半導体デバイス設計・EMS・メカトロニクスシステムの3事業を取り込み、AI・EV需要拡大を背景とした半導体製造装置市場の成長を取り込む。
DX事業整理損164百万円を計上し事業ポートフォリオを整理済み。
受注・採算管理の徹底と原価低減により、2026年3月期の工業炉燃焼装置関連セグメント営業利益は37百万円(前期1百万円未満)へ大幅改善。自動車関連大型案件の継続・海外受注増加・環境装置石油化学関連の回復を成長ドライバーとして引き続き推進する。
連結子会社数の増加(キャストリコ追加)に伴い、持株会社セグメントの経営指導料収入の拡大余地が生まれている。2026年3月期の持株会社セグメント営業利益は242百万円と高水準を維持しており、グループ全体の収益基盤として機能している。
最終更新: 2026年7月19日

