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株式会社PILLAR

6490東証プライム機械

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事業内容

株式会社PILLARは1924年創業の流体制御関連機器メーカーで、当社グループは当社・子会社22社・関連会社1社で構成される。主力製品はピラフロン製品(ふっ素樹脂製品)とメカニカルシール・グランドパッキン・ガスケット製品の2本柱。

前者は半導体・液晶製造装置向けに継手・チューブ・ポンプ・バルブ等を供給し、後者は石油・化学・電力・船舶等の装置産業向けに流体漏れ防止部品を提供する。国内製造拠点(福知山・三田・九州等)に加え、台湾・米国・中国・欧州・東南アジア・中東にグローバル製販網を構築し、幅広い産業分野の重要機能部品として不可欠な存在となっている。

ビジネスモデル

材料技術・設計技術・加工技術・評価技術を組み合わせた独自製品を自社および国内外子会社で製造し、グローバルな販売子会社網を通じて顧客に届ける垂直統合型モデル。電子機器関連事業(売上高39,358百万円)と産業機器関連事業(売上高20,085百万円)の2セグメントが収益の柱であり、研究開発費と技術開発費の合計2,031百万円(売上高比3.4%)を継続投資することで高付加価値製品の競争優位を維持している。

企業の強み

ふっ素樹脂製品「ピラフロン」は1952年から生産を開始し、半導体・液晶製造装置の高純度薬液ラインに不可欠な継手・チューブ・ポンプ・バルブ等を供給。電子機器関連事業の営業利益率は約23%(営業利益9,064百万円÷売上高39,358百万円)と高水準を維持しており、材料開発から手がける独創的な製品開発力が競合との差別化を支えている。

台湾・米国・欧州・中国・東南アジア・中東・メキシコ・インドネシア・韓国に製造・販売拠点を展開。2026年3月にはマレーシア販売子会社を新設し、グループ全体で22社の子会社を擁する。

中国では滁州工場の新規稼働により半導体関連製品の現地製造を開始し、上海・北京の販売拠点と連携した中国市場開拓体制を構築している。

2026年3月期末の自己資本比率は75.2%、現金及び現金同等物残高は25,531百万円に対し有利子負債残高は12,126百万円にとどまる。営業キャッシュフローは15,126百万円を創出し、設備投資(有形・無形固定資産取得6,960百万円)を自己資金で賄いながら配当金支払2,804百万円・自己株式取得2,038百万円を実施できる財務余力を有する。

エンヴァリスの着眼点

会社予想は売上高70,000百万円(前期比17.7%増)、営業利益15,500百万円(同28.0%増)と過去最高水準を大きく上回る計画。外部要因として半導体市場の回復基調と第4四半期からの受注急回復が追い風となる一方、米国通商政策の変更や中国景気減速など地政学リスクが下振れ要因として残存する。

中国・滁州工場の新規稼働が計画通り寄与するかが達成の鍵となる。

2026年3月期の売上原価は35,090百万円と前期(35,563百万円)から減少し、売上原価率は59.0%へ改善(前期61.3%)。一方、販管費は12,280百万円(前期11,089百万円)と増加しており、売上高増加を上回るペースで固定費が膨らんでいる。

2027年3月期に向けた大幅増収計画が実現すれば営業レバレッジが効く構造だが、販管費の増加トレンドが続く場合は利益率改善の幅が限定される可能性がある。

主要顧客㈱SCREENセミコンダクターソリューションズへの売上高は7,757百万円(売上高比13.0%)と前期の9,654百万円(同16.6%)から大幅に低下。一方、アジア向け売上高は14,246百万円(前期10,869百万円)へ拡大し、中国を中心とした地域分散が進んでいる。

特定顧客集中リスクの低減は評価できるが、中国市場への依存度上昇は地政学リスクの観点から引き続き注視が必要である。

成長戦略

新中期計画「One2030」のもと半導体・クリーンエネルギー市場でのグローバルシェア拡大

大きく成長が見込まれる中国市場において滁州工場が新たに稼働を開始。半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品の現地供給体制を強化し、中国市場でのシェア拡大と輸送コスト削減による収益性向上を図る。

技術開発力の強化およびオープンイノベーションの推進を目的として東京に新たなイノベーションセンターを設立。社内外の技術・知見の連携を図り、次世代製品の開発加速と新規市場開拓を目指す。

カーボン製品を中心に技術・生産・営業の各分野でグループ協働を推進。保守・更新需要や環境対応分野(水素・アンモニア・SAF等クリーンエネルギー向け高性能シール)での安定的な需要取り込みを図る。2026年3月期に産業機器関連は過去最高の売上高・営業利益を達成済み。

2026年度から2030年度の5年間を対象とする新中期計画を策定。高付加価値製品の拡充、顧客ニーズに即した製品供給体制の強化、ESG取り組み強化(環境負荷低減・ガバナンス強化)、研究開発投資・人材育成の継続を柱とする。

2027年3月期予想売上高70,000百万円・営業利益15,500百万円が初年度目標となる。

最終更新: 2026年7月19日