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株式会社宇野澤組鐵工所

6396東証スタンダード機械

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株式会社宇野澤組鐵工所6396

事業内容

株式会社宇野澤組鐵工所は1899年創業の老舗風水力機械メーカーで、真空ポンプ・送風機・圧縮機・輸送装置等を自社設計・製造・販売する製造事業と、東京都内のオフィスビル・駐車場の賃貸管理を行う不動産事業を主要事業として展開する。製造事業は半導体製造装置・産業機械向けを主要顧客とし、機械加工から組立・検査まで一貫生産体制を持つ。

不動産事業は1984年に渋谷工場跡地を活用して開始し、東急不動産との共同ビル(ウノサワ東急ビル)や恵比寿ビジネスタワーを保有・運営する。2022年にスタンダード市場へ移行し、2024年9月には名古屋証券取引所メイン市場にも重複上場した。

ビジネスモデル

製造事業では真空ポンプ・送風機等の新機製品販売に加え、部品販売(908百万円)・修理サービス(629百万円)によるアフターサービス収益を積み上げる複層的な収益構造を持つ。不動産事業は長期賃貸契約を基盤に売上高637百万円・営業利益率74.6%という高収益を安定的に創出し、製造事業の業績変動を補完する機能を果たす。

設備投資・長期運転資金は自己資金と金融機関からの長期借入で賄う。

企業の強み

1899年創業以来125年にわたり真空ポンプ・送風機・圧縮機の製造を継続し、機械加工・組立・検査の一貫生産体制を自社内に保有する。この技術蓄積を背景に特種仕様の大型ブロワを拡販する戦略を掲げており、送風機・圧縮機の売上高は前期比29.5%増の1,323百万円と急伸した実績がある。

修理サービスは前期比28.4%増の629百万円、部品販売は前期比5.4%増の908百万円と、製品販売に依存しないストック性の高い収益源を確立している。メーカー品質と短納期を強みとした修理拡販を経営方針に明記しており、製品ライフサイクル全体を通じた顧客関係の維持が収益安定化に寄与している。

不動産事業は売上高637百万円に対しセグメント利益475百万円・営業利益率74.6%という高収益構造を持ち、製造事業の業績変動を補完する安定収益基盤として機能する。減価償却費57百万円に対し設備投資額27百万円と低水準で推移しており、高いキャッシュ創出力を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の当期純利益は433百万円(前期比9.3%増)と増益を達成したが、これは投資有価証券売却益94百万円等の特別利益129百万円が寄与した面が大きい。本業の製造事業セグメント利益は87百万円(前期比20.6%減)と大幅減益であり、売上高営業利益率は11.4%(前期12.0%)へ低下。

真空ポンプが前期比26.6%減と大幅落ち込みを続けており、製品ミックスの悪化が製造事業の収益性を圧迫している点に注意が必要。

2027年3月期の業績予想は売上高4,700百万円(前期比4.4%減)、営業利益560百万円(同0.5%減)、経常利益550百万円(同9.5%減)、当期純利益480百万円(同10.7%増)。外部要因として米国通商政策の変更・地政学リスクによる資源エネルギー価格高騰・原材料調達懸念が設備投資の先送りを招くリスクが明示されており、製造事業の受注確保が最大の課題。

一方、当期純利益は特別損益の正常化後も増益予想となっている点は評価できる。

2026年3月期の投資活動によるキャッシュフローは△446百万円(前期△258百万円)と拡大し、有形固定資産取得支出は518百万円に急増。営業キャッシュフロー440百万円を投資キャッシュフローが上回る状況となり、現金残高は2,711百万円へ減少。

インタレスト・カバレッジ・レシオも18.5倍(前期37.1倍)へ低下。新工場竣工後の生産能力増強が製造事業の収益性改善につながるかどうか、中期的な投資回収力の検証が投資判断の鍵を握る。

成長戦略

新工場建設による生産能力増強と製品ポートフォリオ多様化で製造事業を再構築

2027年新機械加工棟、2028年新組立棟の竣工を計画。2026年3月期に建設仮勘定が373百万円(前期40百万円から急増)に拡大し、有形・無形固定資産増加額は475百万円と本格的な投資フェーズに入った。竣工後は生産能力の拡大により受注対応力の向上と製造コスト効率化が期待される。

真空ポンプの落ち込み(前期比26.6%減)を補完すべく、送風機・圧縮機(前期比29.5%増・1,323百万円)と修理サービス(前期比28.4%増・629百万円)が急伸。アフターサービス収益のストック化と製品ポートフォリオの多様化により、特定製品への依存度低減と収益安定化を図っている。

米国通商政策変更・地政学リスクによる設備投資先送りが懸念される環境下で、受注の確保を最優先課題として掲げる。2027年3月期予想では売上高4,700百万円(前期比4.4%減)と保守的な見通しを示しており、受注動向が業績回復の先行指標として注目される。

最終更新: 2026年7月19日