事業内容
日本ギア工業は1938年創業の歯車装置専業メーカーで、バルブ・アクチュエータ、ジャッキ、増減速機、各種歯車の製造・販売を主力とする歯車及び歯車装置事業と、これら製品のメンテナンス・工事を担う工事事業の2セグメントで構成される。主要顧客は火力・原子力発電所、石油・ガス、鉄道・船舶、自動車・建設機械など幅広い産業インフラ分野に及ぶ。
米国フローサーブUS・インクとの技術提携(2028年6月まで)を背景にバルブ・アクチュエータ分野での競争力を維持しており、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
売上高9,884百万円のうち歯車及び歯車装置事業が7,513百万円、工事事業が2,370百万円を占める。工事事業は営業利益率32.5%と高収益であり、既設製品の稼働継続に伴うアフターサービス需要が安定的な収益基盤を形成する。
製品販売で顧客基盤を構築し、長期にわたるメンテナンス需要を取り込む循環型モデルが収益の安定性を支えている。
企業の強み
バルブ・アクチュエータは火力・原子力発電所向けで長年の納入実績を持ち、2026年3月期においても火力・原子力発電所向け売上が前期比11.3%増加した。電動アクチュエータの生産累計台数は2010年時点で30万台を達成しており、発電所向けの深い顧客関係が継続受注の基盤となっている。
工事事業は2026年3月期売上高2,370百万円に対しセグメント利益771百万円、営業利益率32.5%を実現している。既存製品の稼働継続に伴うメンテナンス需要は景気変動の影響を受けにくく、受注高2,688百万円(前期比11.7%増)と先行指標も改善しており、安定的な高収益源として機能している。
米国フローサーブUS・インクとのバルブ・アクチュエータ製造販売・技術資料供与契約(2028年6月まで)を締結しており、国際水準の技術を製品に反映している。また次世代電子式アクチュエータの研究開発(IoT・無線通信・国際防爆規格取得対応)を進めており、技術的差別化の継続的な取り組みが確認できる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期7,569百万円→2023期7,520百万円→2024期9,622百万円と急拡大後、2025期9,556百万円で一時踊り場を経て、2026期は9,884百万円(前期比3.4%増)と再び成長軌道に復帰。営業利益は2026期2,457百万円(前期比16.7%増)と過去最高水準を更新し、営業利益率も24.9%(前期22.0%)に改善。
外部要因として火力・原子力発電所向け需要の回復、石油・ガス向け受注増加が業績を牽引。一方、物価高・円安・地政学リスク・米国関税措置等の不確実性が事業環境に影響を与えており、2027期は設備投資増加に伴う減価償却費増加により利益成長の鈍化が見込まれる。
成長戦略
新製品開発・設備刷新・海外顧客開拓の三本柱で持続的成長を追求
電子式アクチュエータの新製品開発に注力しつつ、海外顧客の開拓を継続推進。2026年3月期は火力発電所・石油ガス向けバルブアクチュエータ受注が前期比14.5%増加し、製品競争力の向上が受注拡大に寄与している。
老朽化した藤沢工場の大規模耐震工事および熱処理建屋の建設を2026年度も継続実施。設備・機械の更新も並行して進め、生産能力と品質の向上を図る。これに伴い減価償却費が増加し、2027期の利益成長を一時的に抑制する見込み。
火力・原子力発電所向けメンテナンス工事の元請受注拡大を中期戦略として推進。2026年3月期の工事事業受注高は2,688百万円(前期比11.7%増)と拡大しており、航空・宇宙向け新規需要の取り込みも進展している。
最終更新: 2026年7月19日

