日本セグメント
国内製造拠点を核とするグループ最大の精密減速機事業セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客、2027年3月期第1四半期) | 8,090百万円 | 5,939百万円(2026年3月期第1四半期) | ↑ |
| セグメント利益(営業利益、2027年3月期第1四半期) | 2,166百万円 | 689百万円(2026年3月期第1四半期、営業利益ベース) | ↑ |
| 受注高(2027年3月期第1四半期) | 10,050百万円(減速装置8,857百万円+メカトロニクス1,193百万円) | 6,432百万円相当(前年同期比、減速装置51.3%増・メカトロニクス58.8%増) | ↑ |
| 受注残高(2027年3月期第1四半期末) | 8,433百万円(減速装置7,146百万円+メカトロニクス1,287百万円) | 前年同期比 減速装置73.2%増・メカトロニクス41.1%増 | ↑ |
| 生産高(2027年3月期第1四半期) | 10,565百万円(減速装置8,806百万円+メカトロニクス1,759百万円) | 前年同期比 減速装置18.2%増・メカトロニクス34.5%増 | ↑ |
事業詳細
株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズを含む国内子会社およびアジア地域(中国除く)の現地法人が生産・販売を担当する。波動歯車装置「ハーモニックドライブ®」を中心とした減速装置と、モーター・センサーを組み合わせたメカトロニクス製品を開発・製造・販売する。産業用ロボット、半導体製造装置、車載、一般産業機械など幅広い用途に供給し、グループ全体の製造基盤として他セグメントへの内部供給も担う。当第1四半期より主要経営管理指標を経常利益から営業利益に変更。
直近の概況
産業用ロボット・半導体製造装置向け受注増で増収増益、利益率も大幅改善
産業用ロボット向け及び半導体製造装置向けの受注高が増加し、売上高は前年同期比36.2%増の8,090百万円となった。セグメント利益(営業利益)は増収の影響に加え、工場稼働率の上昇による製造原価率改善により前年同期比214.0%増の2,166百万円となった。生成AI関連の先端半導体分野への設備投資需要拡大が国内需要を押し上げている。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 産業用ロボット向け受注の拡大(自動化投資の継続・AIロボット量産移行に伴う受注獲得)
- 半導体製造装置向け需要の拡大(生成AI・データセンター関連の先端半導体設備投資増加)
- 工場稼働率の上昇による製造原価率改善・収益性向上
- 世界的な自動化・省人化投資の底堅い推移(協働ロボット・ヒト型ロボット需要の拡大期待)
- 製品価格改定による採算性改善および全社横断コスト革新プロジェクトの効果
- 新中期経営計画(2026〜2030年度)における「AIロボット」「航空・宇宙・防衛」「eモビリティ」重点開拓
リスク
- 車載向け売上高の減少継続(顧客の生産調整リスク)
- HAD社(精密遊星減速機)の収益水準が依然低く、将来の事業計画未達時に追加減損損失が発生するリスク
- 国内工場稼働率の変動による原価率悪化リスク
- 米国関税政策・地政学的リスクによる設備投資抑制リスク
- 資材価格・労務費の上昇継続による収益圧迫リスク
- AIロボット市場の社会実装ペースが想定を下回るリスク(現時点では創成期)
- 受注取り消しリスク(当第1四半期は全社で50百万円の受注取り消しが発生)
北米
米国を拠点に減速装置・メカトロニクス製品を開発・製造・販売する地域セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 外部顧客向け売上高(2027年3月期第1四半期) | 3,035百万円 | 2,699百万円(前年同期) | ↑ |
| セグメント利益(営業利益)(2027年3月期第1四半期) | 165百万円 | △38百万円(前年同期、営業損失) | ↑ |
| 受注高(2027年3月期第1四半期) | 7,079百万円(減速装置2,663百万円+メカトロニクス製品4,416百万円) | — | ↑ |
| 受注残高(2027年3月期第1四半期末) | 10,589百万円(減速装置5,259百万円+メカトロニクス製品5,330百万円) | — | ↑ |
| 米国売上高(連結売上高の10%以上を占める額) | 2,694百万円 | 2,336百万円(前年同期) | ↑ |
事業詳細
北米セグメントは現地法人子会社が精密減速装置およびメカトロニクス製品(アクチュエーター・制御装置)の開発・製造・販売を担う。主要用途は産業用ロボット、半導体製造装置、先進医療機器(手術支援ロボット)等。米国売上高が連結売上高の10%以上を占める主要市場であり、2027年3月期第1四半期の外部顧客向け売上高は3,035百万円、うち米国売上高は2,694百万円。手術支援ロボット向けのまとまった受注や半導体製造装置向け需要により受注・利益とも大幅改善。
直近の概況
手術支援ロボット向け受注拡大により増収増益、前年の一過性費用消滅も寄与
当第1四半期は手術支援ロボット向け及び半導体製造装置向けの受注高が増加し、売上高は前年同期比12.4%増加の3,035百万円となった。セグメント利益(営業利益)は増収効果に加え、前年同期に計上していた基幹システム更新に伴う一過性費用が減少したことにより、165百万円のセグメント利益(前年同期はセグメント損失38百万円)に転換した。なお、当第1四半期よりセグメント利益の指標を経常利益から営業利益に変更している。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 手術支援ロボット向け受注の拡大(当第1四半期にまとまった受注を獲得)
- 生成AI関連を中心とした先端半導体分野への設備投資需要拡大による半導体製造装置向け需要の増加
- 世界的な自動化投資の底堅い推移による産業用ロボット向け需要の継続
- 前年同期の一過性費用(基幹システム更新費用)解消による利益率改善
- 受注残高の積み上がり(10,589百万円)による今後の売上への貢献
リスク
- 米国関税政策・保護主義的通商政策による設備投資抑制および顧客の生産調整リスク
- 防衛用途向け受注の減少継続リスク
- 手術支援ロボット市場の需要ペースが想定を下回るリスク
- 為替変動(円高進行)による円換算売上高・利益の目減りリスク
- 先進医療機器向けおよび半導体製造装置向けの顧客生産調整による売上減少リスク
- 減速装置単体の生産高が前年同期比で減少しており、製品ミックス変化への対応が必要
欧州セグメント
欧州・中近東・アフリカ・インド・南米向け精密減速機の開発・製造・販売拠点
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| セグメント売上高(外部顧客) | 4,547百万円 | 3,622百万円 | ↑ |
| セグメント利益(営業利益) | 140百万円 | △79百万円(前年同期はセグメント損失) | ↑ |
| 減速装置販売高 | 3,073百万円 | 2,634百万円 | ↑ |
| メカトロニクス製品販売高 | 1,473百万円 | 988百万円 | ↑ |
| 受注高(減速装置) | 4,309百万円 | 3,408百万円(前年同期比26.4%増) | ↑ |
| 受注高(メカトロニクス製品) | 1,555百万円 | 877百万円(前年同期比77.3%増) | ↑ |
事業詳細
ドイツ・ヘッセン州リンブルグを本拠とするハーモニック・ドライブ・エスイー(連結子会社8社)が担う地域セグメント。減速装置およびメカトロニクス製品(アクチュエーター・制御装置)を開発・製造し、欧州・中近東・アフリカ・インド・南米地域の産業用ロボット、工作機械、半導体製造装置等の顧客に販売する。当第1四半期の外部顧客売上高は4,547百万円で全セグメント中最大。産業用ロボット向け及び半導体製造装置向けの受注高増加を背景に増収増益を実現した。
直近の概況
産業用ロボット・半導体製造装置向け受注増加により増収し、黒字転換
当第1四半期連結累計期間(2026年4月〜6月)において、産業用ロボット向け及び半導体製造装置向けの受注高が増加し、売上高は前年同期比25.5%増の4,547百万円となった。セグメント利益(営業利益)は、ハーモニック・ドライブ・エスイー株式取得時に計上した無形資産に係る償却費267百万円の負担があるものの、増収効果により140百万円のセグメント利益となり、前年同期のセグメント損失79百万円から黒字転換した。なお、当第1四半期よりセグメント管理指標を経常利益から営業利益に変更している。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 産業用ロボット向け・半導体製造装置向け受注高の増加による売上基盤の拡大
- 生成AI関連投資拡大を背景とした先端半導体分野・データセンター向け設備投資需要の継続
- 世界的な自動化投資の底堅い推移
- ハーモニック・ドライブ・エスイーを通じた欧州現地生産・販売体制の強化
- 増収による製造原価率改善を通じた収益性向上
- 新中期経営計画における「AIロボット」「航空・宇宙・防衛」「eモビリティ」重点分野での欧州需要取り込み
リスク
- ハーモニック・ドライブ・エスイー株式取得時計上の無形資産(顧客関係資産9,073百万円・技術資産2,423百万円)に係る継続的な償却費負担(当第1四半期267百万円)
- エイチ・ディ・エスイーグループの事業計画未達時における追加減損リスク
- 為替変動リスク(円高進行による欧州セグメント収益への影響)
- 地政学的リスク(中東情勢等)によるエネルギー供給制約・インフレ圧力を通じた欧州域内投資への影響
- 世界経済の先行き不透明感の高まりによる需要変動リスク
中国
中国市場向け精密減速機の販売を担う純販売セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 1,007百万円(2027年3月期第1四半期) | 1,234百万円(2026年3月期第1四半期) | ↓ |
| セグメント利益(営業利益) | 97百万円(2027年3月期第1四半期) | 152百万円(2026年3月期第1四半期) | ↓ |
| 受注高 | 1,130百万円(2027年3月期第1四半期、減速装置981百万円+メカトロニクス製品149百万円) | 非開示(前年同期比は減速装置△27.8%、メカトロニクス製品+33.9%) | — |
| 受注残高 | 1,099百万円(2027年3月期第1四半期末、減速装置980百万円+メカトロニクス製品119百万円) | 非開示(前年同期比は減速装置△5.4%、メカトロニクス製品+23.4%) | — |
事業詳細
中国セグメントは、現地法人が減速装置およびメカトロニクス製品の販売を担う純販売拠点。生産機能は持たず(生産実績ゼロ)、日本セグメント等からの製品を中国市場に販売する。主要顧客は産業用ロボットメーカーであり、2027年3月期第1四半期は半導体製造装置向け受注は増加したものの、産業用ロボット向け受注高の減少により売上高・セグメント利益ともに前年同期比で減少した。
直近の概況
産業用ロボット向け減少により減収減益、半導体向けは急伸
2027年3月期第1四半期は、半導体製造装置向けの受注高は増加したものの、産業用ロボット向けの受注高が減少し、売上高は前年同期比18.3%減少の1,007百万円となった。セグメント利益(営業利益)は減収の影響により前年同期比35.8%減少の97百万円。なお、当第1四半期より主要な経営管理指標を経常利益から営業利益に変更し、セグメント利益もこれに合わせて変更している。製品別では、減速装置が前年同期比40.1%減の703百万円、メカトロニクス製品が前年同期比410.0%増の304百万円となり、半導体・データセンター向け需要拡大がメカトロニクス製品の急伸を牽引した。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 生成AI・データセンター関連投資拡大に伴う半導体製造装置向け需要の増加(当第1四半期は受注・売上とも大幅増)
- 世界的な自動化投資の拡大と産業用ロボット需要の中長期的な回復期待
- メカトロニクス製品のセールスミックス改善による利益率向上余地
- AIロボット向け需要の創成期における新規顧客・用途の開拓
- 中国ローカルロボットメーカー(ハイエンド志向)からの受注獲得機会
リスク
- 産業用ロボット向け需要の変動リスク(当第1四半期は受注高が前年同期比27.8%減)
- 中国の不動産不況・内需低迷による設備投資抑制リスク
- 米中貿易摩擦・関税政策の変化による地政学的分断リスク(設備投資抑制懸念)
- 円高進行による現地通貨建て売上の円換算額減少リスク(為替リスク)
- 中国ローカルロボットメーカーの競合製品台頭による価格競争激化リスク
最終更新: 2026年8月7日

