日立建機株式会社 logo

日立建機株式会社

6305東証プライム機械

日立建機株式会社 logo
日立建機株式会社6305

事業内容

日立建機株式会社は、提出会社・連結子会社81社・関連会社20社で構成されるグローバル建設機械グループである。主力の建設機械ビジネスセグメントでは、油圧ショベル・超大型油圧ショベル・ホイールローダ等の製造・販売に加え、部品サービス・レンタル・中古車等のバリューチェーン事業を一貫提供する。

スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントでは、Bradken社・H-E Parts社を中核にマイニング設備のアフターセールス部品開発・製造・販売・サービスソリューションを提供する。欧州・米州・アジア・オセアニア・アフリカ等に販売・サービス拠点を持ち、全世界約300社の代理店ネットワークと約9,000人のメカニックが顧客接点を支える。

ビジネスモデル

建設機械ビジネスでは、油圧ショベル等の新車販売を基盤としつつ、稼働中の機械に対する部品・サービス・レンタル・中古車等のバリューチェーン事業でリカーリング収益を積み上げる。スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスでは、マイニング設備向けに消耗部品の開発・製造・販売とサービスソリューションを提供し、新車需要が弱含む局面でも底堅いアフターセールス収益を確保する構造を持つ。

デジタルソリューション(ConSite、LANDCROS Connect Insight等)を通じた稼働データ活用により、顧客の生産性向上と継続的な関係構築を図る。

企業の強み

1970年の設立以来75年にわたり油圧ショベルを中心とした建設機械の研究開発・製造を継続。2026年3月期の研究開発費は33,947百万円(建設機械ビジネス33,484百万円)に上り、超大型油圧ショベルEX5600-7Pや完全油圧式クイックカプラ仕様機など高付加価値製品を継続的に市場投入している。

グローバルに約300社の代理店と約9,000人のメカニックが顧客接点を担い、欧州・米州・アジア・アフリカ等に販売・サービス拠点を展開する。2026年3月期においても欧州・米州独自展開事業での販売が堅調に推移し、米州独自展開事業の稼働台数を着実に増加させた実績を持つ。

Bradken Pty LimitedおよびH-E Parts International LLCを中核とするスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスは、2026年3月期売上収益145,226百万円(前期比7.1%増)を達成。2024年12月のBrake Supply Co., INC.事業買収によりH-E Partsの売上取込みを実現し、新車需要変動に左右されにくいアフターセールス収益基盤を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上収益が前年度比2.5%増の1,405,493百万円と増収を確保したものの、調整後営業利益は132,951百万円(前年度比△8.3%)、親会社株主帰属当期利益は73,193百万円(同△10.1%)と2期連続の減益。米国関税の影響、成長投資に伴うコスト増、地域・製品構成差の悪化が利益を圧迫した。

外部要因として米国関税政策の不透明感が続く中、2027年3月期予想(調整後営業利益140,000百万円、前年度比+5.3%)の達成可否が焦点となる。

在庫縮減等の取り組みにより営業キャッシュ・フローは164,223百万円(前年度比+20,291百万円)に改善し、フリー・キャッシュ・フローも117,495百万円を確保。親会社株主持分比率は48.5%(前年度45.2%)に上昇し、キャッシュ・フロー対有利子負債比率も3.0倍(同3.7倍)に改善した。

一方、2026年3月期の配当性向は50.9%と高水準であり、2027年3月期に過去最高の1株当たり190円配当を計画する中、利益回復が伴わない場合の持続性が問われる。

2027年4月の「ランドクロス株式会社」への商号変更と新中期経営計画「LANDCROS 2028」の策定は、北米・中南米・マイニング・部品サービスへの経営資源集中という明確な方向性を示す。ただし、ブランド切り替えに伴う費用発生が2027年3月期業績予想に織り込まれており、短期的には追加コスト要因となる。

外部要因として中東情勢の緊迫化や中国需要の低迷(2026年3月期中国売上収益△18.7%)が続く中、重点4事業での収益拡大が中長期評価の鍵となる。

成長戦略

新中計「LANDCROS 2028」のもと北米・中南米・マイニング・部品サービスの4重点事業で持続成長を目指す

米州独自展開事業でのリテール販売シェア拡大を推進。2026年3月期は欧州・米州独自展開事業での販売が堅調に推移し売上収益を下支えした。一方、米国関税の影響が継続しており、原価低減・価格引き上げによるコスト吸収が課題。

チリ統括会社・ブラジル合弁会社設立等を通じた中南米事業基盤の整備を推進。銅・金鉱山向け需要の底堅さを背景に、新中期経営計画「LANDCROS 2028」において中南米事業を4重点事業の一つに位置づけ継続投資を計画。

BradkenおよびH-E Parts Internationalを中核に、マイニング設備のアフターセールス部品・サービス事業を拡大。2024年12月に米国Brake Supply Co., INC.を買収し増収効果を実現したが、一部主要顧客の投資抑制・競争環境激化により2026年3月期の調整後営業利益は11,470百万円(前年度比△24.2%)と減益。

新車需要の変動に左右されにくい部品・サービス事業を新中計の4重点事業の一つに位置づけ、継続的な投資・強化を推進。2026年3月期の営業キャッシュ・フロー改善(164,223百万円)はバリューチェーン事業の安定収益創出力を示す。

2027年4月1日付で商号を「ランドクロス株式会社」、コーポレートブランドを「LANDCROS」に変更予定。ブランド切り替えに伴う費用が2027年3月期業績予想に織り込まれており、短期的なコスト増要因となるが、中長期的な企業価値向上を目指す。

最終更新: 2026年7月19日