事業内容
株式会社豊田自動織機は1926年創業のトヨタグループ中核企業。子会社300社・関連会社23社を擁し、①産業車両(フォークリフト等、売上高の約70%)、②自動車(エンジン・カーエアコン用コンプレッサー・電動コンプレッサー等)、③繊維機械(紡機・品質検査機器等)の3事業を世界規模で展開する。
主要顧客はトヨタ自動車・デンソー等トヨタグループ各社。2026年3月にトヨタアセット準備株式会社による公開買付けが成立し、同年6月に上場廃止となった。
連結売上高は4,369,512百万円(2026年3月期)に達する。
ビジネスモデル
産業車両セグメントでは、フォークリフトの製造・販売に加え、販売金融事業(トヨタ インダストリーズ コマーシャル ファイナンス等)による金融収益と、バスティアン ソリューションズ・ファンダランデ インダストリーズ等を通じた物流ソリューション事業を組み合わせ、安定的かつ多層的な収益を確保する。自動車セグメントはトヨタ自動車・デンソーへの見込生産供給を基本とし、長期的な取引関係に基づく安定収益を得る。
研究開発費157,542百万円・設備投資484,848百万円を投じ、電動化・自動化対応製品の競争力を維持する。
企業の強み
産業車両セグメントの外部顧客売上高は3,043,058百万円(前期比9.2%増)、受注高は3,290,752百万円(前期比20.1%増)、受注残高は1,756,973百万円(前期比16.4%増)に達する。欧州・北米・アジア・オーストラリアに製造・販売拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築している。
自動車セグメントはトヨタ自動車・デンソーからの生産計画提示に基づく見込生産体制を採用し、トヨタ自動車向け販売実績は573,063百万円(総販売実績の13.1%)と前期比増加。グループ内の安定的な需要が自動車セグメント売上高1,190,313百万円を下支えしている。
当期の研究開発費は157,542百万円(資産計上分含む)。自動車セグメントで電動コンプレッサー・車載充電器・電池等、産業車両セグメントで電動フォークリフト・自動化技術・物流ソリューションシステムの開発を推進。
設備投資総額484,848百万円のうち産業車両セグメントだけで374,931百万円を投じ、次世代製品への対応力を着実に積み上げている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期2,705,183百万円から2026期4,369,512百万円へ4年間で約61%拡大し増収基調を維持。しかし2026年3月期の営業利益は137,023百万円(前期221,695百万円から△38.2%)と急減し、営業利益率は5.4%から3.1%へ低下。
エンジン認証関連費用・人件費・米国関税・研究開発費等の諸経費増加が主因。外部要因として高関税措置・地政学リスクによる世界経済の成長鈍化も逆風となった。
税引前利益は279,193百万円(前期比△20.6%)、親会社帰属当期利益は223,785百万円(前期比△14.7%)。営業CFは398,794百万円と前期171,578百万円から大幅改善し、現金及び現金同等物期末残高は495,827百万円に増加した。
成長戦略
物流ソリューション深化・電動化対応・コンプライアンス再構築を三本柱とした持続成長
自動倉庫・AGV・物流システムインテグレーションを組み合わせた高付加価値サービスの拡販を推進。2026年3月期は物流ソリューション事業が産業車両セグメントの増収を牽引し、欧州・中国でのフォークリフト販売減少を補完した。自動化・省人化ニーズの高まりを取り込む戦略は継続中。
車載充電器・電池・電動コンプレッサー等の電動化製品を自動車セグメントで展開し、2026年3月期の電子機器ほかカテゴリーは前期比7%増収を達成。産業車両でも電動フォークリフトの拡充を継続。有形固定資産取得204,923百万円を投じた設備投資が電動化対応の基盤を整備している。
エンジン認証関連費用が2026年3月期の営業利益を大幅に圧迫した主因の一つ。認証プロセスの適正化・内部管理体制の強化が急務。その他の費用が前期28,050百万円から89,308百万円へ急増しており、再発防止策の実効性が今後の収益回復の鍵を握る。
最終更新: 2026年7月19日

