株式会社アトラエ logo

株式会社アトラエ

6194東証プライムサービス業

株式会社アトラエ logo
株式会社アトラエ6194

事業内容

株式会社アトラエは「世界中の人々を魅了する会社を創る」をビジョンに掲げ、HR領域にテクノロジーを融合させた「People Tech Company」として事業を展開する。主力サービスは成功報酬型求人メディア「Green」(IT・Web業界特化)と組織力向上プラットフォーム「Wevox」の2本柱。

加えてビジネス版マッチングアプリ「Yenta」を新規事業として運営する。求職者・求人企業・組織という人材ライフサイクル全体をカバーし、ビッグデータ解析とAIレコメンドを活用して従来の労働集約型HR業界の構造転換を目指す。

2003年創業、東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

「Green」は求職者の入社成立時に定額の成功報酬を得る課金モデルで、掲載期間・求人数の制限がなく求人企業の継続利用を促す。「Wevox」はエンゲージメントサーベイのSaaSサブスクリプションで、導入企業数の積み上げにより安定的な経常収益を生む。

2025年9月期の売上構成はGreen 4,426百万円(前期比13.7%減)、Wevox 3,154百万円(前期比29.1%増)で、SaaS比率が急速に拡大している。

企業の強み

成功報酬型モデルの特性上、採用プロセス全データを蓄積可能。AIレコメンドシステムにより書類選考通過率は2025年9月期22.5%を達成(2021年9月期19.9%から改善)。従来の人材紹介会社比で安価な定額成功報酬を実現し、競争優位性を確立している。

2017年5月正式リリースのWevoxは、2025年9月期売上高3,154百万円(前期比29.1%増)を達成。本書提出日現在の導入企業は4,100社超に拡大し、SaaS型の安定収益基盤として機能。

三井住友フィナンシャルグループとの合弁会社SMBC Wevox株式会社設立(2023年10月)により販路拡大も進む。

2025年9月期の営業利益は1,853百万円(営業利益率24.3%)。営業キャッシュフローは1,869百万円を確保し、現金及び現金同等物は4,161百万円。

無借金経営を基本とし、取引銀行5行と2,100百万円のコミットメントライン(未実行残高1,600百万円)を保有する強固な財務基盤を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期において、Greenの入社人数は1,499人(前年同期比8.3%減)となりGreen売上高は1,981百万円(同6.4%減)と低迷が続く一方、Wevoxは1,818百万円(同28.1%増)と高成長を維持。ただし広告宣伝費増加と人件費上昇により販売費及び一般管理費が3,074百万円(同8.3%増)に膨らみ、営業利益は568百万円(同17.2%減)と大幅減益。

売上成長(同7.2%増)と利益減少の乖離が拡大しており、投資フェーズの長期化リスクに注意が必要。

2026年9月期通期業績予想(売上高8,600百万円、営業利益1,100百万円、当期純利益756百万円)は変更なし。しかし中間期の売上高進捗率は44.4%、営業利益進捗率は51.7%にとどまる。

特に営業利益は前期実績1,853百万円に対し通期予想1,100百万円と大幅減益見通しであり、下期に向けた費用コントロールとGreen回復の実現可否が通期達成の鍵となる。

株式報酬控除前営業利益は717百万円(前年同期比15.9%減)で、会計上の営業利益568百万円との差額149百万円が株式報酬費用(キャッシュアウトを伴わない非資金費用)に相当する。外部環境として米国通商政策の不透明感や金融資本市場の変動が企業の採用意欲に影響するリスクがある一方、IT・Web業界のAI・IoT関連人材需要は堅調に推移しており、Greenの回復を下支えする外部要因として注目される。

成長戦略

Green再成長・Wevox拡販・株主還元強化の三軸で持続成長を目指す

Greenの入社人数回復を目的に広告宣伝費を増加させ、登録者数増加施策としてWebマーケティングを強化。ビッグデータ解析によるレコメンド精度向上とコンテンツ拡充も並行して推進。2026年9月期中間期は入社人数1,499人(前年同期比8.3%減)と回復途上にある。

プロダクトの継続的な機能向上とカスタマーサクセス体制の強化により、幅広い業種・業界への展開を加速。2026年9月期中間期時点で導入企業4,300社超を達成し、売上高は前年同期比28.1%増と高成長を維持している。

2026年9月期の年間配当予想は33円(前期31円から増配)。2026年2月〜3月に自己株式700,000株を取得(502百万円)し同期中に消却。資本金・資本準備金の減少によるその他資本剰余金への振り替えも実施し、資本効率の改善を図っている。

最終更新: 2026年7月17日