事業内容
小池酸素工業は1918年創業の産業機械・ガス専業メーカーで、当社グループは子会社18社・関連会社22社で構成される。事業は「機械装置」「高圧ガス」「溶接機材」「その他」の4セグメントに分かれ、切断機・溶接機械の製造販売(売上高25,851百万円)を中核に、工業用・医療用ガスの製造販売(19,772百万円)、溶接棒・安全保護具等の流通(8,093百万円)を展開する。
主要顧客は造船・建設・産業機械業界で、米国・韓国・中国・欧州に製造・販売拠点を持つグローバル体制を構築している。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
機械装置セグメントでは自社製造した切断機・溶接機械を国内外に直販し、高い利益率(セグメント利益率約18.7%)を確保する。高圧ガスセグメントでは関連会社が製造したガスを自社販売網・充填工場経由で需要家に供給し、医療機器レンタルも組み合わせて安定収益を得る。
溶接機材は仕入販売の流通型で販売網を活用する。機械とガスの一体販売により新規顧客獲得も推進している。
企業の強み
当社独自のDBC(Dual Beam Control)切断技術を搭載したファイバーレーザー切断機は、2026年3月期に18kWから40kWへ高出力化し、垂直切断から開先切断まで適用範囲を拡大した国内初の「FIBERTEX-VF 40000」を完成させた。韓国大手造船メーカーから初号機を受注するなど、競合他社が短期間で模倣困難な自社固有技術として差別化を実現している。
国内の造船・建設・産業機械業界に加え、米国・韓国・中国・欧州(オランダ・イタリア・フランス・ドイツ)に製造・販売子会社を展開する。子会社18社・関連会社22社を含むグループ体制により、単一市場への依存を分散しつつ、グローバルな受注機会を確保している。
2026年3月期の機械装置セグメント売上高は25,851百万円と連結売上高の約46%を占める。
2026年3月期末時点で現金及び現金同等物残高は16,221百万円、有利子負債(借入金・リース債務含む)は7,569百万円にとどまり、ネットキャッシュポジションを維持している。純資産合計は50,079百万円で前期比4,507百万円増加。
営業キャッシュフローは4,084百万円の収入を確保しており、設備投資・株主還元を自己資金で賄える財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期41,834百万円から2026年3月期55,570百万円へ5期で33%増加し増収基調は継続。一方、営業利益は2025年3月期5,448百万円をピークに2026年3月期4,842百万円へ△11.1%減少し、営業利益率も9.9%から8.7%へ低下した。
溶接機材セグメントの需要減少・コスト上昇、販管費増加(支払手数料の大幅増)、減損損失231百万円計上が主因。外部要因として産業機械業界の市況低迷・建設資材高止まり・人手不足が継続しており、造船業界の堅調さが下支えとなっているものの全体の収益性改善には至っていない。
包括利益は5,714百万円(前期4,520百万円)と増加しており、投資有価証券の評価益拡大が純資産を押し上げた。
成長戦略
DBC切断機の海外展開・ガス事業構造改革・ヘリウムリサイクル事業育成で持続成長を目指す
40kW高出力化・開先切断対応を実現し、「KOIKEプライベートフェア」等を通じた新規需要開拓を推進。韓国・中国の造船業界向け設備投資回復を捉えた海外販売強化と、切断現場の自動化・IT化・無人化ニーズへの対応製品開発を継続。
充填工場の再構築と配送の合理化を推進し、安全・安定供給と原価低減を図る。原材料・物流コスト上昇に対応した価格改定の継続実施と、機械との一体販売推進による新規顧客獲得を並行して進める。医療分野では酸素濃縮器・CPAPレンタルの強化も継続。
ヘリウム液化関連機器の受注獲得と半導体市場向けヘリウム回収精製装置の開発により、その他セグメントの成長を加速。2026年3月期はヘリウム液化機販売好調により同セグメント売上高が前期比145.0%増の1,853百万円に拡大。カーボンニュートラル対応として水素燃料排ガス処理装置の新製品開発にも着手。
最終更新: 2026年7月19日

