事業内容
株式会社ツガミは1937年創業の精密工作機械専業メーカーで、自動旋盤・研削盤・マシニングセンタ・転造盤を主力製品とする。日本(長岡工場)で研究開発・製造を担い、中国(浙江・安徽)が量産の中核、インドが新興市場向け製造拠点として機能する垂直統合型グローバル体制を構築している。
主要顧客は自動車部品・IT・医療・精密部品メーカーで、海外売上比率は94.9%(2026年3月期)に達する。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
日本本社が高精度・高速・高剛性の製品開発を担い、中国子会社(津上精密机床(浙江)有限公司等)が量産・販売の主軸を担う分業体制を採る。日本から中国・インドへの部材有償支給(セグメント間取引)により内部収益を確保しつつ、中国拠点が外部顧客へ直接販売することで高い利益率を実現。
2026年3月期の中国セグメント利益率は28.1%に達する。
企業の強み
中国セグメントは2026年3月期に売上収益111,039百万円・セグメント利益31,155百万円(利益率28.1%)を達成。鋳物内製(浙江品川精密機械)と部材有償支給体制を組み合わせた垂直統合により、コスト競争力と収益性を同時に実現している。
研究開発費は2026年3月期に2,615百万円を投じ、主に日本本社で実施。BW389ZJ・M08J-Ⅲ・P034-Ⅲ等の新製品を開発し、自動車EV部品・携帯端末・車載カメラ・医療部品向けの超精密加工機を継続的に市場投入している。創業以来87年の精密加工技術の蓄積が競合参入障壁となっている。
インドセグメントは2026年3月期に売上収益6,848百万円(前期比46.6%増)・セグメント利益347百万円を達成し、前期の損失310百万円から黒字転換。2025年12月に新工場が完成し、生産能力が増強された。中国一極集中リスクを分散しつつ新興市場需要を取り込む体制が実証された。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2024年3月期の83,928百万円を底に2期連続で急回復し、2026年3月期は129,140百万円と過去最高を更新(2年間で53.9%増)。営業利益は36,102百万円(前期比54.9%増)、営業利益率は28.0%と過去5期で最高水準に達した。
外部要因として中国・インド市場における工作機械需要の拡大が追い風となり、中国セグメントが売上収益111,039百万円・利益31,155百万円を稼ぎ出した。営業CFは28,602百万円と前期(8,855百万円)から大幅改善し、現金残高は42,180百万円に積み上がった。
2027年3月期予想は売上収益145,000百万円・営業利益36,500百万円と増収ながら利益成長は鈍化する見通し。
成長戦略
成長分野への新製品投入・アジア市場深耕・生産能力増強の三位一体戦略
中国セグメントは2026年3月期に外部売上収益103,476百万円・セグメント利益31,155百万円を達成。自動旋盤を中心に自動車・IT・医療分野向け需要を取り込み、垂直統合体制による製造効率化で利益率30.1%を実現。2027年3月期も引き続き中国市場が成長の主軸となる見込み。
2026年3月期にインドセグメントが売上収益6,848百万円(前期比46.6%増)・セグメント利益347百万円と黒字転換を達成。前期の大規模設備投資(1,212百万円)による生産能力増強効果が顕在化。
自動旋盤に加え研削盤・マシニングセンタへの製品多様化も進展しており、インド市場の中長期成長を取り込む体制が整いつつある。
2026年3月期の年間配当は85円(前期59円)へ増配し、配当性向23.5%・配当総額3,972百万円を実現。2027年3月期は年間98円(中間49円・期末49円)への増配を予定し、配当性向26.5%を見込む。自己株式取得も実施(2026年3月期に2,002百万円)し、総合的な株主還元を継続。
最終更新: 2026年7月19日

