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株式会社ニッキ

6042東証スタンダード輸送用機器

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株式会社ニッキ6042

事業内容

株式会社ニッキは1932年創業の燃料制御機器専門メーカーで、ECU・インジェクター等のガス機器、汎用気化器・二輪噴射システム、スロットルボディ等の自動車機器、空圧制御機器・建設機械部品の産業機器の4製造セグメントと不動産賃貸事業を展開する。国内厚木工場を中核に、中国(瀋陽日新気化器有限公司)、米国(NIKKI AMERICA,INC.)、インド(NIKKI INDIA FUEL SYSTEMS PRIVATE LIMITED)、タイ(NIKKI THAILAND CO.,LTD.)等に製造・販売拠点を持つグローバル体制を構築。

主要顧客はBriggs & Stratton、Rehlko(旧Kohler Co.)等の米国大手エンジンメーカーや中国向け代理店であり、2026年3月期の連結売上高は9,269百万円。

ビジネスモデル

製造セグメントでは国内外の多拠点生産体制を活用し、各市場向けに燃料制御機器を供給する。米国向け汎用気化器はBriggs & Stratton・Rehlkoとの長期取引関係、中国向けガス機器は上海太子美雅貿易有限公司等との安定取引が収益基盤。

一方、自社所有不動産の賃貸事業は売上高営業利益率79.3%(2026年3月期)と極めて高収益で、製造セグメントの損益変動を補完する安定収益源として機能している。

企業の強み

Briggs & Stratton(売上高比14.5%)、Rehlko(同12.0%)、上海太子美雅貿易有限公司(同10.1%)、グローバルコンポーネントテクノロジー(同10.0%)の上位4社で売上高の約47%を占める。長年の取引実績に裏付けられた安定受注基盤は、競合他社が短期間で代替困難な参入障壁を形成している。

本社厚木工場用地を活用した不動産賃貸事業は2026年3月期に売上高757百万円・営業利益600百万円・営業利益率79.3%を達成。製造事業の為替・原材料変動リスクと無縁な安定収益源として機能し、グループ全体の営業利益1,106百万円の約54%を単独で稼ぎ出している。

国内厚木工場に加え、瀋陽日新気化器有限公司(中国)、NIKKI INDIA FUEL SYSTEMS PRIVATE LIMITED(インド)、NIKKI THAILAND CO.,LTD.(タイ)の海外製造拠点を保有。各市場の需要に対応した現地製造・販売体制により、コスト競争力と供給安定性を両立している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高9,269百万円(前期比+10.9%)、営業利益1,106百万円(同+24.9%)、経常利益1,177百万円(同+81.3%)と全指標で大幅改善。外部要因として円安基調の継続と米国市場向け汎用製品の需要回復が主要ドライバーとなった。

前期に計上した為替差損301百万円が当期は為替差益21百万円に転換したことも経常利益の急回復に大きく寄与しており、為替感応度の高さは引き続き注視が必要。

自動車機器事業は2026年3月期も営業損失202百万円と赤字が継続。2027年3月期の連結業績予想は売上高9,300百万円(前期比+0.3%)に対し営業利益800百万円(同△27.6%)・経常利益850百万円(同△27.8%)・当期純利益600百万円(同△37.2%)と大幅減益を見込む。

前期の為替差益・特別利益(投資有価証券売却益等)の剥落が主因とみられるが、製造事業の構造的収益力の低さが改めて浮き彫りとなっている。

産業機器事業は大島機工㈱の子会社化(2025年9月、みなし取得日)により売上高669百万円(前期比+69.2%)に拡大し、営業損失は△6百万円まで縮小(前期△117百万円)。2027年3月期は大島機工の第1四半期からの通期連結寄与が見込まれ、黒字転換の可否が注目点。

一方、米国の通商政策変更(関税)リスクが汎用機器事業の主要市場である北米向け販売に与える影響は不透明であり、外部環境の変化を継続的にモニタリングする必要がある。

成長戦略

M&Aによる産業機器事業の拡大と赤字セグメントの構造改革による収益体質強化

2023年度の㈱神奈川精工子会社化に続き、2025年9月に大島機工㈱を子会社化。産業機器事業の売上高は前期比69.2%増の669百万円に拡大し、営業損失は△6百万円まで縮小。2027年3月期は大島機工の通期連結寄与により黒字転換を目指す。

フォークリフト向けキャブレターやインド市場向け製品の販売増加により売上高は前期比4.9%増の799百万円に拡大。営業損失は△202百万円(前期△262百万円)と縮小傾向にあるが、黒字転換には至っておらず、新規営業推進・製品別採算見直し・生産性向上施策の継続が必要。

本社厚木工場用地の賃貸倉庫が本格稼働し、2026年3月期の不動産賃貸事業は売上高757百万円・営業利益600百万円・営業利益率79.3%を達成。前期比15.0%増収・18.6%増益を実現しており、製造事業の変動リスクを補完する安定収益源として機能している。

米国市場向け汎用製品の販売回復(汎用機器事業米国向け売上高3,745百万円、前期比+11.4%)、中国市場向けガス機器の拡大(中国向け売上高1,142百万円、前期比+43.2%)、インド市場向け自動車機器の増加を実現。NIKKI AMERICA・瀋陽日新気化器・NIKKI INDIAの多拠点体制を活用した継続的な市場深耕を推進。

最終更新: 2026年7月19日