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株式会社アサカ理研

5724東証スタンダード非鉄金属

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株式会社アサカ理研5724

事業内容

株式会社アサカ理研は、電子部品屑・エッチング廃液等の産業廃棄物から金・銀・白金・パラジウム等の貴金属および銅を独自技術で回収・精製・販売する資源循環型企業である。1969年創業、福島県郡山市に本社を置き、東証スタンダード市場に上場。

主要顧客は電子部品・デバイスメーカー、歯科関連業者等。貴金属事業(売上高の約84%)を中核に、環境事業・システム事業・運輸事業・分析事業を展開。

連結子会社アサカ弘運株式会社がグループ内物流を担う。長期ビジョンとして「資源循環社会の実現に貢献するNo.1企業」を掲げ、次世代成長事業としてリチウムイオン電池(LiB)再生事業の2028年4月量産稼働開始を目指している。

ビジネスモデル

顧客から電子部品屑・エッチング廃液等を集荷し、独自開発の「ハイエクト装置」(溶媒抽出法)等で貴金属・銅を分離精製。回収した金地金・銀地金・白金・パラジウム等を国内商社や電子材料メーカーへ販売するほか、顧客ニーズに応じた材料加工品として返却するスキームも提供する。

廃液再生・銅回収・水処理剤販売も行い、廃棄物処理と資源販売の両面で収益を得る構造。金属相場(金・銅)の水準が収益に直結する特性を持つ。

企業の強み

1971年に金回収技術を開発して以来、50年超にわたり貴金属リサイクル技術を蓄積。独自開発の「ハイエクト装置」(溶媒抽出法)による精製技術を保有し、2012年度には経済産業省特許庁主催「知財功労賞」で特許庁長官表彰(特許活用優良企業)を受賞。技術的参入障壁が高い事業領域での競争優位を確立している。

2025年9月期において、金のドル建て価格が過去最高値を更新する高水準で推移したことを受け、貴金属事業の売上高は7,268百万円(前期比11.3%増)、セグメント利益は302百万円(同111.9%増)と大幅増益を達成。金相場の上昇が売上・利益に直接反映される収益構造を持つ。

本社工場(2015年)およびいわき工場(2017年)において、紛争鉱物不使用を証明するRMAP(旧CFS)認証を取得。グローバルサプライチェーンにおける調達適格性を担保しており、国際的な電子部品・デバイスメーカーとの取引継続・拡大に寄与する国際認証基盤を保有している。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期(2025年10月〜2026年3月)の営業利益は717百万円と前年同期比191.7%増、経常利益666百万円(同290.8%増)、親会社株主帰属中間純利益494百万円(同279.8%増)と全利益指標で大幅増益。業績好調を受け、2026年5月15日付で通期業績予想を上方修正し、売上高10,750百万円(前期比23.8%増)、営業利益1,240百万円(同151.5%増)、当期純利益785百万円(同161.5%増)を見込む。

中間期進捗率は営業利益で57.8%と高水準であり、通期達成の蓋然性は高い。

いわき工場増築・生産設備導入に伴い、2026年9月期中間期末の長期借入金は6,978百万円(前期末比2,004百万円増)、負債合計は11,655百万円(同2,774百万円増)に膨張。自己資本比率は31.6%(前期末35.4%)に低下。

投資活動CFは1,500百万円の支出(有形固定資産取得1,517百万円)、財務活動CFは長期借入2,100百万円調達で1,931百万円の収入。中東情勢不安定化によるサプライチェーン混乱が設備導入スケジュールに影響する恐れも開示されており、投資回収リスクは引き続き注視が必要。

当中間期の増収増益は金・銅相場の高水準推移という外部要因が主因であり、相場反転局面では業績が急速に悪化するリスクを内包する。外部要因として、地政学リスク後退や米国金利上昇転換が生じた場合、金の安全資産需要が減退する可能性がある。

また、上位1社が売上の21.6%を占める顧客集中リスクは構造的課題として継続。一方、LiB再生事業の商業化が実現すれば相場依存度の低減と収益源の多様化につながる潜在的なアップサイドも存在する。

成長戦略

既存事業の収益力強化とLiB再生事業の商業化による事業構造転換

回収貴金属を顧客ニーズに沿った材料に加工返却する多様なビジネススキームの提案により新規顧客獲得と既存顧客維持・拡大を推進。製造工程の効率化によるコスト低減にも注力し、相場変動に左右されにくい収益基盤の構築を図る。

CO₂排出量削減とレアメタル高回収率を両立するプロセスを構築済み。いわき工場の増築および生産設備の導入を進行中。電池メーカーとのMOUに基づきリサイクル業務受託スキームの確立に向けた交渉を継続。中東情勢不安定化による設備調達への影響リスクあり。

電池メーカーの工場から排出される工程廃材の一部について当社がリサイクル業務を受託する覚書(MOU)に基づき、関係企業等との交渉を継続中。スキーム確立により安定的な原料調達と受託収益の確保を目指す。

最終更新: 2026年7月17日