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住友金属鉱山株式会社

5713東証プライム非鉄金属

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住友金属鉱山株式会社5713

事業内容

住友金属鉱山は430余年の歴史を持つ非鉄金属の総合企業。資源セグメントでは菱刈鉱山(国内)、モレンシー・セロ・ベルデ・ケブラダ・ブランカ(南米)、コテ金鉱山(カナダ)など世界各地の銅・金鉱山権益を保有・運営する。

製錬セグメントでは銅・ニッケル・貴金属等を国内工場で製錬・販売し、売上高の約78%を占める中核事業を担う。材料セグメントでは車載用電池正極材や電子部品向け機能性材料を製造・販売する。

連結子会社50社・持分法適用会社13社を擁し、主要顧客にはパナソニックホールディングス、住友電気工業、田中貴金属工業などが名を連ねる。長期ビジョン「世界の非鉄リーダー」の実現を目指し、資源・製錬・材料の三事業連携を推進している。

ビジネスモデル

資源セグメントで鉱山権益(銅・金)を保有し、生産物を権益比率に応じて引き取る。製錬セグメントでは国内工場で銅・ニッケル・貴金属を製錬し、外部顧客へ販売するとともにグループ内の原料を加工する。

材料セグメントでは製錬由来のニッケル等を活用して電池正極材・機能性材料を製造・販売する。非鉄金属価格と為替が収益の主要変動要因であり、価格上昇局面では資源・製錬両セグメントが高い利益率を発揮する構造を持つ。

企業の強み

モレンシー(米国、権益28%)、セロ・ベルデ(ペルー、権益16.8%)、ケブラダ・ブランカ(チリ、権益25%)、コテ金鉱山(カナダ、権益30%)、菱刈鉱山(国内)など複数大陸に分散した権益を保有。2026年3月期には資源セグメント利益167,831百万円を計上し、セグメント利益率は55.5%に達した。

2026年3月期に電気ニッケル生産量66,155tと過去最高を達成。フィリピンのCoral Bay Nickel CorporationおよびTaganito HPAL Nickel CorporationでHPAL湿式製錬技術を実用化・運営しており、低品位酸化ニッケル鉱の処理という競合が容易に模倣できない独自プロセスを保有する。

1590年の銅製錬開業以来、製錬プロセス技術・粉体合成・結晶育成・探鉱採鉱選鉱技術をコア技術として体系化。2026年3月期の研究開発費は9,050百万円。電池リサイクルプロセスでは乾式・湿式製錬を組み合わせた高純度リチウム回収技術を世界で初めて確立するなど、技術蓄積が新事業創出にも直結している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社帰属当期利益は176,290百万円と前期比969.3%増と劇的に回復したが、その主因は銅(平均10,816$/t、前期比+1,446$/t)・金(平均3,939.1$/TOZ、前期比+1,354.4$/TOZ)の価格急騰という外部要因。2027年3月期予想では親会社帰属当期利益139,000百万円と21.2%減益を見込んでおり、価格前提(銅11,000$/t、金4,200$/TOZ)の変動が業績を大きく左右する構造は変わらない。

前期に112,671百万円計上した非金融資産の減損損失が2026年3月期は7,943百万円に縮小し、税引前利益255,680百万円(前期比714.7%増)が実現した。一方、材料セグメントのセグメント利益は15,290百万円にとどまり(売上高284,509百万円)、EV向け電池材料の需要鈍化が続く中で収益力の本格回復には至っていない。

電子部品向け部材の回復が下支えしているが、車載用電池材料の構造転換リスクは中期的な不透明要因として残る。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは101,810百万円と前期149,644百万円から減少(棚卸資産が170,425百万円増加)。投資活動によるキャッシュ・フローは△185,248百万円と支出が拡大(ウィヌ権益取得33,398百万円等)。

さらに後発事象として上限200億円・4,000,000株の自己株式取得・消却を決議。年間配当228円(配当性向35.1%)と合わせ、株主還元の積極化姿勢が鮮明だが、フリーキャッシュフローの水準と有利子負債の動向を注視する必要がある。

成長戦略

新規鉱山の戦力化・電池材料の立て直し・次世代材料開発と積極的な株主還元の四本柱

カナダのコテ金鉱山(権益30.0%)が2026年3月期に計画超過の12.4t生産を達成し、新規鉱山の戦力化が完了。引き続き安定操業を継続し、金価格高水準(2027年3月期予想4,200$/TOZ)を背景に資源セグメントの収益拡大に貢献する見込み。

2026年3月期中にウィヌ銅・金プロジェクトの権益を取得(権益取得支出33,398百万円)し、無形資産・のれんに含まれる鉱業権等が増加。将来の生産基盤拡充に向けた開発を推進中。

車載用電池材料の需要鈍化が続く中、2026年3月期に材料セグメントが黒字転換(セグメント利益15,290百万円)。電子部品向け部材(データセンター・半導体関連)の需要回復が下支え。全固体電池用材料・SiCkrest®・SOLAMENT®等の次世代材料開発を継続し、中長期的な収益源の多様化を図る。

2026年3月期年間配当228円(配当性向35.1%)を実施。後発事象として上限200億円・4,000,000株の自己株式取得・消却(2026年9月30日消却予定)を決議。2027年3月期配当予想207円・配当性向40.0%を掲げ、財務戦略の基本方針に基づく資本効率向上と株主還元強化を推進。

最終更新: 2026年7月19日