株式会社JMC logo

株式会社JMC

5704東証グロース非鉄金属

株式会社JMC logo
株式会社JMC5704

事業内容

株式会社JMCは「ものづくりに知性を。」をビジョンに掲げ、樹脂3Dプリンター事業・砂型鋳造事業・産業用CT事業の3セグメントを展開する製造サービス企業。3次元CADデータ技術を共通基盤として、自動車・精密機器・電気機器・航空宇宙・医療機器等の製造業を中心に、試作品から最終製品まで一貫対応する。

長野県飯田市のコンセプトセンターを主力拠点とし、木型・鋳造・熱処理・機械加工・検査の素加一貫体制を構築。医療分野では心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」を自社製品として展開し、国内外の医療機関・デバイスメーカーへの販売を拡大している。

ビジネスモデル

主収益源は顧客のCADデータを受領し、3Dプリンター出力・砂型鋳造・CT検査測定の各サービスを受託する形態。コストより短納期が重視される市場特性を活かし、価格競争を回避した高付加価値受注を実現。

CT事業では産業用CT装置の販売も手掛ける。3Dプリンター事業では自社開発製品「HEARTROID」の規格品販売が高利益率(セグメント利益率31.6%)を牽引。

CT事業はセグメント利益率66.1%と極めて高収益な構造を持つ。

企業の強み

鋳造事業では木型・鋳造・熱処理・機械加工・検査の全工程を内製化(素加一貫)。外注工程間のデリバリーロスや情報共有不足を排除し、短納期と安定品質を実現。一部の完成車メーカーからTier1企業として選定されており、ISO9001・JISQ9100を取得した品質検査体制を有する。

3DプリンターのCADデータノウハウ・砂型鋳造の成形技術・産業用CTの非破壊検査能力を社内で一体運用。人員ローテーションや設備共同利用が可能で、鋳造品の内部品質評価にCT装置を活用するなど、単一事業者では提供困難な統合サービスを実現している。

大阪大学大学院医学系研究科・フヨー株式会社との協業プロジェクトで開発した心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」を自社製品として展開。2025年12月期第4四半期に国内外デバイスメーカー・病院から想定を上回る受注を獲得し、3Dプリンター事業の売上高前期比21.3%増・セグメント利益前期比60.3%増に貢献した。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の営業利益は99百万円(前年同期43百万円)と大幅に改善。主因は鋳造事業のセグメント利益が前年同期比81百万円増加したこと。

2025年12月期に計上した減損損失による固定費減少効果と、品質管理体制確立による製造効率向上が寄与した。売上高は前年同期比3.8%減にとどまる中での利益急回復であり、コスト構造改善の実効性が確認できる。

CT事業の売上高は104百万円と前年同期比28.9%減。前年同期に計上されたCT装置販売が当第1四半期に発生しなかったことが主因だが、スキャン案件の小規模化傾向も重なっている。

装置販売は案件の発生タイミングに依存するため四半期間の変動が大きく、通期での装置販売計上の有無が業績予想達成の鍵を握る。外部要因として製造業の設備投資動向が装置販売に影響する点にも留意が必要。

前事業年度の減損損失1,319百万円計上・最終赤字1,264百万円を受け、継続企業の前提に関する重要事象が引き続き存在する。コミットメントライン契約の財務制限条項抵触については金融機関の同意を取得済みで、借入未実行残高950百万円の流動性は確保されている。

通期業績予想(売上高3,020百万円、営業利益205百万円)に対し第1四半期進捗率は売上24.4%・営業利益48.5%と利益面では順調だが、会社自身が「予断を許さない」と表明しており、後半の受注動向が焦点となる。

成長戦略

HEARTROID国際展開・鋳造量産体制確立・CT新需要開拓の3軸で収益構造を再構築

試作品大型化への対応、量産鋳造部品の効率的な生産体制確立、事業ポートフォリオの分散化を推進。2026年12月期第1四半期では品質管理体制の確立で一定の成果を獲得し、EV関連・FA分野の産業用ロボット向け大型鋳造品の試作・補給部品案件を継続獲得。セグメント利益は前年同期比81百万円増と大幅回復。

医療機関・医療デバイスメーカーへの販売拡大を推進。2026年12月期第1四半期では一部海外顧客向けでデリバリー遅延が発生したものの、3Dプリンター事業全体は概ね前年同期並みの水準を維持。海外展開の安定化が次の成長ステップ。

顧客企業内展示会・カスタマイズセミナーを継続実施し産業用CTの認知拡大を推進。スキャンサービス需要は分野を問わず獲得が進んでいるが、スキャン案件の小規模化とCT装置販売の不発が2026年12月期第1四半期の売上減少要因となった。次世代蓄電池の非破壊検査など高付加価値案件の獲得が課題。

工業用部品試作に加え、展示会・イベント向けモックアップ品など多様な造形ニーズへの対応により受注量が増加。2026年12月期第1四半期のセグメント利益は前年同期比2.5%増と堅調。AMサービス(量産品受注体制)の確立を中期目標として推進中。

最終更新: 2026年7月17日