事業内容
株式会社サンユウは1957年創業、大阪府枚方市に本社を置くみがき棒鋼および冷間圧造用鋼線の専業メーカーである。日本製鉄㈱を主体とする鉄鋼メーカーから材料を調達し、高精度な二次加工・三次加工(センタレス・旋盤・寸法切等)を施した製品を自動車・建産機メーカー向けに供給する。
子会社の大阪ミガキ㈱・大同磨鋼材工業㈱を含むグループ体制で製造・販売・加工を一体運営し、中国・タイの日本製鉄㈱主体合弁会社への参加を通じて海外現地日系自動車部品メーカーにも対応する。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
日本製鉄㈱等から調達した棒鋼・線材に対し、みがき・センタレス研削・冷間圧造用加工等の精密加工を施し、製品として需要家に販売する。収益は製品販売価格と材料コストの差(加工賃)で構成され、鋼材値上げ時には製品価格への転嫁と加工賃是正が収益の鍵となる。
豊富な在庫量と即納体制を競争力の源泉とし、グループ間連携で生産効率を最大化する。
企業の強み
2024年7月以降に実施した加工賃是正のフル浸透と鋼材値上げに伴う製品販売価格改定により、2026年3月期の営業利益は886百万円(前期比32.6%増)、経常利益は966百万円(同33.2%増)と大幅増益を達成。売上高経常利益率3.8%は自社目標2.5%を上回った。
毎期継続して設備投資を実施しており、2026年3月期の設備投資額は656百万円。大阪ミガキ㈱の兵庫営業所新設(144百万円)・滋賀工場増築(171百万円)等を実施。次期は1,400百万円の設備投資を予定しており、生産性・品質向上への継続的コミットメントが確認できる。
2026年3月期末の純資産は11,082百万円、自己資本比率48.4%。有利子負債残高は1,128百万円に対し現金及び現金同等物は4,700百万円と実質無借金に近い状態。インタレスト・カバレッジ・レシオは262.9倍と極めて高く、財務安全性は高水準を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期21,070百万円から2026年3月期25,572百万円へ5期で21.4%増加。営業利益は2022年3月期1,073百万円をピークに2024年3月期596百万円まで低下したが、2025年3月期669百万円、2026年3月期887百万円と2期連続で回復。
2026年3月期の増益要因は、2024年7月以降実施の加工賃是正フル浸透・鋼材値上げ分の製品価格転嫁・エネルギー原単位削減であり、外部要因として自動車業界の下期回復基調も寄与。親会社株主帰属当期純利益は612百万円(前期比35.7%増)、ROEは6.1%(前期4.7%)へ改善。
2027年3月期会社予想は売上高26,500百万円・営業利益900百万円・当期純利益620百万円。
成長戦略
価格転嫁定着・コスト効率化・設備投資・海外連携の4軸で連結収益を最大化
労務費・物流コスト等の上昇に対して持続可能な加工賃を確保すべく是正を継続。2024年7月以降の加工賃是正が2026年3月期にフル浸透し営業利益率3.5%を実現。2027年3月期も鋼材値上げ分の転嫁継続を方針として明示。
省エネルギー投資促進支援事業費補助金(2026年3月期補助金収入20,618千円)を活用した設備更新を通じ、エネルギー原単位の削減と製品歩留りの改善を推進。減価償却費418百万円に対し設備投資656百万円と積極的な更新投資を継続。
2026年3月期の設備投資総額は656百万円(有形固定資産取得577百万円・無形固定資産取得51百万円)。自己資金および借入金で賄い、生産設備の効率的かつ最適な稼働を図る。グループ間・事業所間の連携強化によりグループ内経営資源を有効活用。
日本製鉄㈱主体の中国・タイ合弁会社への参加を通じ、海外現地日系自動車部品メーカーへの製品供給体制を維持。持分法適用関連会社㈱メガサスからの持分法投資利益は2026年3月期9百万円(前期9百万円)と安定的に貢献。
最終更新: 2026年7月19日

