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株式会社サンユウ

5697東証スタンダード鉄鋼業

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株式会社サンユウ5697

事業内容

株式会社サンユウは1957年創業、大阪府枚方市に本社を置くみがき棒鋼および冷間圧造用鋼線の専業メーカーである。日本製鉄㈱を主体とする鉄鋼メーカーから材料を調達し、高精度な二次加工・三次加工(センタレス・旋盤・寸法切等)を施した製品を自動車・建産機メーカー向けに供給する。

子会社の大阪ミガキ㈱・大同磨鋼材工業㈱を含むグループ体制で製造・販売・加工を一体運営し、中国・タイの日本製鉄㈱主体合弁会社への参加を通じて海外現地日系自動車部品メーカーにも対応する。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

日本製鉄㈱等から調達した棒鋼・線材に対し、みがき・センタレス研削・冷間圧造用加工等の精密加工を施し、製品として需要家に販売する。収益は製品販売価格と材料コストの差(加工賃)で構成され、鋼材値上げ時には製品価格への転嫁と加工賃是正が収益の鍵となる。

豊富な在庫量と即納体制を競争力の源泉とし、グループ間連携で生産効率を最大化する。

企業の強み

2024年7月以降に実施した加工賃是正のフル浸透と鋼材値上げに伴う製品販売価格改定により、2026年3月期の営業利益は886百万円(前期比32.6%増)、経常利益は966百万円(同33.2%増)と大幅増益を達成。売上高経常利益率3.8%は自社目標2.5%を上回った。

毎期継続して設備投資を実施しており、2026年3月期の設備投資額は656百万円。大阪ミガキ㈱の兵庫営業所新設(144百万円)・滋賀工場増築(171百万円)等を実施。次期は1,400百万円の設備投資を予定しており、生産性・品質向上への継続的コミットメントが確認できる。

2026年3月期末の純資産は11,082百万円、自己資本比率48.4%。有利子負債残高は1,128百万円に対し現金及び現金同等物は4,700百万円と実質無借金に近い状態。インタレスト・カバレッジ・レシオは262.9倍と極めて高く、財務安全性は高水準を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は加工賃是正・鋼材価格転嫁のフル浸透により営業利益が前期比32.6%増と大幅改善。2027年3月期会社予想は売上高26,500百万円(+3.6%)・営業利益900百万円(+1.5%)と増収増益を見込む。

価格転嫁効果が定着した水準での利益積み上げが続くかが注目点。一方、米国トランプ政権の関税政策や中東情勢等の外部要因が自動車生産に与える影響は引き続き不透明であり、下期回復を前提とした計画の達成可否を慎重に見極める必要がある。

売上高の大半を自動車向けが占める構造は変わらず、外部要因として米国関税政策の影響が自動車生産に波及するリスクが残存する。2026年3月期は下期に概ね回復基調となったものの、2025年暦年の業界生産量は前年比0.3%増にとどまった。

需要回復の持続性が不透明な中、販売数量の伸びが限定的となれば価格転嫁効果のみでの増益維持は難しく、数量動向の確認が重要な投資判断材料となる。

時価ベースの自己資本比率は2026年3月期19.6%(前期15.5%)と改善したものの、簿価ベース48.4%との乖離は依然大きく、市場が純資産価値を大幅に下回る評価をしていることを示す。ROEは6.1%(前期4.7%)と改善傾向にあるが、PBR1倍割れ解消には収益性のさらなる向上と株主還元の拡充が求められる。

1株当たり配当は22円から30円へ増配(配当性向29.6%)したが、流動性の低さが機関投資家の参入障壁となっている点も留意が必要。

成長戦略

価格転嫁定着・コスト効率化・設備投資・海外連携の4軸で連結収益を最大化

労務費・物流コスト等の上昇に対して持続可能な加工賃を確保すべく是正を継続。2024年7月以降の加工賃是正が2026年3月期にフル浸透し営業利益率3.5%を実現。2027年3月期も鋼材値上げ分の転嫁継続を方針として明示。

省エネルギー投資促進支援事業費補助金(2026年3月期補助金収入20,618千円)を活用した設備更新を通じ、エネルギー原単位の削減と製品歩留りの改善を推進。減価償却費418百万円に対し設備投資656百万円と積極的な更新投資を継続。

2026年3月期の設備投資総額は656百万円(有形固定資産取得577百万円・無形固定資産取得51百万円)。自己資金および借入金で賄い、生産設備の効率的かつ最適な稼働を図る。グループ間・事業所間の連携強化によりグループ内経営資源を有効活用。

日本製鉄㈱主体の中国・タイ合弁会社への参加を通じ、海外現地日系自動車部品メーカーへの製品供給体制を維持。持分法適用関連会社㈱メガサスからの持分法投資利益は2026年3月期9百万円(前期9百万円)と安定的に貢献。

最終更新: 2026年7月19日