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マイポックス株式会社

5381東証スタンダードガラス・土石製品

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マイポックス株式会社5381

事業内容

マイポックス株式会社は1925年創業、2025年11月に創業100周年を迎えた研磨材の専業メーカーである。「塗る・切る・磨く」をコア技術として、研磨フィルム・液体研磨剤・研磨装置・研磨関連製品の製造販売を行う製品事業と、受託塗布・コンバーティング・研磨加工を行う受託事業の2セグメントで構成される。

主要顧客は光ファイバーコネクタ、HDD、半導体検査用プローブカード等のハイテク分野に加え、一般研磨分野にも広がる。日本・マレーシア・中国・米国・インドに拠点を持ち、海外売上比率は50%を超える。

2026年3月期の連結売上高は12,059百万円。

ビジネスモデル

製品事業では研磨フィルム等を自社工場(国内・マレーシア)で製造し、国内外の顧客に直販・代理店経由で販売する。受託事業では顧客支給材料を用いた塗布・研磨・コンバーティング加工を請け負う。

両事業で設備・人材・ノウハウを共有し、製品開発力と受託加工能力を相互補完する構造を採る。売上の約94%を製品事業が占め、受託事業は現状赤字だがエンジニアリングサービス事業への転換を目指している。

企業の強み

主要顧客Fiber Optic Center, Inc.向け光ファイバー研磨フィルムの売上高は2026年3月期に2,347百万円(前期比約46.8%増)となり、総販売実績の19.5%を占める。HAMRメディア対応研磨フィルムや光ファイバーコネクタ向け植毛研磨フィルム等、ハイテク用途向けの製品開発実績が顧客基盤の深化を支えている。

受託事業において経済産業省グリーンイノベーション基金の助成を受け、8インチSiCウェーハの超高品質・低コスト加工技術を開発中。国立研究開発法人助成のもと大学との共同研究も実施し、国内外学会での発表実績を持つ。

開発技術を基にした8インチSiC加工ライン・評価装置・コンサルティングを含む検査・評価ソリューションの提供を計画している。

2022年ミスミ化学株式会社子会社化、2023年スガコーティングスのコーティング事業承継、2023年有限会社大久保鉄工所子会社化、2025年株式会社ウジケ子会社化と、継続的なM&Aにより製品ラインアップと生産能力を拡充してきた。2026年5月には三光化学工業の子会社化を取締役会決議するなど、M&A戦略を成長の柱として実行し続けている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が12,059百万円(前期比+7.9%)と増収を確保したものの、営業利益は579百万円(前期比△38.5%)、営業利益率は4.8%(前期8.4%)へ急低下した。販管費合計が4,101百万円(前期比+19.7%)に膨らんだことが主因で、荷造運搬費(前期比+47.2%)・給料及び賞与(前期比+16.5%)・研究開発費(前期比+33.7%)が顕著に増加。

増収効果を費用増が上回る構造は、2027年3月期予想(営業利益900百万円、前期比+55.3%)の達成可否を見極める上で最大の注目点となる。

受託事業は売上高720百万円(前期比△40.8%)、セグメント損失348百万円と引き続き大幅赤字が継続。量産案件の減少と新規試作案件獲得の苦戦が重なり、固定費抑制努力にもかかわらず損失幅は縮小にとどまった。

財務面では短期借入金が2026年3月期末に3,579百万円(前期末比+1,511百万円)へ急増し、自己資本比率は49.5%(前期53.1%)へ低下。営業キャッシュフローが322百万円(前期1,596百万円)と大幅に減少する中、借入依存度の上昇は流動性リスクとして注視が必要である。

外部要因として、生成AI普及を背景とした光ファイバー・HDD市場の拡大は2027年3月期以降も継続が見込まれ、製品事業の成長ドライバーとして機能する見通し。一方、米国の通商政策(関税)による貿易コスト上昇、中国経済の停滞継続、中東情勢による資源価格高騰は原材料・輸送コストを押し上げるリスクがある。

海外売上比率50%超の同社にとって為替変動リスクも大きく、為替予約等のヘッジ対応の進捗が業績の安定性を左右する。

成長戦略

ハイテク研磨材の高付加価値化・製造DX・M&A強化の三本柱で成長加速

製造DXによる工場の自動化・省力化およびAI関連設備投資を推進。2026年3月期に有形固定資産取得583百万円を実施済み。生産効率向上と品質安定化により、増加する光ファイバー・HDD向け需要への対応力を強化する。

2025年8月に圧着・接着加工業の株式会社ウジケを取得原価9,596千円で完全子会社化。塗工設備・ノウハウの取込みにより「塗る・磨く」領域のシナジーを実現。負ののれん発生益218百万円を特別利益に計上。今後もM&A戦略を強化し事業領域拡大を図る方針。

量産受託加工から高付加価値エンジニアリングサービスへの転換を推進。2026年3月期は売上高720百万円(前期比△40.8%)・セグメント損失348百万円と依然苦戦。固定費抑制に努めるも新規試作案件獲得が課題であり、転換の進捗は遅れている。

ECを活用した販売チャネルの多様化を推進し、一般研磨関連製品の競合製品からの切り替えを加速。海外売上比率50%超に対応するため為替予約等を通じた為替リスクヘッジを強化。米国売上高は2,589百万円(前期比+38.0%)と拡大中。

ベースアップによる人件費増加およびJ-ESOP(株式給付信託)を通じた従業員の業績向上意欲の醸成を実施。2026年3月期の給料及び賞与は1,267百万円(前期比+16.5%増)。中長期的な企業価値向上に向けた人材育成投資を継続強化する方針。

最終更新: 2026年7月19日