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株式会社FIXER

5129東証グロース情報通信業

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事業内容

株式会社FIXERは2008年設立のクラウドインテグレーターで、Microsoft Azureが日本で正式サービス開始した2010年から一貫してエンタープライズシステムのクラウド化を手掛けてきた。プロジェクト型サービス(新規開発・クラウド移行)、リセール(Azureライセンス販売)、マネージドサービス(cloud.config)、SaaS(GaiXer)の4事業を展開。

主要顧客はデジタル庁・万博協会・金融機関等のエンタープライズ領域で、2023年4月から生成AIプラットフォーム「GaiXer」を提供開始し、クラウドインテグレーターの枠を超えた事業転換を推進している。2025年8月期の売上高は3,980百万円、契約社数は201社。

ビジネスモデル

プロジェクト型サービスでクラウドネイティブなシステムを構築し、その後のリセール(Azureライセンス継続販売)とマネージドサービス(保守・運用)でストック型収益を積み上げる構造。さらに開発ノウハウをSaaS(GaiXer等)に昇華させ、継続利用料を獲得する。

売上原価は主に労務費・支払手数料で、2025年8月期の売上総利益率は約12.1%(482百万円÷3,980百万円)にとどまり、販管費2,212百万円が重く営業損失1,729百万円を計上している。

企業の強み

2015年にCSP制度設立時の国内第1号認定(世界26社のうちの1社)を取得。2017年にCountry Partner of the Year、2021年にMicrosoft Partner of the Year Award(Cloud Native App Development、日本企業初)、2025年にMicrosoft Japan Partner of the Year「Inclusion Changemaker アワード」を受賞。

Azure Expert MSP(最高位)も保有し、Microsoftからの優先案件紹介特典を享受している。

厚生労働省HER-SYS(着手から約3週間で初回納品)、国立がん研究センター全国がん登録クラウド移行、北國銀行「北國クラウドバンキング」新規構築・運用、デジタル庁(売上比16.5%)、2025年日本国際博覧会協会(同16.0%)等の大型官公庁・金融案件を受注・完遂した実績を有する。

2023年4月に提供開始したエンタープライズAGIプラットフォーム「GaiXer」は2025年8月期末時点で145社導入(中間期時点で累計205社突破)。2025年5月には医療特化型「GaiXer Medical Agent」を提供開始し、10病院への導入実績を持つ。

学校法人藤田学園との合弁会社「株式会社メディカルAIソリューションズ」(出資比率51%)も2025年3月に設立済み。

エンヴァリスの着眼点

2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は2,356百万円で、通期予想4,348百万円に対する進捗率は54.2%にとどまる。通期予想達成には第4四半期単独で約1,992百万円の売上計上が必要であり、Sovereign GaiXerの出荷・検収タイミングが鍵を握る。

業績予想は2026年4月10日公表値から変更なしとされているが、達成確度の検証が引き続き焦点となる。

前期末(2025年8月期)の現金及び預金3,088百万円が当第3四半期末には1,718百万円へと1,370百万円減少した。9ヶ月間の純損失1,878百万円に対し、資本金・資本剰余金各200百万円の増資(計400百万円)を実施したものの、手元資金の消耗は顕著。

通期営業損失予想△1,546百万円を前提とすると、現状の資金水準は事業継続上の制約要因として注視が必要。なお、継続企業の前提に関する注記は記載されていない。

第3四半期累計の売上原価2,368百万円が売上高2,356百万円を上回り、売上総損失11百万円を計上。さらに販売費及び一般管理費1,866百万円が加わり営業損失は1,878百万円に達した。

なお、当第3四半期連結会計期間より、従来販管費に計上していたクラウド利用料・業務委託費等の一部を売上原価へ振り替える費用区分の見直しを実施しており、前期比較の際には注意が必要。Sovereign GaiXerの本格出荷による粗利改善が収益構造転換の試金石となる。

成長戦略

Sovereign GaiXerを中核とした政府・金融・医療向けオンプレミスAI市場の開拓とストック型収益基盤の構築

2026年4月より正式受注を開始し、複数台接続機能の実装・社内利用を開始。クラウド版GaiXerをSovereign GaiXer上で提供することを前提とした販売体制へ移行し、販売代理店網の整備を進めている。政府官公庁・金融機関のデータ主権ニーズを取り込む中核製品と位置付ける。

藤田医科大学岡崎医療センターおよび済生会向島病院への「GaiXer Medical Agent」導入を進めるとともに、「AI医事課長」の販売活動を開始。医療AIの社会実装を通じた新規市場の開拓と継続収益の獲得を目指す。

リセール・マネージドサービス・SaaS・ソブリンAIへの収益シフトを推進。第3四半期累計ではリセール1,167百万円、マネージドサービス478百万円、SaaS195百万円、ソブリンAI5百万円と、ストック型比率の向上を図るが、ソブリンAIは立ち上がり段階にとどまる。

新卒・中途採用の抑制と営業体制・組織体制の見直しにより固定費の最適化を推進。成果に応じたメリハリある評価・報酬運用のもと、生産性基準での人員構成最適化を進め、人員は緩やかな減少局面に入り人件費改善を図る。

最終更新: 2026年7月17日