事業内容
株式会社コーセーホールディングスは、1946年創業の総合化粧品グループ。2026年1月に純粋持株会社体制へ移行し、現商号に変更。
「コスメデコルテ」「アルビオン」「ジルスチュアート」等のハイプレステージ・プレステージブランドを中心とする化粧品事業(売上構成比約79%)と、「ソフティモ」「ジュレーム」等のセルフ向けコスメタリー事業(同約20%)を2本柱とする。国内外45社の連結子会社を通じ、アジア・米国を含むグローバル市場で事業展開。
海外売上高比率は34.8%。主要顧客は百貨店・専門店チャネルを中心とした国内外の一般消費者。
ビジネスモデル
国内製造拠点(狭山・群馬工場等)で化粧品を自社製造し、コーセー化粧品販売㈱・コーセーコスメポート㈱等の販売子会社を通じて百貨店・ドラッグストア・通販・免税店等の多チャネルで販売する垂直統合型モデル。プレステージ・ハイプレステージ価格帯のブランドポートフォリオにより高粗利を確保しつつ、研究開発費6,926百万円・設備投資21,223百万円を継続投下してブランド競争力を維持する。
企業の強み
ハイプレステージからセルフまで幅広い価格帯をカバーする20以上のブランドを保有。研究開発費は当期6,926百万円を投下し、量子コンピューターを活用した処方開発やIFSCCでのTOP10アワード受賞など、業界トップ水準の技術力を有する。
製品開発研究所・先端技術研究所の2拠点体制に加え、フランス・リヨン及びパリに研究分室を設置。
2025年12月期末の純資産合計304,784百万円、有利子負債残高10,668百万円、デット・エクイティ・レシオ0.04倍と実質無借金経営を維持。流動比率362.2%、現金及び現金同等物90,747百万円を保有し、28,000百万円のコミットメントラインも確保。
M&Aや設備投資を自己資金で実行できる財務的柔軟性を持つ。
香港(1968年)・シンガポール(1971年)・マレーシア(1972年)・タイ(1984年)・台湾(1984年)・韓国(2001年)・中国(2005年)・インド(2013年)・インドネシア(2014年)・米国(2015年)と50年以上かけて構築した海外販売網を保有。2025年12月期の海外売上高比率は34.8%に達し、2024年12月にはタイのPURI CO.,LTD.を子会社化して東南アジア基盤を強化。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期279,389百万円から2025期330,193百万円へ5期連続増収を達成したが、成長率は鈍化傾向。2026年12月期第1四半期の連結売上高は78,265百万円(前年同期比0.9%減、為替影響除き2.2%減)と微減収。
日本が48,159百万円(同7.0%減)と苦戦する一方、アジア11,368百万円(同16.4%増)・北米16,665百万円(同8.4%増)が成長を牽引。営業利益は1,030百万円(同84.5%減)と急減し、売上総利益の減少(売上原価率が22,383百万円→23,655百万円へ上昇)に加え、広告宣伝費7,666百万円(同28.8%増)・販売促進費12,295百万円(同9.2%増)等の販管費が53,578百万円(同7.3%増)へ膨らんだことが主因。
外部要因として円安が為替差益741百万円をもたらし経常利益を2,358百万円に下支えした。通期予想は売上高350,000百万円(前期比6.0%増)・営業利益20,000百万円(同8.3%増)で変更なし。
成長戦略
Milestone2030に向けた持株会社体制下でのグループシナジー創出・グローバル現地化・日本基盤強化の3軸
2026年1月1日付で会社分割を実施し、株式会社コーセーホールディングスとして純粋持株会社体制へ移行。グループ内意思決定の迅速化・経営資源の効率的配分・グループシナジー創出強化を目的とし、中長期的な競争力向上と企業価値向上を図る。
TikTokでの販売好調に加え、主力商品のSephora新規展開による出荷増を推進。2026年12月期第1四半期に店頭消化が過去最高を記録。Sephora展開に伴うマーケティング費用が当四半期に集中発生したが、中長期的な北米ブランド認知拡大への先行投資と位置付けられる。
中国免税(海南島)において適正在庫水準をモニタリングしつつ春節向け品揃え強化を実施。中国本土では大型ECセールを活用し売上を伸長。2026年12月期第1四半期のアジア売上高は11,368百万円(前年同期比16.4%増)と二桁成長を達成。
ONE BY KOSÉの新製品投入とコスメデコルテの新製品発売が日本での売上に貢献。一方、アルビオン事業は前年同期のリニューアル・価格改定前駆け込み需要の反動で減収。創立70周年を機に認知拡大のための大型プロモーションを実施し、中長期的なブランド価値向上を図る。
コーセーコスメポート事業の前期第4四半期先行出荷反動による減収が2026年12月期第1四半期の業績を圧迫し、コスメタリー事業営業利益は116百万円の赤字に転落。新商品プロモーション費用の増加も重なったが、先行出荷反動の一巡と新商品効果の発現により下期回復を見込む。
最終更新: 2026年7月17日

