事業内容
株式会社クリップコーポレーションは1981年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場の教育サービス持株会社。連結子会社6社を含むグループで、小・中・高校生向け学習塾(螢雪ゼミナール・稲門塾・星伸スクール等)を中核とする教育事業(売上高2,259百万円)を筆頭に、幼児・小学生向けサッカー教室(スポーツ事業)、就労継続支援・ボイストレーニング・韓国語教室(生涯教育事業)、添加物・保存料不使用の弁当宅配(飲食事業)、バスケット教室・農業・不動産(その他)を展開。
主要顧客は子育て世帯および成人学習者で、愛知・静岡・宮城・福岡等の地方都市圏を主な事業基盤とする。
ビジネスモデル
教育・スポーツ・生涯教育の各事業は月謝制の会員ビジネスを収益の根幹とし、生徒数(会員数)の維持・拡大が売上に直結する構造。直営教室・スクールへの直接募集を主な販売手法とし、一部23教室を指導代理店に委託運営。
飲食事業は弁当宅配による直販モデル。新規教室出店・M&Aによる会員基盤拡大と、固定費削減・教室単位の生産性向上による収益改善を両輪とする。
企業の強み
1981年創業以来40年超にわたり学習塾を運営し、螢雪ゼミナール・稲門塾・星伸スクールの複数ブランドをM&Aで取得・統合。2026年3月期の教育事業売上高は2,259百万円でグループ全体の78%を占め、平均生徒数5,706名の顧客基盤を維持している。
2026年3月期末の総資産5,442百万円に対し純資産4,739百万円(純資産比率約87%)。短期借入金180百万円・長期借入金20百万円と有利子負債は極めて少なく、現金及び預金を含む流動資産3,342百万円を保有。財務的な安定性は高く、新規出店やM&Aへの対応余力を有する。
生涯教育事業(就労継続支援・ボイストレーニング・韓国語教室)の売上高は前期58百万円から当期116百万円へ100.2%増加。セグメント損失も前期25百万円から19百万円へ縮小しており、規模拡大と収益改善が同時進行している。
次期予想売上高215百万円(当期比85.3%増)と経営陣が高成長継続を見込む。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期3,205百万円をピークに減少傾向が続き、2026年3月期は2,880百万円(前期比5.2%減)となった。営業利益は2022年3月期305百万円→2023年3月期176百万円→2024年3月期46百万円→2025年3月期1百万円→2026年3月期△37百万円と5年間で一貫して悪化し、ついに営業損失に転落した。
当期純損失も2025年3月期75百万円から2026年3月期86百万円へ拡大。少子化による生徒数減少という構造的な外部要因に加え、飲食事業の慢性的赤字・減損損失の計上が収益を圧迫している。
なお、投資有価証券の評価益拡大により包括利益は102百万円のプラスを確保した。
成長戦略
新規教室出店・M&A・生涯教育拡大の3軸で規模拡大と収益回復を目指す
2027年3月期に平均生徒数5,843名(2026年3月期比137名増)への回復を計画。各家庭への個別訪問提案・農業体験との融合による差別化、M&Aを含む新規拠点開設を推進し、売上高2,336百万円(前期比3.4%増)を目指す。
就労継続支援・ボイストレーニング・韓国語教室等を拡充し、2027年3月期売上高215百万円(2026年3月期比85.3%増)を予想。セグメント損失は2026年3月期19百万円まで縮小しており、規模拡大による損益分岐点突破を目指す。
添加物・保存料不使用の弁当宅配事業において業務フローの効率化と顧客数増加を推進。2027年3月期売上高128百万円(前期比0.1%減)と横ばいを見込むが、コスト削減による損失幅縮小が課題。2026年3月期のセグメント損失46百万円からの改善が急務。
2026年3月期に平均生徒数3,190名(前期比17.2%減)と大幅減少したスポーツ事業について、2027年3月期は3,193名と底打ちを見込む。新規スクール出店・生徒募集強化により売上高239百万円(前期比0.3%増)を予想し、月謝型収益の安定化を図る。
最終更新: 2026年7月19日

