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川上塗料株式会社

4616東証スタンダード化学

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川上塗料株式会社4616

事業内容

川上塗料株式会社は1901年創業の老舗塗料メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場。当社グループは当社・子会社ダイヤス化成株式会社・関連会社株式会社友進商会で構成され、塗料の製造・販売事業の単一セグメントで事業を展開する。

主要製品は合成樹脂塗料類で、2025年11月期の販売実績5,932百万円のうち5,466百万円を占める。販売先は国内の機械・金属関連製造業企業が中心で、特約店経由の間接販売と一部直接販売を組み合わせた流通体制を持つ。

本社工場(尼崎市)と千葉工場の2拠点で製造・調色加工を行い、越谷倉庫(埼玉県吉川市)も保有する。

ビジネスモデル

当社は塗料を自社工場で製造・調色加工し、主として特約店を通じて国内製造業向けに販売する。一部は需要家への直接販売も行う。

収益は販売数量と販売価格の掛け合わせで決まる構造であり、原材料費・製造経費・物流費が主要コスト。ベトナムのHANOI SYNTHETIC PAINT CO.との技術支援契約により、モーターサイクル用塗料の製造販売技術提供の対価として売上高の一定率の技術権利料も受領している。

企業の強み

1901年創業で120年超の業歴を持ち、機械・金属関連製造業を中心とした国内顧客基盤を長期にわたり維持。特約店ネットワークを通じた安定的な流通体制を構築しており、2025年11月期売上高5,932百万円を維持している。

研究開発費256百万円(2025年11月期)を投じ、低温焼付型塗料・粉体塗料・特化則物質低減塗料など環境配慮型製品の開発に注力。当期は耐熱性潤滑性ステンレス鋼板用クリヤー塗料および特化則物質を含有しないフタル酸系下塗塗料を新たに開発した。

ベトナムのHANOI SYNTHETIC PAINT CO.とモーターサイクル用塗料の製造販売技術支援契約(2025年7月〜2027年6月)を締結し、技術権利料を受領。国内専業ながら技術力が海外でも評価されていることを示す実績である。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の経常利益は210百万円と前年同期の経常損失18百万円から劇的に改善した。ただし、会社自身が認めるとおり、中東情勢に伴う原材料価格高騰を製品価格に暫定転嫁する一方で出荷製品の製造原価に価格高騰前の原材料コストが反映されるタイムラグが生じており、利益率の一時的な押し上げ効果が含まれる。

後半期にこのタイムラグが解消された場合、利益率の反落リスクに留意が必要。

通期経常利益予想238百万円に対し、中間期実績は210百万円と進捗率88.2%に達している。一方、会社は中東情勢の流動性を理由に業績予想を据え置いており、原材料の供給制限・価格高騰が下期に本格的に製造原価へ反映される可能性がある。

外部要因として原油・ナフサ価格の動向が下期収益の最大の変数であり、通期予想の上振れ・下振れ両方のシナリオを想定しておく必要がある。

2026年11月期中間期末の純資産は3,518百万円(前期末比183百万円増)、自己資本比率は39.8%(前期末38.4%)と改善。営業キャッシュ・フローも593百万円と大幅に改善し、現金及び現金同等物は2,467百万円に増加した。

一方、短期・長期借入金合計は2,064百万円(前期末1,905百万円)と増加しており、設備投資継続に伴う借入依存の構造は変わっていない。利益剰余金の積み上げによる財務基盤強化が中長期的な課題である。

成長戦略

中期経営計画に基づく価格是正・設備投資・技術強化で2027年11月期売上高6,627百万円・経常利益265百万円を目指す

既存顧客との関係深化を通じた共同製品開発と新規顧客獲得を推進。2026年11月期中間期の売上高12.1%増は需要回復と価格是正の一部実現によるものであり、顧客基盤拡大の成果が数値に表れ始めている。

販売価格是正と諸経費削減を継続実施。2026年11月期中間期の売上総利益率は21.4%(前年同期15.6%)へ大幅改善。ただし一時的なタイムラグ効果を含むため、構造的な収益改善の定着が課題。

当中間期に有形固定資産取得129百万円を支出し、建設仮勘定87百万円を計上。生産設備の維持更新に加え、将来の生産能力増強に向けた投資を継続実施中。長期借入れによる収入300百万円で資金手当てを行っている。

低温焼付型・粉体塗料・特化則物質低減塗料など環境規制対応製品の開発を継続。海外技術支援契約による技術権利料収入(当中間期7百万円)を維持しており、技術力の対外評価を継続的に獲得している。

最終更新: 2026年7月17日