事業内容
川上塗料株式会社は1901年創業の老舗塗料メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場。当社グループは当社・子会社ダイヤス化成株式会社・関連会社株式会社友進商会で構成され、塗料の製造・販売事業の単一セグメントで事業を展開する。
主要製品は合成樹脂塗料類で、2025年11月期の販売実績5,932百万円のうち5,466百万円を占める。販売先は国内の機械・金属関連製造業企業が中心で、特約店経由の間接販売と一部直接販売を組み合わせた流通体制を持つ。
本社工場(尼崎市)と千葉工場の2拠点で製造・調色加工を行い、越谷倉庫(埼玉県吉川市)も保有する。
ビジネスモデル
当社は塗料を自社工場で製造・調色加工し、主として特約店を通じて国内製造業向けに販売する。一部は需要家への直接販売も行う。
収益は販売数量と販売価格の掛け合わせで決まる構造であり、原材料費・製造経費・物流費が主要コスト。ベトナムのHANOI SYNTHETIC PAINT CO.との技術支援契約により、モーターサイクル用塗料の製造販売技術提供の対価として売上高の一定率の技術権利料も受領している。
企業の強み
1901年創業で120年超の業歴を持ち、機械・金属関連製造業を中心とした国内顧客基盤を長期にわたり維持。特約店ネットワークを通じた安定的な流通体制を構築しており、2025年11月期売上高5,932百万円を維持している。
研究開発費256百万円(2025年11月期)を投じ、低温焼付型塗料・粉体塗料・特化則物質低減塗料など環境配慮型製品の開発に注力。当期は耐熱性潤滑性ステンレス鋼板用クリヤー塗料および特化則物質を含有しないフタル酸系下塗塗料を新たに開発した。
ベトナムのHANOI SYNTHETIC PAINT CO.とモーターサイクル用塗料の製造販売技術支援契約(2025年7月〜2027年6月)を締結し、技術権利料を受領。国内専業ながら技術力が海外でも評価されていることを示す実績である。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期の6,143百万円をピークに2024期・2025期と横ばい圏で推移していたが、2026年11月期中間期は3,138百万円(前年同期比12.1%増)と加速。営業利益は2025期の54百万円から中間期だけで187百万円を計上し、通期予想207百万円に対し既に90.3%の進捗率を達成した。
利益改善の主因は①販売価格是正の一部実現、②中東情勢に伴う暫定的な価格転嫁、③製造原価への価格高騰反映のタイムラグによる一時的な利益率押し上げの3点。外部要因として原油・ナフサ価格の高止まりが引き続き原材料コストの上振れリスクとなっており、下期の収益水準は中東情勢の動向に左右される。
成長戦略
中期経営計画に基づく価格是正・設備投資・技術強化で2027年11月期売上高6,627百万円・経常利益265百万円を目指す
既存顧客との関係深化を通じた共同製品開発と新規顧客獲得を推進。2026年11月期中間期の売上高12.1%増は需要回復と価格是正の一部実現によるものであり、顧客基盤拡大の成果が数値に表れ始めている。
販売価格是正と諸経費削減を継続実施。2026年11月期中間期の売上総利益率は21.4%(前年同期15.6%)へ大幅改善。ただし一時的なタイムラグ効果を含むため、構造的な収益改善の定着が課題。
当中間期に有形固定資産取得129百万円を支出し、建設仮勘定87百万円を計上。生産設備の維持更新に加え、将来の生産能力増強に向けた投資を継続実施中。長期借入れによる収入300百万円で資金手当てを行っている。
低温焼付型・粉体塗料・特化則物質低減塗料など環境規制対応製品の開発を継続。海外技術支援契約による技術権利料収入(当中間期7百万円)を維持しており、技術力の対外評価を継続的に獲得している。
最終更新: 2026年7月17日

