海外事業リスク
米国・アジア圏を中心にM&Aによる海外事業展開を推進する中、言語・法制・税制・関税政策の相違や政治的・社会的・経済安全保障上のリスクにより事業が停滞し、業績や財務状況に影響を与える可能性がある。対策として、進出国の政治・経済・社会情報の収集・共有、安全保障関連規程の整備、輸出管理指導、海外取引先チェック体制の強化を実施している。
制度変更リスク(医療)
少子高齢化を背景に政府が医療費抑制・適正化を目的とした医療制度改革を継続推進しており、将来的に大規模な診療報酬や薬価の改定が行われた場合、メディカルプロダクツ事業の業績・財務状態に影響を及ぼす可能性がある。対応策として、医療機関・医療従事者の業務効率化・働き方改革を支援する製品・サービスの開発・拡充を推進し、変化する市場ニーズへの対応を図っている。
自然災害リスク
地震・津波・台風・豪雨等の頻発化する自然災害により、生産能力の低下・停止、供給・配送の遅延・停止に伴う売上減少、復旧費用・予防対策費用が発生し、業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。特にアグリ&フーズ事業では主要原料の野菜収量変動による加工工場操業への支障も懸念される。対策として、インダストリアルガス事業では高効率小型液化装置「VSU」と物流拠点の分散配置、エネルギー事業では北海道でのLPガス仕様移動電源車配備、アグリ&フーズ事業では野菜産地の分散化を実施している。
品質リスク
高圧ガス・関連機器類の製造・販売をはじめ多岐にわたる業種で製品・サービスを提供しており、欠陥・品質不良・故障が生じた場合、顧客からの信頼低下や損害賠償負担により経営成績・財務状態に影響を及ぼす可能性がある。対策として、法令・顧客要求事項を満たす品質管理の実施、国際的な品質マネジメントシステムへの準拠、多岐にわたる業種に適用可能な管理体制の構築を進めている。
調達リスク
インダストリアルガス事業では電力コスト上昇や地政学的要因によるヘリウム調達難、エネルギー事業では原油価格変動による高単価在庫保有リスク、アグリ&フーズ事業では天候不順・需給変化・為替変動による原材料価格上昇、バイオマス発電では海外燃料の需給逼迫・価格高騰リスクが存在し、業績に影響を与える可能性がある。対策として、適時適切な販売価格改定、国内貯蔵量増加、代替ソース・代替燃料の確保、新規調達ルート開拓を進めている。
物流事故リスク
物流事業においてトラック・ローリー等の大型車両で一般貨物および高圧ガスを含む危険物の輸送を行っており、重大事故が発生した場合には損害賠償や車両使用停止・事業所営業停止等の行政処分を受け、業績に影響を及ぼす可能性がある。対策として、安全管理規程・交通安全管理規程の厳格な制定、運行管理の徹底、安全教育の実施など日々の安全対策活動に取り組んでいる。
為替変動リスク
海外子会社の多数保有、ヘリウムガス・半導体向け特殊ガスの海外調達、外貨建て輸出入を行う国内子会社およびグローバル・エンジニアリング事業の在外子会社において、急激な為替レート変動が業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。対策として、為替予約の活用、仕入ルートの多様化・複数化、在外子会社での取引通貨の一本化により為替リスクの最小化を図っている。
環境規制リスク
国内外の環境関連法規の制定・改正による規制強化が図られた場合、事業活動の制限やコスト増加が業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があり、特に製造工程で大量の電力を使用するインダストリアルガス事業では炭素税賦課や排出権取引制度等の温室効果ガス排出規制強化の影響が大きい。対策として、中期経営計画・環境基本方針において気候変動対応を重要経営課題と位置付け、温室効果ガス総排出量の削減目標をKPIとして設定している。
情報セキュリティリスク
顧客の個人情報・機密情報・自社技術情報がサイバー攻撃等により外部流出するリスク、および生産設備・管理システムへの不正アクセスによる情報破壊・改竄・漏洩リスクがあり、信用失墜・損害賠償・事業停止等により業績に影響が出る可能性がある。対策として、情報端末・サーバー・ネットワークへのセキュリティシステム強化(「仕組みによる対策」)と、グループ規程整備・eラーニング・標的型メール訓練・グループ各社へのセキュリティ担当設置(「体制・教育による対策」)の両面から対応している。
非金融資産の減損リスク
有形固定資産・のれん・無形資産など多くの非金融資産を保有しており、減損損失が発生した場合には事業展開・業績・財政状態に影響を与える可能性がある。特にのれん・耐用年数を確定できない無形資産については減損の兆候の有無に関わらず毎期減損テストを実施しており、M&Aを通じた海外事業拡大に伴い保有残高が増加している点でリスクの重要性が高い。対策として、定期的な減損テストを通じて評価額を把握し、適切に処理する体制を整えている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

