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株式会社リップス

373A東証グロース化学

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株式会社リップス373A

事業内容

株式会社リップスは、「LIPPS」ブランドのメンズコスメ(ヘアワックス・ヘアケア・スキンケア・メイクアップ)の企画・販売を行う商品事業と、メンズヘアサロン「LIPPS hair」のフランチャイズ本部事業(サロンフランチャイズ事業)の2事業を展開する。1999年に原宿でヘアサロンを開業した創業者が2008年に法人化し、2025年6月に東京証券取引所グロース市場へ上場。

主要顧客は美容感度の高い若年層男性で、ドラッグストア・EC(Amazon・楽天・ZOZOTOWN)・美容室を主な販売チャネルとする。関東を中心に28店舗・スタイリスト155名を擁するFCネットワークを商品開発の知見源として活用している。

ビジネスモデル

商品事業は製造を外部委託(主要委託先:エフシー中央薬理研究所)するファブレスモデルで、卸売業者経由のドラッグストア配荷とEC直販の二経路で収益を得る。2025年8月期の商品事業売上高は3,969百万円、本社費用配賦前営業利益率28.5%と高収益構造。

サロンフランチャイズ事業はロイヤリティ等の受取で売上高441百万円・営業利益163百万円を安定的に計上し、同時にサロン現場のニーズを商品開発に還流させる知見源としても機能する。

企業の強み

「LIPPS hair」所属スタイリストから「ヘアセット」「洗い流し」「手荒れ」等の現場意見を収集し商品開発に反映。2021年リニューアルのヘアワックスは2023年度グッドデザイン賞を受賞。

2019年には国内メーカーに先駆けて男性向けスキンケア・メイクアップ「LIPPS BOY」を発売するなど、トレンド先取り力を実績で示している。

2025年8月期の商品事業における販売促進費及び広告宣伝費は412百万円(売上高比10.4%)と前期比1.7%減少した一方、本社費用配賦前営業利益率は28.5%(前期26.3%)に改善。費用対効果を重視した広告投資の最適化により、売上増加と利益率向上を同時に実現している。

ドラッグストア向け卸(株式会社大山経由:売上高比39.0%、1,718百万円)、Amazon(同23.5%、1,038百万円)、中央物産(同12.0%、529百万円)の3社で売上高の74.5%を占める。2024年9月楽天市場、2025年4月ZOZOTOWNへの出店を完了し、ECチャネルの多様化も進行中。

エンヴァリスの着眼点

2026年8月期第3四半期累計は売上高3,399百万円(前年同期比+1.5%)と微増にとどまる一方、販売費及び一般管理費が1,178百万円から1,439百万円へ261百万円増加し、営業利益は763百万円から522百万円へ31.6%減少した。広告宣伝費の積極投下と人件費増が主因であり、成長投資フェーズへの移行が明確。

通期予想(営業利益705百万円、前期比25.7%減)の達成には第4四半期単独で183百万円の営業利益が必要であり、進捗率は74.1%にとどまる。

サロンフランチャイズ事業のセグメント売上高は283百万円(前年同期比13.6%減)、セグメント利益は91百万円(同26.6%減)と両指標で二桁減が続いている。シェアサロンの普及やフリーランス増加による人材流動化が背景にあり、構造的な逆風が続く。

安定収益源としての役割が低下しており、商品事業の成長加速が全社業績を左右する構図が強まっている。

2025年3月の東証グロース上場後、広告宣伝費・人件費への積極投資を継続しており、短期的な利益圧迫は意図的な成長投資の結果と解釈できる。スキンケア新商品の投入、Yahoo!ショッピング開設、インフルエンサー活用等の施策が売上成長に結実するかが焦点。

外部環境として物価上昇による消費者マインド低下や米国通商政策の不透明感が個人消費に影響しうる点も留意が必要。

成長戦略

商品ラインナップ拡充・販路多様化・ブランド力向上によるメンズコスメ市場シェア拡大

「フェイススタイリングウォッシュ(泡洗顔)」「フェイススタイリングトナー(化粧水)」を2025年10月よりEC・サロンで、2025年11月よりロフト等小売店舗で販売開始。ヘアケアに次ぐ第二の商品柱として収益多様化を図る。

サロン発ブランドの強みを活かしたヘアケア商品の卸売チャネル拡大を継続推進。取扱店舗数が12,000店舗を突破しており、引き続き導入店舗数の拡大を図る。

2025年9月にYahoo!ショッピング内にLIPPS公式ショップを開設し、Amazon依存を低減しつつ新規顧客獲得とブランド認知向上を図る。複数ECプラットフォームへの展開でリーチを拡大。

有名インフルエンサーを起用した広告展開やIPコラボレーション企画を実施。広告宣伝費を積極投下し、新商品・既存商品の販売拡大とブランド全体の認知向上を推進。短期的な利益圧迫要因だが中長期的な顧客基盤拡大を目指す。

スタイリストの早期デビュー・即戦力化を目的としたカット技法のオンライン動画学習教材を新開発し、フランチャイズ店舗従業員へ提供。シェアサロン普及・フリーランス増加による人材流動化への対応策として教育品質向上と集客力強化に注力。

最終更新: 2026年7月17日