株式会社トヨコー logo

株式会社トヨコー

341A東証グロース建設業

株式会社トヨコー logo
株式会社トヨコー341A

事業内容

株式会社トヨコーは「キレイに、未来へ」をミッションに掲げ、老朽化した社会インフラ構造物のメンテナンスに特化した2つの独自技術を展開する。SOSEI事業では、2006年に独自開発した特殊樹脂吹付工法により工場・倉庫の老朽化スレート屋根を改修し、2026年3月期までに累計170万㎡の施工実績を持つ。

CoolLaser事業では、2008年から開発を続けた高出力サビ取りレーザー施工装置を製造・販売し、橋梁・鉄塔・海事・プラント等のインフラ構造物の塗替工事向け下地処理市場に参入する。主要顧客は自動車・機械・鉄鋼メーカー(SOSEI)および大手インフラオーナー系列・道路橋公共工事従事の工事会社(CoolLaser)であり、2025年3月に東京証券取引所グロース市場に上場した。

ビジネスモデル

SOSEI事業は元請・下請形態での責任施工により工事役務収益を得る。CoolLaser事業は1台約1億円の装置販売を主軸に、装置稼働後の保守契約・消耗品販売によるストック型継続収益を積み上げる構造を志向する。

施工売上は市場開発・研究開発目的に限定し、装置の普及を通じた継続収益の拡大を優先する方針を明示している。2026年3月期はCoolLaser装置を通期12台納品し、同事業売上高1,350百万円・セグメント利益249百万円を計上した。

企業の強み

「レーザー光の円形照射による対象物除去」を日米で権利化(特許第5574354号、US-9868179)。5.4kWの高出力と最大100mの光ファイバー長距離伝送を実現し、競合他社の主流(100W〜1kW)を大幅に上回る。

円形照射による高速スキャンは鋼材への熱影響を抑制し、技術的模倣困難性を高めている。

2006年の独自開発以来、2026年3月期までに累計170万㎡の施工実績を積み上げた。既存顧客からのリピート受注が売上高全体の約8割を占め、一度採用した顧客が別工場等を継続発注する安定的な受注基盤を形成している。

SOSEI事業の2026年3月期受注高は前期比155.9%増の1,484,860千円に達した。

2019年に当社主導で設立した一般社団法人レーザー施工研究会には2026年4月末時点で130社が加盟。国土交通省傘下の土木研究所との共同研究、経済産業省とのJIS規格制定を推進し、屋外高出力レーザー利用の安全ガイドライン制定を主導。新市場のルール形成を先行して担うことで参入障壁を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期のCoolLaser事業は売上高1,350百万円(前期比+219.3%)、セグメント利益249百万円と前期の69百万円の損失から大幅黒字転換を達成。SOSEI事業の安定利益(630百万円)と合わせ、二軸での利益創出が初めて確認された。

2027年3月期はCoolLaser事業売上高2,100百万円(+55.5%)を見込んでおり、成長の持続性が次の評価ポイントとなる。

2026年3月期の当期純利益は550百万円と大幅増益だったが、営業活動によるキャッシュ・フローは136百万円にとどまった。棚卸資産増加による支出371百万円(見込生産方式転換に伴う在庫積み上げ)と売上債権増加による支出334百万円が主因。

CoolLaser事業の急拡大に伴う運転資本の膨張が続いており、利益の現金化効率の改善が課題として残る。

2027年3月期通期予想は売上高4,000百万円(+27.7%)、営業利益790百万円(+25.6%)と増収増益を見込む一方、第2四半期累計の営業利益予想は286百万円(前年同期比△30.8%)と上期は減益見通し。米国通商政策の影響が自動車産業を中心に波及するリスクや、建設業界の労働力不足という外部要因が、SOSEI事業の施工体制・受注進捗に影響を与える可能性がある。

成長戦略

CoolLaser装置販売の本格拡大とSOSEI新事業(太陽光パネル設置)による二軸成長

2026年2月に受注生産から見込生産方式へ転換し、同一四半期内での受注・納品完結が可能となった。2027年3月期の装置売上高2,075百万円(前期比+57.5%)を見込み、うち911百万円は既受注済み。受注機会の取りこぼし低減と販売サイクル短縮による成長加速を図る。

CoolLaser G19-6000シリーズの通期12台納品(2026年3月期)により累計納入台数が増加。装置稼働に伴う定期部品交換・保守メンテナンス需要が積み上がり、2027年3月期の保守・消耗品売上高は18百万円(前期比+51.3%)を見込む。中長期的に安定的なストック収益基盤を形成する。

強度不足でパネル設置が困難とされたスレート屋根上にSOSEI工法を施した上で、特許出願済みの特殊治具を設置することで重量物である太陽光パネルの設置を可能にする新事業を2027年3月期より開始予定。脱炭素需要を取り込み、SOSEI事業の売上高1,900百万円(前期比+6.5%)・セグメント利益656百万円(同+4.1%)を見込む。

当社は自社施工メンバーを持たず、全国の塗装工事会社との協業を重視する装置メーカーとしての事業モデルを採用。施工は装置ユーザーである工事会社に担ってもらうことで、自社は製品の開発・製造・販売に経営資源を集中させる。協業ネットワークの拡大がCoolLaser普及の基盤となる。

最終更新: 2026年7月19日