事業内容
株式会社エストラストは1999年設立、山口県下関市に本社を置く不動産デベロッパーである。自社ブランド「オーヴィジョン」シリーズのファミリー向け分譲マンション・分譲戸建を山口県および九州主要都市で供給するほか、連結子会社トラストコミュニティによるマンション管理事業(管理戸数6,749戸)、賃貸不動産の保有・運用事業、不動産売買・仲介等の附帯事業を展開する。
2017年に西部ガスホールディングス株式会社の子会社となり、グループシナジーを活用した用地情報共有等を推進している。東京証券取引所スタンダード市場および福岡証券取引所本則市場に上場。
ビジネスモデル
コア事業の不動産分譲事業では、自社で用地を仕入れ、商品企画・建築・販売代理を一体運営することで付加価値を最大化する。引渡完了時に売上を計上するフロー型収益が主軸。
これを補完するのが、分譲供給に連動して管理戸数が積み上がるマンション管理事業(ストック型)と、保有賃貸不動産からの安定賃料収入(賃貸事業)である。2026年2月期の売上高22,313百万円のうち不動産分譲事業が約84%を占める一方、管理・賃貸事業が安定収益基盤を形成している。
企業の強み
売上高は2022期16,035百万円から2026期22,313百万円へ5期連続増収。営業利益は2025期に前期比75.2%増の1,998百万円、2026期には2,095百万円へ拡大。分譲マンション引渡戸数の増加(2025期494戸)と原価率改善(78.2%、前期比2.7%減)が利益拡大を牽引した。
2017年に西部ガスホールディングス株式会社の子会社となり、同グループとのプロジェクト用地情報の共有をはじめとする連携体制を整備。九州・山口エリアにおける用地仕入競争力を高めており、福岡都市圏での用地仕入強化を中期経営計画の重点施策として位置付けている。
連結子会社トラストコミュニティが担うマンション管理事業は、2026年2月期末時点で管理戸数6,749戸(前期比723戸増)を達成。管理手数料収入はストック型で積み上がり、分譲供給増加に連動して継続拡大する構造。2027年2月期には7,128戸への増加を見込む。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期16,035百万円から2026期22,313百万円まで5期連続増収を達成。営業利益も2025期1,998百万円・2026期2,095百万円と高水準を維持してきた。
しかし2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)は分譲マンション引渡戸数が37戸(前年同期200戸)と激減し、売上高3,414百万円(前年同期比61.5%減)、営業損失48百万円、経常損失108百万円、四半期純損失74百万円を計上。外部環境として地価・建築コストの高止まりや金利上昇による支払利息増加(71百万円)が利益を圧迫。
通期予想(売上高21,000百万円・営業利益1,600百万円)は前期比減収減益見通しであり、契約残高の消化状況が通期達成の鍵を握る。
成長戦略
福岡都市圏拡大・ZEH強化・管理戸数7,000戸超で中期売上65,000百万円を目指す
山口・九州の既存エリアに加え、福岡都市圏での用地仕入強化と再開発・複合開発プロジェクトへの積極参入を推進。JV形式での大型案件参入により単独では困難な規模の開発を実現し、供給戸数の拡大を図る。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様を標準化し、環境配慮型住宅の供給を強化することで商品差別化と販売単価の向上を図る。建築コスト上昇局面における価格転嫁の正当化にも寄与する。
グループ分譲マンションの供給増加に連動して管理戸数を継続的に拡大し、中期経営計画目標の7,000戸超を目指す。2027年2月期第1四半期末時点で6,797戸(前年同期比167戸増)に達しており、目標達成に向けた進捗は順調。管理手数料等のストック型収益の積み上がりにより収益安定性を高める。
中期経営計画においてオフィスビル事業の強化を方針として掲げ、優良収益物件の積極取得による賃貸資産規模の拡大を推進。2027年2月期第1四半期の不動産賃貸事業売上高は141百万円(前年同期比16.2%増)、セグメント利益74百万円(同43.0%増)と順調に拡大している。
最終更新: 2026年7月17日

