事業内容
株式会社オールアバウトは、専門家「ガイド」900名が情報発信する総合情報サイト「All About」を核としたインターネットメディア事業と、日本最大級のお試しサービス「サンプル百貨店」を中心とするeコマース事業を両輪とする。法人向けにはデジタルマーケティング・広告ソリューション・インバウンド支援を提供し、一般消費者向けにはNTTドコモとの協業による「dショッピング」等のECサービスを展開する。
連結子会社4社・持分法適用関連会社1社を含むグループで、インターネット広告・デジタルマーケティング・コマースの各領域にわたって事業を行っている。
ビジネスモデル
マーケティングソリューションセグメントでは、「All About」等のメディアを活用した編集型広告・プログラマティック広告・デジタルマーケティング受託により法人から収益を得る。コンシューマサービスセグメントでは、「サンプル百貨店」でユーザーからお試し費用を徴収しつつメーカーの在庫最適化・生活者意見収集ニーズに応え、「dショッピング」ではNTTドコモとの協業でEC取扱高の一定料率を収益とする。
企業の強み
「All About」では顔・氏名・プロフィールを公開した専門家「ガイド」900名が1,300分野で情報発信しており、匿名性が高いインターネットコンテンツの中で信頼性・共感性という差別化価値を提供している。この編集ノウハウは編集型広告・コンテンツマーケティング支援等の法人向けソリューションの基盤となっている。
NTTドコモとは2018年に資本業務提携を締結し、「dショッピング」「dショッピング ふるさと納税百選」を共同運営することでドコモの顧客基盤・dポイント経済圏を活用している。日本テレビ放送網とも2017年に資本業務提携を締結しており、大手パートナーとの長期的な協業体制が事業基盤を支えている。
連結子会社オールアバウトライフマーケティングが運営する「サンプル百貨店」は累計利用者数約430万人を誇る日本最大級のお試しサービスである。首都圏リアル店舗展開やYahoo!ショッピングへの出店など集客接点の多角化を進めており、メーカーの在庫最適化・生活者意見収集という独自のBtoB需要も取り込んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期の16,918百万円をピークに減少傾向が続き、2026年3月期は15,464百万円(前期比3.1%減)となった。営業利益は2022年3月期の658百万円から急速に悪化し、2026年3月期は108百万円の損失に転落。
親会社株主帰属当期純損失は473百万円と前期の39百万円から大幅に拡大した。外部要因として、AIによる検索環境変化がメディア集客を直撃し、国内外ECプラットフォーマーの競争激化がコンシューマサービスの収益を圧迫した。
繰延税金資産の取崩し(法人税等調整額222百万円)が純損失をさらに押し上げており、期末現金は489百万円まで低下している。
成長戦略
メディア・EC・ライフアセットの3領域で構造改革と新事業育成を並行推進
AIによる検索環境変化に対応し、「All About」の流入依存モデルから脱却。PrimeAd・金融ライフサポート事業等の新収益源開拓、官公庁・自治体向けインバウンドマーケティング受託拡大、デジタルマーケティング事業の増収により事業構造転換を推進。
2026年3月期はセグメント損失が前期の85百万円から12百万円に縮小し改善傾向。
首都圏リアル店舗展開やYahoo!ショッピング出店によるサンプル百貨店の集客接点多角化を推進。次世代システムへの移行投資を実施中であり、移行完了後の業務効率化・コスト競争力強化を見込む。
2026年3月期はサプライチェーン課題と競合激化で売上が前期比4.9%減、セグメント利益も28.4%減と苦戦が続いている。
2025年5月に銀行代理業を営む株式会社みらいバンクを414百万円で完全子会社化。住信SBIネット銀行との提携を通じた住宅ローン手数料収入を収益源に事業拡大を図る。
2026年3月期は「その他」セグメントとして売上高134百万円、セグメント利益14百万円を計上。のれん319百万円(10年均等償却)が発生しており、今後の収益貢献が問われる。
最終更新: 2026年7月19日

