事業内容
株式会社スタジオアリスは、1992年にこども写真館事業に進出し、七五三・お宮参り・誕生日などライフイベントに特化した写真撮影サービスを全国展開する。2025年2月期末時点で直営410店・FC9店の計419店舗を保有し、連結売上高の99.5%を写真事業が占める。
主要顧客層は乳幼児から小学生を持つ子育て世代であり、近年は成人式振袖レンタル「ふりホ」によって10代後半層へも顧客基盤を拡大。衣装製造卸売事業(子会社・株式会社京都豊匠)がグループ内で撮影用衣装を供給する垂直統合型の事業構造を持つ。
2022年にプライム市場へ移行後、2025年2月にスタンダード市場へ区分変更している。
ビジネスモデル
顧客がスタジオに来店し撮影・商品購入を行う都度課金型モデルを基本とする。七五三・お宮参り等の季節イベントに需要が集中するため、繁忙期に売上の大半を稼ぐ構造。
衣装は子会社・京都豊匠が内製供給することでコスト管理と品質差別化を両立。成人振袖レンタル「ふりホ」は前撮り撮影とレンタルをセット提供し、単価向上と顧客層拡大に寄与。
スクールフォト事業や出張撮影も収益多様化の柱として育成中。
企業の強み
1992年のこども写真館1号店出店から30年超で全都道府県に展開。2025年2月期末時点で直営410店・FC9店の計419店舗を保有し、関東177店・近畿64店・九州46店など主要商圏を網羅。全国規模のブランド認知と集客力が競合参入障壁を形成している。
子会社・株式会社京都豊匠(京都府京丹後市工場)が撮影用和装衣装を内製供給。中国工場からの生産移管を経て国内生産体制を確立し、品質管理と原価低減を同時に追求。ディズニーキャラクター衣装等の独自ラインナップが他社との差別化要因となっている。
2020年1月に開始した成人式振袖レンタル・前撮りセットサービス「ふりホ」は、既存のこども写真館インフラを活用した新規収益源。2025年2月期の写真事業セグメント利益は2,870百万円と前年同期比31.6%増加しており、「ふりホ」の予約件数拡大が利益改善に貢献している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年2月期40,672百万円をピークに5期連続で減少し、2026年2月期は32,928百万円。2027年2月期第1四半期も7,546百万円(前年同期比3.8%減)と減収基調が継続。
一方、営業利益は売上原価の圧縮(前年同期比312百万円減)と販管費の微減(同3百万円減)により229百万円(同8.5%増)と改善。写真事業セグメント利益は231百万円(同23.5%増)と大幅改善。
外部環境として個人消費の選別購買傾向の強まりや生活必需品の物価高騰が集客に影響している。通期予想(売上高33,600百万円・営業利益2,450百万円)に変更はなく、下半期の七五三シーズンへの依存度が高い。
自己資本比率は76.6%と財務健全性は維持されている。
成長戦略
『ふりホ』・スクールフォト・出張撮影の3軸で少子化による縮小を補完
成人式撮影と振袖レンタルを一体提供するサービス。既存の店舗網・衣装内製体制を活用し、七五三以外の季節需要を創出する。2027年2月期第1四半期においても予約獲得活動を継続中。
4月29日から「早撮り七五三キャンペーン」および「七五三お出かけ着物レンタル予約」を開始し、11月集中の売上を前倒しで取り込む施策。季節変動リスクの平準化と早期予約による顧客確保を狙う。
学校・幼稚園等へのスクールフォト事業と、お宮参り・七五三・企業向け出張撮影エリアの拡大により、スタジオ来店に依存しない収益源を育成。少子化による来店客数減少を補完する役割を担う。
不採算店舗の退店・移転と改装(2027年2月期第1四半期:移転1店・退店1店・改装25店)を継続し、店舗当たり収益性を向上。売上原価の圧縮に寄与しており、減収下での営業増益を支えている。
上海豊匠服飾有限公司においてグループ以外の販売先獲得に注力。原材料価格高騰下でのコスト最適化と外部売上拡大により、セグメントの収益基盤強化を図る。現状は外部売上53百万円と低水準にとどまる。
最終更新: 2026年7月17日

