事業内容
第一屋製パン株式会社は1947年創業の東証スタンダード上場の製パンメーカーで、連結子会社3社とともにパン類・和洋菓子の製造販売を行う「食品事業」と、横浜工場跡地の土地賃貸を行う「不動産事業」の2セグメントを展開する。食品事業ではパン部門(売上高21,727百万円)、和洋菓子部門(同4,558百万円)、その他(同2,368百万円)で構成され、スーパー・コンビニ向けNB商品のほか、ハンバーガーチェーン・コンビニ向け業務用食材も手掛ける。
豊田通商株式会社と資本業務提携を結び、一部原材料の調達を同社経由で行っている。
ビジネスモデル
食品事業では自社工場でパン・菓子を製造し、小売・業務用チャネルへ販売することで売上高28,653百万円、営業利益1,434百万円を稼ぐ。DPS(第一パン生産方式)による生産効率向上と単品原価管理で収益性を管理する。
不動産事業では2022年12月閉鎖の横浜工場跡地を賃貸し、2025年6月より賃料全額計上が開始、売上高303百万円・営業利益275百万円と高利益率の安定収益源として機能している。
企業の強み
「大きなデニッシュシリーズ」「ひとくちつつみシリーズ」など長年支持されるロングセラー商品を保有し、定期的な原材料・配合見直しによるリニューアルで商品力を維持。2025年度も食品事業売上高は前期比5.9%増の28,653百万円を達成した。
ハンバーガーチェーン向け業務用食材パンおよびコンビニエンスストア向け店内加工用食材が各社の販促企画に合わせた商品提案により好調に推移。パン部門販売実績は前期比6.8%増の21,727百万円となり、業務用需要が売上成長を牽引した。
2022年12月閉鎖の横浜工場跡地を賃貸活用し、2025年6月より賃料全額計上が開始。不動産事業の売上高は前期比151.4%増の303百万円、営業利益は前期比238.1%増の275百万円と高い利益率(約90.8%)を実現し、食品事業のコスト圧力を補完している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期23,864百万円を底に回復基調が続き、2025期28,957百万円まで拡大。2026年12月期第1四半期は7,448百万円(前年同期比10.7%増)と加速している。
利益面では2021・2022期に営業赤字が続いたが、2023期以降黒字転換。2025期は466百万円と一時的に低下したものの、2026年12月期第1四半期は294百万円(前年同期比297.1%増)と急回復。
外部要因として内食・中食需要の堅調推移が売上を後押しする一方、原材料・物流・人件費の上昇は継続。不動産事業の通年フル寄与(2025年6月開始)が利益構造を補強している。
通期予想(営業利益370百万円)に対し1Q時点で約79.5%を達成しており、通期上振れの可能性がある。
成長戦略
高付加価値商品拡充・DPS活動継続・不動産収益安定化による持続的成長。
マーケティング部門と商品開発部門の連携深化により、人気企業とのコラボレーション商品・季節新商品の積極投入と主力ブランドの定期リニューアルを推進。2026年12月期第1四半期において食品事業売上高7,334百万円(前年同期比9.3%増)と成果が顕在化している。
第一パン生産方式(DPS)の継続的な実践により、製造工程の効率化と低採算製品の販売抑制・高採算製品の伸長を推進。部門別損益管理と単品原価管理の精度向上を組み合わせ、コスト高騰環境下での利益率改善を図る。2026年12月期第1四半期の売上総利益率は27.1%(前年同期26.1%)に改善。
横浜工場跡地の賃貸収入は2025年6月の建設完了に伴い全額計上が開始され、2026年度は通年フル寄与が継続。高利益率(約95%超)の不動産収入がグループ全体の収益を下支えし、食品事業のコスト変動リスクを緩和する収益構造を確立している。
最終更新: 2026年7月17日

