株式会社アルトナー logo

株式会社アルトナー

2163東証プライムサービス業

株式会社アルトナー logo
株式会社アルトナー2163

事業内容

株式会社アルトナーは、1962年設立の設計技術者派遣に特化した技術者サービス企業。ソフトウェア(IoT・ネットワーク系)、電気・電子(回路基板設計・信頼性評価)、機械(2D/3D CAD設計)の3領域で専門技術者を顧客企業の設計開発部門に提供する。

宇都宮・横浜・浜松・名古屋・大阪の5拠点を展開し、主要顧客は本田技研工業(売上比17.1%)・株式会社本田技術研究所(同13.3%)をはじめとする自動車関連メーカーおよび半導体製造装置メーカー。2025年9月・12月に連結子会社2社(有限会社クリップソフト・株式会社情報技研)を取得し、連結経営体制へ移行した。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

技術者を正規雇用したうえで、派遣契約(顧客の指揮命令下で就業)または請負契約(成果物納品責任を負う)の2形態で顧客企業に提供する。売上高12,047百万円のうち技術者派遣事業が10,378百万円(86.1%)、請負・受託事業が1,616百万円(13.4%)を占める。

稼働率の高水準維持と技術者単価の引き上げが収益ドライバーであり、営業利益率15.1%を実現している。

企業の強み

1962年設立、1986年の労働者派遣事業法施行と同時に特定労働者派遣事業を開始した業界草創期からの参入企業。2007年上場、2022年東証プライム市場移行と段階的に企業基盤を強化。長年の実績が本田技研工業グループ(売上比合計30.4%)との深い取引関係に結実している。

2026年1月期(連結初年度)において売上高12,047百万円に対し営業利益1,822百万円、営業利益率15.1%を達成。採用関連投資・IT/DX投資・研修設備投資等の先行費用が発生したにもかかわらず、売上高の伸長によりこれらを吸収し高収益を維持している。

当連結会計年度末の現金及び預金は4,729百万円(資産合計9,058百万円の52.2%)と潤沢。純資産合計5,223百万円に対し長期借入金928百万円と財務レバレッジは低く、自己資金を主体とした安定的な資金運営を実現している。

エンヴァリスの着眼点

2027年1月期通期の売上高予想14,021百万円に対し、Q1累計売上高は3,503百万円(進捗率25.0%)、営業利益予想2,017百万円に対しQ1は632百万円(進捗率31.3%)と利益面での進捗は良好。会社側は2026年3月13日公表の通期業績予想を変更しておらず、現時点では上振れ余地を示唆する水準にある。

ただし前年同期比較が不能(連結財務諸表作成が前第3四半期から)なため、成長モメンタムの定量的検証は今後の課題。

外部要因として、中東情勢を始めとする世界経済の不透明感が高まる一方、顧客企業の研究開発は緩やかな回復基調を維持しており、自動車・半導体製造装置メーカーからの技術者需要は旺盛。ただし自動車業界はEV化・カーボンニュートラル対応で設計開発投資の方向性が変化しており、需要の質的変化への対応力が中長期の収益持続性を左右する。

外部環境の悪化が顕在化した場合、稼働率・単価の双方に下押し圧力が及ぶリスクに留意が必要。

Q1において請負・受託事業は配属者数増加と派遣から請負へのプロジェクト転換により売上構成比が上昇しており、収益構造の高度化が進んでいる。一方、自己株式数がQ1末時点で28,257株(前期末2,557株)と大幅に増加しており、自己株式取得による株主還元の積極化が確認できる。

年間配当予想86円(前期84円から増配)と合わせ、総還元姿勢は強化されているが、純資産は前期末比91百万円減少しており、還元と成長投資のバランスを継続的に注視する必要がある。

成長戦略

技術者の質・量拡大とM&Aによる総合技術サービス会社への進化(2025〜2029年中計)

理工系学生・技術者の採用強化と研修設備投資により技術者数を増加させ、稼働率を高水準で維持することで稼働人員を拡大。2027年1月期Q1において技術者数増加・稼働率高水準が確認されており、施策は着実に進捗している。

半導体・EV・ロボット等の成長分野への技術者配属比率を高め、単価ミックスを改善。企業の賃上げ傾向・技術者不足を背景に技術者単価は前期から継続的に上昇しており、Q1においても単価上昇が利益拡大に貢献した。

顧客ニーズに応じて技術者派遣から請負・受託へのプロジェクト転換を推進し、売上構成比を引き上げる。2027年1月期Q1において配属者数増加とプロジェクト転換により請負・受託の構成比が上昇したことが確認されている。

有限会社クリップソフト・株式会社情報技研の子会社化を通じて事業領域を拡大し、設計技術者派遣に留まらない総合技術サービス会社を目指す。のれん残高は2027年1月期Q1末時点で1,481百万円(前期末1,519百万円)。

最終更新: 2026年7月17日