事業内容
美樹工業株式会社は1952年創業、兵庫県姫路市に本拠を置く総合建設業グループ。建設事業(建築・土木・設備・ガス導管敷設工事等)と住宅事業(セキスイハイム山陽㈱によるユニット住宅の建築・販売・リフォーム)を二本柱とし、連結子会社4社・非連結子会社1社・持分法適用関連会社1社で構成される。
主要顧客は官公庁・民間企業・個人住宅購入者と多岐にわたり、大阪ガスネットワーク㈱向けガス導管工事(1956年以来の長期契約)や積水化学工業㈱のユニット住宅販売代理店契約(1972年以来)など、長期的な取引関係を基盤とする。東京証券取引所スタンダード市場に上場。
ビジネスモデル
建設事業では官公庁・民間向けの建築・土木・設備・ガス工事を受注し、完成工事高として収益を計上する。住宅事業ではセキスイハイム山陽㈱が自社造成区画を活用した新築販売とリフォーム工事を組み合わせ、安定的な利益を確保する。
M&Aによる子会社化(㈱ヒョウ工務店等)で施工能力を拡充しつつ、追加工事請負による採算拡大も収益向上に寄与している。
企業の強み
1956年以来、大阪ガス(現大阪ガスネットワーク㈱)の指定工事会社として継続的にガス導管敷設工事を受注。第64期の完成工事高に占める同社向け比率は18.7%(3,214,952千円)に達し、安定した受注基盤を形成している。契約は自動更新条項付きの長期契約。
2025期(第64期)の連結営業利益は2,583百万円と前期比127.7%増を達成。売上高経常利益率は前期4.2%から7.1%へ大幅改善し、グループ目標5.0%を超過達成した。大型物件の進捗、追加工事請負による採算拡大、㈱ヒョウ工務店の通期寄与が複合的に寄与した。
2024年1月に㈱エスデイ設計室・㈱ライフデザイン研究所を買収、同年8月に㈱ヒョウ工務店を買収するなど、近年M&Aを積極活用。㈱ヒョウ工務店は第64期に通期寄与し建設事業の売上高増加に貢献。設計・施工の一体化による競争力強化を図っている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2024期に一時落ち込んだ後、2025期に36,152百万円(前期比32.5%増)と急回復し、2026年12月期第1四半期も12,639百万円(前年同期比43.4%増)と加速的な増収が続く。一方、利益面では2025期に営業利益2,583百万円(前期比127.7%増)と急拡大した反動もあり、2026年12月期第1四半期の営業利益は833百万円(前年同期比4.8%減)と減益に転じた。
工事原価の増加・人件費上昇(人事制度改定)・資材価格高騰等のコスト圧力が利益率を圧迫しており、売上総利益率は前年同期の24.6%から17.4%へ低下。外部要因として原油価格上昇・物流混乱の長期化による建設コスト上昇が懸念される。
通期予想は売上高40,000百万円・営業利益1,800百万円で据え置かれている。
成長戦略
収益力向上・人材確保・M&A活用・財務体質強化の四本柱で持続的成長を追求
前連結会計年度末の繰越工事を順調に進捗させることで、当四半期の建設事業売上高が前年同期比77.8%増の8,995百万円に達した。公共投資・民間設備投資の堅調な推移を背景に受注環境を維持し、通期売上高40,000百万円の達成を目指す。
2026年12月期第1四半期において人事制度改定に伴い人件費が増加した。慢性的な労働者不足が業界課題となる中、処遇改善による人材確保・定着を図り、施工能力の維持・拡充を目指す施策として位置づけられる。短期的には利益圧迫要因となっている。
㈱ヒョウ工務店の連結寄与等、M&Aを通じた建築工事の施工能力拡充を継続。グループ全体の受注対応力を高め、大型物件への対応力強化と事業領域の多様化を推進している。
賃貸用不動産の売却(固定資産売却益113百万円、2026年12月期第1四半期)や1棟売りマンションの売却を通じ、保有不動産資産を機動的に収益化する戦略を継続。営業利益の減少を補完し、純利益の前年同期比増益(+8.5%)に貢献した。
最終更新: 2026年7月17日

