事業内容
ベルグアース株式会社は、キュウリ・トマト・ナス等の果菜類を中心とした野菜接ぎ木苗の生産・販売を主力とする農業関連企業。全国の野菜産地・ホームセンター等量販店を顧客とし、直営農場と委託パートナー農場による全国生産ネットワークを構築。
農業・園芸用タネ資材販売事業(農業資材・種子の仕入販売)および小売事業(総合園芸店2店舗)も展開し、グループ11社体制で農業の分業化・省力化ニーズに応える。2025年10月期の連結売上高は7,303百万円で、野菜苗・苗関連事業が売上高の約87%を占める。
ビジネスモデル
農家が自家育苗していた工程を専門的に代替する「農業の分業化」モデル。独自の断根接ぎ木技術・閉鎖型育苗施設で高品質苗を生産し、直営農場(愛媛・福島・茨城・長野等)とパートナー農場の分業体制で年間安定供給を実現。
アースストレート苗・ウイルスガード苗等のオリジナル製品で単価向上を図りつつ、農業資材販売・小売事業でクロスセルを展開する。
企業の強み
ナス科野菜の断根接ぎ木は習得に長期経験を要し、育苗業者の中でも実施者は稀とされる。当社は独自の栽培方法を確立し、接ぎ木作業を本社農場で集約生産後に二次育苗拠点へ展開する生産方式で効率化。2006年導入の閉鎖型育苗施設も含め、技術的参入障壁が競合排除に機能している。
北海道・東北から九州・沖縄まで全国7地域に納品実績を持ち、2025年10月期の野菜苗売上高6,380百万円を達成。2025年3月稼働の鶴沢農場により関東以北の生産能力を拡充。受注残高は前期比14.6%増の608百万円と需要拡大が継続している。
アースストレート苗・ウイルスガード苗・高接ぎハイレッグ苗・ツイン苗等のオリジナル規格品の売上高は2,275百万円(前期比8.9%増)と全体を上回る成長率を示す。植物ワクチン接種苗の研究開発も進行中で、化学農薬に依存しない付加価値製品の拡充を推進している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年10月期中間期(2025年11月〜2026年4月)の売上高は3,496百万円(前年同期比9.1%増)と、前年同期の1.4%増から加速。ピーエスピー社の連結化、ベルグ福島・鶴沢農場の通年稼働、スイカ苗需要拡大、価格転嫁進展が複合的に寄与した。
営業損失は43百万円と前年同期の232百万円から大幅改善。売上総利益率は20.0%(前年同期20.0%)と横ばいながら、販管費の相対的抑制により損益が改善した。
通期業績予想は売上高8,000百万円・営業利益110百万円・当期純利益54百万円で据え置き。過去5期の営業損益は2023期77百万円の黒字を挟み赤字が常態化していたが、価格転嫁の定着と生産能力拡大により収益構造の改善局面に入りつつある。
成長戦略
苗事業の収益力強化を基盤に種子コート加工等の周辺領域へ深化しフードバリューチェーンを構築
ベルグ福島・鶴沢農場の通年稼働による生産能力拡大と内製化率向上を推進。適正価格転嫁の継続により、2026年10月期中間期に野菜苗・苗関連事業のセグメント利益が177百万円の黒字に転換。スイカ苗等の需要拡大品目への対応強化も進む。
2025年12月31日付でピーエスピー株式会社を完全子会社化(取得対価1円)。同社の種子コート加工技術(大量・少量・難加工品対応)とPeSP苗ブランドをグループに取り込み、農業・園芸用タネ資材販売事業の収益改善に早期寄与。のれん73,632千円(暫定)を計上し5年均等償却。
株式会社むさしのタネのPB品種種子・オリジナル肥料等のサンプルワーク営業を推進。農業関連メーカーとの連携強化による商品ラインナップ充実を図り、苗販売から種子・資材・加工技術まで一貫したバリューチェーン構築を目指す。
取引銀行を6行から7行に拡大し当座貸越極度額を900,000千円から1,100,000千円に増枠するなど財務基盤を整備。繁忙期の人材確保難に対応するため派遣雇用を活用しつつ、中長期的な技術者育成・確保体制の構築を推進。
最終更新: 2026年7月17日

