事業内容
株式会社KVKは1949年創業の給水栓・給排水金具・継手および配管部材の製造・販売を主事業とする専門メーカーである。国内では本社工場(岐阜県富加町)・飛騨古川工場を中心にシングルレバー式水栓・サーモスタット式水栓等を製造し、全国の販売代理店・特約店(全国KVK会)を通じて住宅設備メーカーや管工機材販売ルートへ供給する。
海外では中国子会社(大連北村閥門有限公司)が単独水栓を製造し大部分を親会社へ供給、フィリピン子会社(KVK PHILIPPINES, INC.)が部品組付加工を担う。主要顧客にはタカラスタンダード株式会社(売上高比率11.6%)等の住宅設備機器メーカーが含まれる。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
売上高の大部分(外部顧客向け30,414百万円)を国内日本セグメントが占め、住宅設備メーカーや管工機材販売ルートへの直接販売が収益の根幹をなす。中国子会社はグループ間内部売上高6,586百万円を通じて親会社へ低コスト部品を供給し、フィリピン子会社は組付加工を担うことで、日本・中国・フィリピン3拠点による最適地生産・最適地調達体制を構築。
KPS(KVK Production System)活動による生産性向上とコスト削減が利益率を支える。
企業の強み
2026年3月期の連結売上高は30,899百万円と過去最高を記録(前期比4.2%増)。新設住宅着工戸数が減少傾向にある厳しい市況下でも、シングルレバー式水栓・サーモスタット式水栓の受注増加により目標売上高30,500百万円に対して達成率101.3%を実現した。
2026年3月期末の自己資本比率は84.8%(前期末78.1%から改善)、有利子負債残高はリース債務含め52百万円と実質無借金経営を維持。純資産は30,800百万円に達し、運転資金・設備投資・株主還元を自己資金で賄える財務健全性を有する。
市場不具合情報の社内共有と品質改善活動の結果、2026年3月期に保証期間内修理件数を前年度比約13%削減、修理金額を約17%削減した。マルチリフォーム水栓シリーズへの撥水膜コーティング標準仕様化(価格据え置き)も付加価値向上に寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の29,800百万円から2025年3月期に29,649百万円へ微減後、2026年3月期は30,899百万円と過去最高を更新(前期比4.2%増)。営業利益は2022年3月期2,440百万円を底に5期連続で改善し、2026年3月期は2,711百万円(営業利益率8.8%)。
外部要因として住宅市場の厳しい環境が続く中、シングルレバー式・サーモスタット式水栓の受注増加が牽引。経常利益は新工場棟建設に伴う補助金収入326百万円の寄与もあり3,074百万円(前期比0.1%増)。
一方、取適法対応による仕入債務減少で営業CFは312百万円と前期比3,252百万円の大幅減少となった点は留意が必要。
成長戦略
付加価値商品開発・KPS活動・販売基盤強化の3軸で収益成長を追求
取付穴径・取付ピッチ不問のマルチリフォーム水栓シリーズに撥水膜コーティングを価格据え置きで標準仕様化し発売。リフォーム需要の取り込みと競合差別化を図り、住宅市場の構造的縮小を補完する付加価値戦略を推進。
2026年3月期は関西・東北・関東地区で地区大会を開催。2027年3月期は西日本地区・北海道地区での開催を予定し、管工機材販売ルートとの連携強化を通じた売上向上を目指す。
NPS研究会による巡回研究会および社内自主研究会によりKPS活動を活性化。2026年3月期に保証期間内修理件数約13%削減・修理金額約17%削減を達成。引き続き定期的な研究会開催で工場改善と生産性向上を継続推進。
新工場棟建設に伴う土地・建物の取得を実施(有形固定資産取得支出877百万円)。建設仮勘定は前期599百万円から195百万円へ減少し、建物及び構築物は6,350百万円へ増加。補助金収入326百万円(受取額128百万円)も取得に関連して計上。
最終更新: 2026年7月19日

