プログリット 2Q 決算速報

売上高・売上総利益が2Q過去最高を更新、サブスク売上前年比+47%の高成長とスタディーハッカーM&Aでグループ経営への転換点

配信日2026年4月9日 18:00 JST

2Q決算を踏まえた評価点

売上高3,332百万円(前年比+18.6%)と2Q累計で過去最高を更新。サブスク型サービスの売上構成比が43%に拡大し、売上総利益率75%と高水準を維持。1月需要期の集中投資が全サービスで過去最大の需要獲得につながり、下期の売上計上を牽引する受注基盤を確保した。

  • シャドテン有料会員数11,556人(前年比+36.6%)、月間売上高約205百万円。スピフル有料会員数13,287人(前年比3.1倍)と高成長継続
  • 売上総利益率74.7%(2Q単体)。サブスクサービスの構成比上昇が営業日数減少による季節性を吸収
  • 卒業生継続コース入会率74%、顧客満足度4.5/5.0と高水準を維持。友人紹介比率18%でCACの効率性を下支え
  • 法人研修導入企業374社(前年比+61社)。エンタープライズ向けカバー率は低く拡大余地が存在
  • スタディーハッカー(ENGLISH COMPANY)のM&Aにより、約260名の英語コーチング専門家集団を形成。56,000人超の学習データ統合でサービス品質向上を企図

2Q決算を踏まえた懸念点

営業利益701百万円(前年比▲12.3%)、営業利益率21.0%(前年差▲7.5pt)と利益水準が低下。上期からの先行投資方針によりS&M比率が上昇し、下期の利益回復が通期計画達成の前提となる構造に留意が必要。

  • 2Q単体の営業利益252百万円(前年比▲28.8%)。S&M費用746百万円(前年比+265百万円増)が利益を圧迫
  • EPS 39.14円(前年比▲16.7%)。賃上げ促進税制の非適用も純利益率低下の一因
  • 英語コーチングサービス2Q売上905百万円(QoQ▲7.8%)。営業日数の季節性(1Q対比▲8.8%)による構造的減収要因が継続
  • スタディーハッカーは2026/3期に減収・営業損失見込み。2025/3期末時点の純資産▲597百万円で債務超過。のれん348百万円(想定)の償却負担と被取得企業の収益改善が連結利益への影響を左右
  • コンサルタント数151名(期初計画161〜170名)。下期の純増ペース加速が供給力確保の鍵

注目点/今後確認したいポイント

  • 3Q以降のS&M比率低下の実現可否。会社見込み(3Q:39%→4Q:46%→通期平準化)に対し、1月需要期の受注が役務提供ベースで売上に転換される進捗を確認する必要がある
  • スタディーハッカーの連結取込み(3Qより)が通期業績予想に与える影響の定量開示。のれん金額・償却期間の確定と、被取得企業の営業損失縮小の道筋が焦点
  • サブスクサービスの解約率動向。シャドテン・スピフルの有料会員数は1月投資で急伸したが、四半期ベースでの定着率と平均継続期間の推移が中期的な収益安定性を決定
経営陣への論点
  • スタディーハッカーの2026/3期営業損失の主因と黒字化の想定タイムライン
  • のれん金額・償却期間の確定見通し及び連結業績予想の修正時期
  • スタディーハッカーとのサービス統合・ブランド戦略の優先順位とスケジュール
  • 1月需要期の広告ROI実績値(CPA、LTV/CAC等の定量データ)
  • コンサルタント採用の進捗と期末161〜170名計画の達成確度
  • 英単語アプリ「プロワーズ」の無料提供による上位サービスへのコンバージョン目標
  • ディアトークの収益化タイムラインとマーケティング本格投下の条件
  • 法人向けサブスクサービス(シャドテン・スピフル)のクロスセル実績と今後の展開方針
  • 今後のM&A方針(規模感、対象領域、財務基準)
  • 連結決算移行後の配当方針への影響の有無

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
売上高3,332百万円+18.6%
└ 英語コーチングサービス1,888百万円(2Q累計)-
└ サブスク型英語学習サービス1,444百万円(2Q累計)-
売上原価831百万円+16.1%
売上総利益2,501百万円+19.5%
売上総利益率75.0%+0.5pt
販売費及び一般管理費1,799百万円+39.2%
営業利益701百万円▲12.3%
営業利益率21.0%▲7.5pt
経常利益706百万円▲12.0%
中間純利益485百万円▲17.3%
EPS39.14円▲16.7%
潜在株式調整後EPS38.66円▲15.8%

2Q単体では売上高1,656百万円(前年比+19.3%)、売上総利益1,236百万円(同+20.3%)と過去最高を更新。一方、1月需要期の広告宣伝費集中投下によりS&M費用が前年比+265百万円増加し、営業利益は252百万円(同▲28.8%)に留まった。

事業セグメント別の業績

サービス区分売上高(2Q単体)前年同期比営業利益前年同期比利益率
全社(単一セグメント)1,656百万円+19.3%252百万円▲28.8%15.3%
好調な事業
  • サブスク型英語学習サービス:2Q売上750百万円(前年比+47.2%)。シャドテン有料会員11,556人(同+36.6%)、スピフル有料会員13,287人(同3.1倍)と全サービスで高成長。1月のマーケティング投資が有料会員数の急拡大に寄与
  • 法人研修:導入企業374社(前年比+61社)。エンタープライズ向け(売上高1兆円以上企業)カバー率22%と開拓余地が大きく、成長ドライバーとして期待
不調な事業
  • 英語コーチングサービス(2Q単体):売上905百万円(QoQ▲7.8%)。営業日数が1Q対比8.8%少ない季節性要因による減収。前年同期比では+3.2%と成長は維持

業績予想比の進捗率

2Q累計の売上高進捗率47%、営業利益進捗率49%と概ね計画線上で推移。会社は通期業績予想の達成を見込むと明示。前期(2025/8期)は下期偏重(売上高3Q:25%+4Q:26%=51%)であり、今期も下期での利益回復が織り込まれた構造。

勘定科目数値(2Q累計)通期計画進捗率
売上高3,332百万円7,100百万円46.9%
営業利益701百万円1,420百万円49.4%
経常利益706百万円1,424百万円49.6%
純利益485百万円967百万円50.2%
  • 英語コーチングサービスは営業日数の差異により四半期で最大8.8%の売上変動が生じ得る(2Qは年末年始休業7日間により営業日数83日と最少)
  • 1月は年間最大の需要期かつ広告ROIが最も高い時期。受注は役務提供ベースで2Q〜4Qにかけて売上計上される構造
  • S&M比率は1Q:35%→2Q:45%と上昇するが、3Q:39%→4Q:46%の見込みで前期比では低下する計画

業績予想の変更有無

2025年10月9日発表の通期業績予想に変更なし。ただし、スタディーハッカーの連結取込み(3Qより)による2026/8期業績への影響は精査中であり、開示すべき影響が判明次第公表予定。

株主還元への言及

配当性向30%を目安に安定的かつ継続的に配当を実施する方針。2026/8期の中間配当は期初予想通り1株当たり11.00円で実施を決定。期末配当予想も11.00円で据え置き、年間配当予想22.00円(前期比+3.00円)。予想配当性向は28.2%。

財務状況

実質無借金に近い財務体質を維持し、自己資本比率54.2%と高水準。営業CFの安定的な創出により現預金は3,559百万円に積み上がり、M&A実行後も手元流動性は十分に確保される見込み。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
現金及び預金3,559百万円前期末比+143百万円
総資産4,679百万円前期末比+193百万円
流動資産合計3,903百万円前期末比+203百万円
固定資産合計775百万円前期末比▲9百万円
有利子負債合計210百万円前期末比▲39百万円
└ 1年内返済予定長期借入金69百万円-
└ 長期借入金141百万円-
契約負債1,006百万円前期末比+64百万円
純資産2,563百万円前期末比+282百万円
自己資本2,538百万円前期末比+276百万円
EBITDA719百万円営業利益701+減価償却費18、弊社試算

※連結移行後はスタディーハッカーの有利子負債加算(想定ベースで有利子負債549百万円、自己資本比率46.2%)となる点に留意。

決算発表と同時に出たニュース

  • 2026/04/09
    当社取締役等による当社株式取得に関するお知らせ 当社取締役等による当社株式取得に関するお知らせ
  • 2026/04/09
    生成AIの進化と当社事業への影響に関する当社の見解について 生成AIの進化と当社事業への影響に関する当社の見解について
  • 2026/04/07
    スタディーハッカー(ENGLISH COMPANY運営)の全株式取得を決議、2026年4月28日に株式取得予定。英語コーチング領域で国内最大規模の専門家集団(約260名)を形成し、3Qより連結決算へ移行 プログリット、株式会社スタディーハッカーのグループインを発表

足許四半期中の主要発表

  • 2026/04/07
    ベネッセコーポレーションからスタディーハッカーの全株式を取得する株式譲渡契約を締結。英語学習領域での事業拡大・統合シナジーが見込まれる戦略的インパクトの大きい発表 プログリット、株式会社スタディーハッカーのグループインを発表
  • 2026/04/03
    無料の英単語学習アプリ「プロワーズ(ProWords)」を新規リリース。プロダクトポートフォリオ拡張・認知獲得の観点で上位サービスへの送客も企図 プログリット、英単語アプリ『プロワーズ(ProWords)』を無料リリース
  • 2026/01/30
    事業計画及び成長可能性に関する事項の更新資料をTDnetで開示。通期の成長見通し・事業ハイライトに関する投資家向け重要情報のアップデート 事業計画及び成長可能性に関する事項(更新)
  • 2026/01/14
    2026年8月期1Q決算短信を開示。業績の進捗と財政状態、通期業績予想の据え置き等を確認 2026年8月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

過去1年間の大量保有報告/重要提案

  • 岡田祥吾(代表取締役・共同保有者含む): 36.94%→35.06%(2025/07/10) - 発行会社の創業者かつ代表取締役として安定株主として保有
  • 山碕峻太郎(取締役副社長): 15.84%→15.55%(2025/10/30)
  • 三井住友DSアセットマネジメント: 0.00%→5.00%(2025/07/22) - 純投資(投資収益性を重視した投資)
  • アセットマネジメントOne: 8.47%→5.32%(2025/11〜2026/03にかけて段階的に保有減少)
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