東京エレクトロン インタビューレポート

AI半導体の本格拡大期に、技術の差別化と新製品投入で市場成長を上回る成長軌道へ

配信日2026年3月17日 15:00 JST

エグゼクティブ・サマリー

エンヴァリスはIR室長高木純子氏との決算発表後の取材機会を得た。東京エレクトロンは、3Q累計の営業利益進捗率70.7%に対し、4Q単独で新規装置売上30%超の成長を見込み、通期計画5,930億円の達成に自信を示した。WFE(前工程装置)市場について同社独自の見立てで2026年暦年15%成長と市場コンセンサスを上回る強気の見方を提示。極低温エッチングやボンディング装置など新製品群によるシェア拡大機会が明確化しており、5年間1.5兆円のR&D投資を軸に、中長期的な利益成長の道筋が描かれている。資本政策面でも1,500億円の自社株買いを決議し、配当方針の見直し検討にも言及するなど、株主還元姿勢の強化が鮮明となった。

企業からのメッセージ

弊社のCEO河合がすごくこだわっているポイントで、新製品を出すときには必ず現行の利益基準をグッと上回るような設定を持ち上げて、その価値をしっかり価格に反映させた形で販売する。これが弊社の価格戦略の一丁目一番地だ

インタビューで示された主な論点

  • 新製品による市場シェア拡大 ― 極低温エッチング・ボンディングの二本柱

    3D NANDのチャネルホール工程で従来シェア0%だった領域に、従来比2.5倍のエッチング速度を持つ極低温エッチング装置を2026年暦年から投入。ボンディング装置もHBM向け(年間約300億円の売上実績)に加え、NAND向け・将来のロジック向けバックサイドPDNへと用途を拡張し、同社の成長ドライバーとして期待される

  • AI半導体需要の取り込みとWFE市場のアウトパフォーム

    AI向け半導体投資の本格化を背景に、WFE市場の15%成長見通しを提示。DRAMで約20%成長、最先端ロジックで約15%成長を見込む。同社はコータ/デベロッパで世界シェア90%超、配線工程エッチングでも高いシェアを保持しており、市場成長率を上回るポジションにあるとの認識

  • 5年1.5兆円のR&D投資と10年先を見据えた技術開発

    研究開発投資を4象限(1-3年・5-10年・10年超・基礎研究)に分けて管理し、年間3,000億円超の水準へ引き上げる方針。CFET、バーティカルチャネルトランジスタ、3D DRAMなど次世代構造に向けた開発を推進。CEOの河合氏が新製品の利益率を現行基準より必ず引き上げる方針を徹底しており、新製品比率の向上が全社の利益率改善に直結する構造

エンヴァリスの着眼点

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