サマリー
2026年2月期通期は売上高42,233百万円(+15.8%)、営業利益1,377百万円(+51.1%)と収益性を伴う成長を達成し、営業利益率は2.5%→3.3%へ改善した。2027年2月期の会社計画は売上高42,500百万円(+0.6%)に対し営業利益1,600百万円(+16.1%)と、トップライン横ばいのなかで利益率の引き上げを明確に志向する構成となっている。1Qでは、前年同期に寄与した新型ゲームハードの販売特需が剥落する一方、中古トレカや山徳社のEC売上がどこまで補完できるかが最大の確認項目となる。ショッピングモール出店の継続(4月に2店同時オープン)、ふるいちオンライン閉鎖によるEC経営資源の集約効果、そしてBtoBツール「TAYS」の外販動向など、成長戦略の質的転換が数値に表れ始めるかを見極める四半期である。
翌四半期の注目ポイント
| 注目点と焦点 | 示唆 |
|---|---|
売上成長1Q売上高の前年同期比推移と新品/中古構成比 | 6月月次はグループ売上前年比80%と新品反動減が顕在化。中古売上122%の持続性が通期計画42,500百万円の蓋然性を左右 |
利益率1Q営業利益率の前年同期比変化 | 通期計画の営業利益率3.8%(当レポート試算)は前期3.3%から+0.5pt改善が必要。1Qでの売上総利益率33.2%超の維持と販管費率の抑制が確認材料 |
EC事業山徳社への経営資源集中後のEC売上高 | ふるいちオンライン閉鎖・山徳への集約方針が発表済。1QでのEC売上推移がグループ内シナジーの進捗を示す |
店舗展開ショッピングモール新規出店数と既存店売上 | 前期末175店舗に4月2店追加。中期目標(2029年2月期売上高500億円、営業利益25億円)に向けた出店ペースと投資回収効率の確認 |
資本効率ROEの改善トレンド | 前期ROE13.2%(前々期8.4%)。今期会社計画の純利益800百万円に基づくROE水準(当レポート試算:約11%)は低下見込みであり、特別損益を除いた本業ベースの収益力が重要 |
前回決算(2026年2月期 通期決算)を踏まえた主要論点
2026年2月期は売上高+15.8%、営業利益+51.1%と、前々期の減益基調から一転して収益拡大を達成した。ショッピングモール出店の加速(累計45店舗)、新品ゲーム売上の急伸(+49.0%)、中古トレカの好調(+19.5%)が三本柱となった一方、持分法投資損失の拡大(▲21百万円)や減損損失137百万円の計上など投資局面特有のコストも発生している。2027年2月期は「量から質」への転換局面と位置づけられ、利益率の持続的改善と成長投資のバランスが問われる。
1. 新品ゲームハード特需の反動と商材ミックスの変化
- 前期: 新品ゲーム売上10,014百万円(+49.0%)、新品構成比49.9%
- 今期確認: 1Qでの新品売上減少幅と、中古・ホビー・トレカによる補完の程度
- 注目指標: 月次売上速報における新品/中古別の前年同月比推移
2. 売上総利益率と営業利益率の改善余地
- 前期: 売上総利益率33.2%、販管費率29.9%、営業利益率3.3%
- 今期確認: 新品比率低下による粗利率改善と、人件費・賃借料増加の相殺状況
- 注目指標: 1Q営業利益率が通期計画3.8%を上回るペースかどうか
3. EC事業の再編と山徳社の成長
- 前期: 山徳社の営業拠点集約完了、宅配買取試験運用開始
- 今期確認: ふるいちオンライン閉鎖後のEC売上推移と山徳社の売上成長率
- 注目指標: EC関連売上の前年同期比、グループ内物流コストの変動
4. 店舗ネットワーク拡大と投資効率
- 前期: 期末175店舗(モール45店舗)、有形固定資産取得784百万円
- 今期確認: 1Q出店ペース(4月に2店オープン済)と既存店売上高の推移
- 注目指標: 店舗あたり売上高・営業利益、減価償却費の増加額
5. 財務体質とキャッシュ創出力
- 前期: 営業CF1,936百万円、自己資本比率48.8%、債務償還年数1.5年
- 今期確認: 出店投資と有利子負債圧縮の両立状況
- 注目指標: 1Q末のネット有利子負債残高、フリーキャッシュ・フロー水準
今期中の主要な適時開示
- 2026/07/072026年6月月次売上概況 - グループ売上前年同月比80%。新品52%と反動減が顕在化する一方、中古122%と堅調を維持。新品ゲームハード特需一巡の影響度を測る重要データ。 2026年6月の月次売上概況のお知らせ
- 2026/06/052026年5月月次売上概況 - グループ売上前年同月比166%、新品217%と新型ゲームハード効果が顕著。中古135%も好調で、1Q前半の業績モメンタムの強さを示唆。 2026年5月の月次売上概況のお知らせ
- 2026/05/19駿河屋との資本業務提携解消・業務提携への移行 - 資本関係を見直しつつ、店舗・EC・物流等の業務提携は継続。投資有価証券の異動に伴う損益影響(前期に売却益98百万円計上済)は限定的とみられるが、提携関係の変質に注視が必要。 株式会社駿河屋との資本業務提携解消及び業務提携への移行に関するお知らせ
- 2026/04/23ふるいちイオンモール茨木店・筑紫野店の2店舗同時オープン - 関西・九州エリアでのモール出店を推進。成長戦略の具体的な進展として、1Q売上への寄与が期待される。 ふるいちイオンモール茨木店、筑紫野店 2026年4月23日(木)2店舗同時グランドオープン
前四半期の着地(2026年2月期 通期実績)
テイツーは「古本市場」「ふるいち」「トレカパーク」を中心とした多業態リユース店舗網と、100%子会社山徳のEC事業を両輪とするマルチパッケージ販売事業を展開する。「リユースで地域と世界をつなぐ」をグループビジョンに掲げ、2029年2月期の売上高500億円・営業利益25億円を中期目標として設定している。2026年2月期は新品ゲームハードの販売伸長とショッピングモール出店の加速が牽引し、全利益項目で前期比+47%超の増益を達成。自己資本比率48.8%、債務償還年数1.5年と財務体質も改善し、成長投資と株主還元の両立を果たした。
| 項目 | 金額 | 前年同期比 | 会社計画比 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 42,233百万円 | +15.8% | - | 新品ゲーム+49.0%、中古トレカ+19.5%が牽引 |
| 営業利益 | 1,377百万円 | +51.1% | - | 販管費率29.9%(前期31.2%)へ改善 |
| 経常利益 | 1,355百万円 | +47.3% | - | 持分法投資損失▲21百万円を計上 |
| 当期純利益 | 867百万円 | +73.0% | - | 特別利益167百万円(投資有価証券売却益98百万円等)計上 |
| EPS | 13.65円 | +71.9% | - | - |
2027年2月期通期会社計画: 売上高42,500百万円(+0.6%)、営業利益1,600百万円(+16.1%)、経常利益1,600百万円(+18.1%)、当期純利益800百万円(▲7.8%)、配当4.00円/株(配当性向31.8%)
会社情報
- 会社名: 株式会社テイツー
- 証券コード: 7610
- 上場市場: 東京証券取引所 スタンダード市場
- 決算期: 2月
- 主要事業: 「古本市場」「ふるいち」「トレカパーク」等の多業態リユース店舗運営およびEC事業(子会社山徳)を通じた書籍、ゲーム、トレーディングカード、ホビー等の販売・買取(マルチパッケージ販売事業)
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