通期決算を踏まえた評価点
売上高42,233百万円(前年比+15.8%)、営業利益1,377百万円(同+51.1%)と二桁増収・大幅増益を達成。販管費率が31.3%→29.9%へ低下し、規模効果による収益性改善が鮮明。営業CF1,936百万円を確保し、有利子負債の圧縮と株主還元を両立した点も評価に値する。
- 新品ゲーム売上高が前年比+49.0%と急伸。新型ゲームハード発売による需要増が寄与
- 中古トレカ+19.5%、中古ホビー+27.9%と高成長を維持。トレカ粗利率改善が営業利益+639百万円(直営店舗損益増減)に直結
- 販管費率29.9%(前年比▲1.4pt)へ低下。売上伸長が人件費+496百万円等のコスト増を吸収し、営業利益率2.5%→3.3%に改善
- ショッピングモール出店45店舗(累計)へ拡大、店舗数175店舗体制。ネット純増+3店舗ながら売上拡大に寄与
- 債務償還年数1.5年(前期2.6年)に短縮、自己資本比率48.8%(同+2.9pt)と財務健全性が向上
通期決算を踏まえた懸念点
売上総利益率は33.2%(前年比▲0.6pt)と低下しており、新品構成比上昇(46.5%→49.9%)による構造的なミックス悪化が進行。来期売上高予想は+0.6%と横ばいに減速し、営業利益は+16.1%を見込むものの、純利益は▲7.8%と減益予想が示された点に留意が必要。
- 売上総利益率33.2%(▲0.6pt)。新品構成比上昇で粗利率が低下傾向、トレカ粗利改善が一巡した場合の利益率維持が課題
- 来期純利益予想800百万円(▲7.8%)。特別利益167百万円(投資有価証券売却益98百万円等)の剥落が主因と推察されるが、実力ベースの収益力の見極めが必要
- EC事業は損益▲24百万円の悪化(営業利益ブリッジ)。ふるいちオンライン閉鎖・山徳社への集約過程で一時コスト発生の可能性
- 本部費用は▲203百万円増加。TVCM・SNS広告宣伝費+106百万円等の先行投資が継続する中、投資回収の可視化が課題
- 持分法投資損失▲21百万円(前期▲7百万円)に拡大。グローバル領域・関連会社の収益化が遅延
注目点/今後確認したいポイント
- 新型ゲームハード効果の持続性。当期の新品ゲーム+49.0%は一過性の需要を含む可能性があり、来期の反動減リスクと周辺ソフト・アクセサリーへの波及効果の大きさが焦点
- トレカ粗利率の改善トレンドの持続可否。25/2期に低下した粗利率が26/2期に回復し営業利益増に大きく寄与したが、専門店強化による価格設定の最適化がどこまで構造的な改善に繋がるかを注視
- 中長期目標(2029年2月期:売上500億円・営業利益25億円)に対する来期予想(売上425億円・営業利益16億円)とのギャップ。残り2年間で売上+75億円・営業利益+9億円の上積みパスの具体性が問われる
- 来期売上高+0.6%の保守的予想に対する上振れ余地の定量的根拠
- 新型ゲームハード関連売上の来期想定(本体vs.ソフト・周辺機器の内訳)
- トレカ粗利率改善の要因分解(市況回復vs.自社施策の寄与度)
- EC事業(山徳社)の損益悪化▲24百万円の内訳と黒字化時期
- ふるいちオンライン閉鎖によるEC売上への影響と山徳社への移行スケジュール
- 台湾「ふるいち×マンガ展」の初年度売上・損益実績と海外2店舗目の出店計画
- IoT搭載オリジナル自販機の開発スケジュールと設置目標台数
- 中長期目標500億円に向けたM&A戦略の具体的パイプライン
- 商材多様化(15店舗導入)の売上・粗利への定量効果
- 人件費+496百万円増加に対する生産性向上施策の具体的KPI
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 42,233百万円 | +15.8% |
| 売上総利益 | 14,007百万円 | +13.8% |
| 売上総利益率 | 33.2% | ▲0.6pt |
| 販管費 | 12,629百万円 | +10.8% |
| 販管費率 | 29.9% | ▲1.4pt |
| 営業利益 | 1,377百万円 | +51.1% |
| 営業利益率 | 3.3% | +0.8pt |
| 経常利益 | 1,355百万円 | +47.3% |
| 税金等調整前当期純利益 | 1,376百万円 | +81.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 867百万円 | +73.0% |
| EPS | 13.65円 | +71.9% |
| 包括利益 | 930百万円 | +75.6% |
| 1株当たり純資産 | 109.40円 | +12.8% |
| ROE | 13.2% | +4.8pt |
| 総資産経常利益率 | 9.8% | +2.7pt |
事業セグメント別の業績
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| マルチパッケージ販売事業(全社) | 42,233百万円 | +15.8% | 1,377百万円 | +51.1% | 3.3% |
- 新品ゲーム:売上高10,014百万円(前年比+49.0%)。新型ゲームハード発売に伴う本体・ソフト需要が牽引し、構成比18.4%→23.7%へ急上昇
- 中古トレカ:売上高8,100百万円(同+19.5%)。相場安定化と新品との相乗効果で通年好調を維持
- 中古ホビー:売上高1,596百万円(同+27.9%)。インバウンド需要対応と買取強化が奏功、最注力商材に位置付け
- 新品ホビー:売上高2,105百万円(同+14.5%)。グッズくじ調達強化とオリジナルIP商品取扱開始が寄与
- 新品トレカ:売上高8,740百万円(同+6.6%)。メーカー連携による売れ筋銘柄の安定調達
- 中古本:売上高2,491百万円(前年比▲3.2%)。電子書籍普及による構造的な売上減が継続。新規モール店舗での取扱なし
- 中古その他:売上高1,991百万円(同▲3.2%)。CD・DVD等のフィジカルメディア需要縮小が影響
来期の業績予想
来期(2027年2月期)は売上高42,500百万円(+0.6%)、営業利益1,600百万円(+16.1%)を予想。売上高は横ばいに近い保守的な見通しだが、営業利益率は3.3%→3.8%への改善を見込む。
| 勘定科目 | 数値 (通期実績) | 通期計画 (来期予想) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 42,233百万円 | 42,500百万円 | 来期+0.6% |
| 営業利益 | 1,377百万円 | 1,600百万円 | 来期+16.1% |
| 経常利益 | 1,355百万円 | 1,600百万円 | 来期+18.1% |
| 純利益 | 867百万円 | 800百万円 | 来期▲7.8% |
- 4Q(12月-2月)は年末年始商戦・新型ゲームハード発売時期と重なり、売上が年間で最も大きい傾向(当期4Q: 122.3億円 vs 1Q: 85.6億円)
業績予想の変更有無
2026年4月10日付で通期業績予想の上方修正を発表済。同時に特別配当1円を加えた期末配当5円を決定。来期(2027年2月期)は売上高42,500百万円、営業利益1,600百万円、純利益800百万円を新規予想として公表。純利益は当期比▲7.8%の減益予想。
株主還元への言及
2026年2月期の期末配当は普通配当4円+特別配当1円=5円(前期4円から+1円)。配当金総額320百万円、配当性向36.6%(前期50.4%)。来期は普通配当4円(特別配当なし)を予定、配当性向31.8%を見込む。自社株買いは直近2期連続で実施なし。
財務状況
自己資本比率48.8%(+2.9pt)、債務償還年数1.5年(前期2.6年)と財務健全性が改善。当期は新規長期借入を行わず、既存借入金の計画的返済を推進。営業CF1,936百万円の安定的な創出を背景に、有利子負債の圧縮と出店投資を両立。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び現金同等物 | 2,983百万円 | 前期比+6.0% |
| 総資産 | 14,306百万円 | 前期比+6.9% |
| └ 流動資産 | 9,692百万円 | 前期比+4.3% |
| └ 固定資産 | 4,614百万円 | 前期比+12.8% |
| 自己資本 | 6,975百万円 | 前期比+13.5% |
| 有利子負債 | 2,903百万円 | 短期1,500+社債200+長期1,165+リース37 |
| └ 短期借入金 | 1,500百万円 | 前期比▲500百万円 |
| └ 長期借入金(1年内返済含む) | 1,165百万円 | 前期比▲355百万円 |
| 商品 | 4,890百万円 | 前期比▲0.8% |
| EBITDA | 1,823百万円 | 営業利益1,377+減価償却費445 |
決算発表と同時に出たニュース
足許四半期中の主要発表
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- テイツー(提出者): TORICO(7138)株式を9.30%→5.52%へ売却(2026/01/14報告) - 資本業務提携の解消に伴う保有株式の整理(順次売却)目的。訂正報告書(2026/02/13)にて保有目的を「経営に関与する目的はない」と修正
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