テイツー 通期(4Q)決算プレビュー

トレカ・ホビー・新品ゲームの三本柱が牽引し3Q累計で利益計画進捗87%、通期上振れの可能性と出店投資コスト増の着地を確認する四半期

配信日2026年4月10日 15:30 JST

サマリー

テイツーは「リユースを拡大する、EC領域に注力する、経営基盤を強化する」の3方針のもと、トレカ・ホビーの需要拡大と新型ゲームハード効果を取り込み、3Q累計で営業利益958百万円(通期計画1,100百万円に対し進捗率87.1%)と高い達成度を示した。通期決算では、年末商戦を含む4Q単独の売上・利益水準、6店舗の新規出店効果の本格化、TAYS等BtoB事業の収益寄与度合いが焦点となる。加えて、後発事象として開示された投資有価証券売却益(約82百万円)が最終利益を押し上げる公算が高く、資本効率改善への姿勢も注目に値する。リユース市場全体が2030年4兆円に向けた拡大局面にあるなか、同社固有のトレカ・ホビー特化型リユースと「360度リユース」戦略の独自性が成長の質を高められるかが中長期の投資判断を左右する。

翌四半期の注目ポイント

注目点と焦点示唆

通期業績の上振れ余地営業利益の通期計画達成率

3Q累計営業利益958百万円は通期計画1,100百万円に対し進捗率87.1%。前年同期の3Q進捗率(当レポート試算: 約43.0%)と比較し上振れ期待が高まる。

商材別売上構成の変化中古トレカ・新品ゲームの4Q単独売上動向

中古トレカは3Q累計で5,825百万円(前年同期比+25.7%)、新品ゲームは6,910百万円(同+43.9%)。4Qの年末商戦効果を含む伸長率を確認。

出店戦略のROI新規6店舗の収益貢献度

3Q累計で「ふるいち」6店舗を出店。販管費9,200百万円(前年同期比+9.3%)と増加しており、出店投資の売上・利益への回収度合いが重要。

資本効率・財務健全性自己資本比率と有利子負債残高の推移

自己資本比率41.1%(前期末45.9%)、短期借入金3,500百万円(前期末2,000百万円)と積極投資が財務面に影響。投資有価証券売却益82百万円の計上による改善効果を確認。

売上総利益率の安定性中古品・新品のミックス変化と粗利率

3Q累計の売上総利益率は33.9%(前年同期34.0%)。新品構成比の上昇(新品比率: 49.2% vs 前年46.1%)が利益率に与える影響を注視。

グローバル・BtoB領域の進捗台湾事業・TAYS外販の売上寄与

台湾「ふるいち×マンガ展」出店、TAYS特許取得後の拡販など、中期成長ドライバーの初期的な成果を確認。

中期経営計画との整合性2029年2月期営業利益25億円目標への道筋

今期通期計画1,100百万円(前年比+20.6%)の着地水準が、2029年2月期営業利益目標に対する信頼性を左右する。

前回決算(2026年2月期 3Q決算)を踏まえた主要論点

3Q累計は売上高30,008百万円(前年同期比+15.7%)、営業利益958百万円(同+144.1%)と力強い増収増益を達成。中古トレカ・ホビーの好調に加え、新型ゲームハード発売による新品ゲーム需要の押し上げが寄与した。販管費は出店投資と諸費用高騰で増加基調にあるものの、売上成長がこれを十分に吸収しコスト効率の改善が進んでいる。以下の論点を通期決算で確認したい。

1. トレカ・ホビー商材の成長持続性

  • 前期: 中古トレカ5,825百万円(+25.7%)、中古ホビー1,130百万円(+27.1%)と二桁成長
  • 今期確認: 4Q単独でのトレカ相場の安定性、年末商戦期における需要の強弱
  • 注目指標: トレカ合計売上の通期前年比伸長率、中古品比率の維持(3Q累計49.7%)
トレカは同社の成長を牽引する最重要商材であり、中古・新品合計で3Q累計12,023百万円(売上構成比40.1%)に達している。特に中古トレカは5,825百万円(前年同期比+25.7%)と高成長を維持。ホビーも中古・新品合計2,624百万円(同+18.2%)と堅調に推移した。

2. 新型ゲームハード効果の持続と反動リスク

  • 前期: 新品ゲーム6,910百万円(+43.9%)が売上増加の最大ドライバー
  • 今期確認: 4Qにおけるハード本体・ソフトの販売持続力、中古ゲームへの波及効果
  • 注目指標: 新品ゲーム4Q単独売上の前年同期比、新品比率上昇に伴う売上総利益率への影響
新型ゲームハード発売により新品ゲーム売上は3Q累計6,910百万円(前年同期比+43.9%)と急伸。新品分類全体では14,751百万円(同+23.3%)に達し、売上構成における新品比率が上昇した。

3. 出店加速と販管費コントロールのバランス

  • 前期: 販管費9,200百万円(+9.3%)だが、販管費率は▲1.8pt改善
  • 今期確認: 4Qの追加出店有無、既存店の売上成長率、新店舗の早期黒字化
  • 注目指標: 通期販管費率の前年比改善幅、4Q単独の営業利益率(当レポート試算: 通期計画ベースで4Q単独営業利益142百万円、営業利益率1.4%と低水準見込み)
3Q累計で「ふるいち」を6店舗出店(うち5店舗がイオンモール出店)。モール出店は初期コスト抑制と高集客が可能なフォーマットとして位置づけられるが、販管費は9,200百万円(前年同期比+9.3%)と増加。売上高販管費率は30.7%(前年同期32.5%)と改善傾向にある。

4. EC領域とBtoB領域の成長寄与

  • 前期: 山徳新社屋稼働開始、TAYS特許取得に基づく拡販活性化、トレカ在庫検索機の運用開始
  • 今期確認: EC売上高の通期着地、TAYS外販台数と収益貢献、在庫検索機の顧客満足度向上効果
  • 注目指標: EC領域の売上成長率、BtoB領域の売上・利益率の開示有無
子会社山徳の新社屋が2025年2月に稼働し、EC領域の業容拡張を見込む。BtoB領域ではトレカ読取査定機TAYS(特許取得済)の外販を拡大中。トレカ在庫検索機の直営店導入も段階的に進行している。

5. 財務基盤と資本効率の変化

  • 前期: 自己資本比率41.1%(▲4.8pt)、短期借入金+1,500百万円増
  • 今期確認: 通期での在庫回転率、4Q末の有利子負債水準、投資有価証券売却益の最終利益への影響
  • 注目指標: 通期ROE(当レポート試算: 純利益700百万円/純資産6,500百万円≒10.8%)、配当4.00円/株(予想配当性向36.1%)の維持
総資産15,959百万円(前期末比+19.3%)と拡大する一方、短期借入金は3,500百万円(前期末2,000百万円)、自己資本比率は41.1%(前期末45.9%)と低下。商品在庫5,810百万円(同+17.8%)の積み増しが運転資本を圧迫している。後発事象として投資有価証券売却益約82百万円を計上見込みであり、資本効率向上への意識が窺える。

今期中の主要な適時開示

  • 2026/01/14
    2026年2月期第3四半期決算短信 - 売上高300億800万円(前年同期比15.7%増)、営業利益9億5,800万円(同144.1%増)と増収増益で通期計画に対し高進捗。業績予想の修正なし。 テイツー 3Q決算短信
  • 2025/11/20
    ふるいちイオンモール福岡店グランドオープン - 九州エリアへのモール出店で商圏拡大。3Q期間中の出店6店舗目として集客力向上に寄与。 ふるいちイオンモール福岡店オープン
  • 2025/09/25
    TORICO社との資本業務提携解消および業務提携継続 - 資本提携は解消したが業務提携は継続。台湾共同店舗「ふるいち×マンガ展」の運営にも影響なしとの方針。持分法適用から除外され持分法投資損失16百万円を計上済。

前四半期の着地(2026年2月期 3Q実績)

テイツーは「ふるいち」「古本市場」を中心にエンタメ・ホビー専門のリユース店舗を全国展開し、トレカ・ゲーム・ホビーを主力商材とする。「2025年度テイツーグループ成長戦略」に基づき、リユース店舗、EC、BtoB、グローバル、IPビジネスの5領域で事業を推進。3Q累計では売上高30,008百万円(前年同期比+15.7%)、営業利益958百万円(同+144.1%)と、通期計画に対し高進捗で着地した。新型ゲームハード効果とトレカ・ホビーの好調が売上を押し上げ、販管費率の改善も利益拡大に寄与している。

項目金額前年同期比会社計画比備考
売上高30,008百万円+15.7%進捗75.0%トレカ・新品ゲームが牽引
営業利益958百万円+144.1%進捗87.1%販管費率30.7%(▲1.8pt改善)
経常利益941百万円+122.7%進捗85.5%持分法投資損失▲16百万円を計上
当期純利益548百万円+154.5%進捗78.3%法人税等402百万円(実効税率42.4%)
EPS8.63円+152.8%-期中平均株式数63,536千株

通期計画に対する進捗率: 営業利益87.1%(前年同期当レポート試算: 約43.0%)

会社情報

  • 会社名
    : 株式会社テイツー
  • 証券コード
    : 7610
  • 上場市場
    : 東京証券取引所 スタンダード市場
  • 決算期
    : 2月
  • 主要事業
    : エンタメ・ホビー専門リユース店舗「ふるいち」「古本市場」の運営、中古・新品のトレーディングカード、ゲーム、ホビー、書籍等の買取・販売、EC事業、トレカ査定機TAYS等BtoB事業
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