ニレコ 1Q 決算速報

オプティクス事業が売上前年比+81.8%と牽引、受注残高7,877百万円で通期計画の達成基盤を構築

配信日2026年8月7日 17:15 JST

1Q決算を踏まえた評価点

売上高前年比+29.0%、営業利益同+63.2%と全利益段階で二桁増を達成。オプティクス事業の急成長と応用光研工業の連結寄与が業績を押し上げ、受注残高は前期末比+18.7%と積み上がり、下期以降の売上転換余地が拡大。

  • オプティクス事業の売上高1,077百万円(前年比+81.8%)、セグメント利益320百万円(同+88.1%)。半導体製造・検査装置向け光学部品需要が牽引
  • 受注残高7,877百万円(前期末比+18.7%)。オプティクス事業(前期末比+20.7%)・検査機事業(同+82.2%)を中心に積み上がり
  • 制御機器事業・鉄鋼分野の損益226百万円(前年比+90.1%)。高品位鋼・環境対応投資の継続が利益改善に寄与
  • 営業外費用が前年比▲10百万円に縮小。前年計上の為替差損10百万円が解消し、経常利益率9.5%に上昇

1Q決算を踏まえた懸念点

検査機事業はセグメント損失▲218百万円と前年(▲82百万円)から拡大。売上が2Q以降に偏重する季節性に加え、受注対応費用の先行負担が収益を圧迫しており、通期黒字化の進捗を注視する必要がある。

  • 検査機事業のセグメント損失▲218百万円(前年▲82百万円)。一部案件の原価負担増と受注対応費用の先行が要因
  • 制御機器事業・機能性フィルム分野の損益79百万円(前年比▲32.7%)。二次電池関連の設備投資に弱さが残存
  • 売上総利益率32.1%(前年35.5%)に低下。売上原価率67.9%(前年64.5%)と原価上昇が利益率を圧迫
  • 「その他」セグメントの損失▲10百万円が継続し、旧ミヨタ精密の事業終了に伴う構造改革コストの発生も想定される

注目点/今後確認したいポイント

  • 検査機事業の通期黒字化見通し。受注残高1,271百万円(前期末比+82.2%)の2Q以降の売上計上タイミングと採算性が鍵
  • オプティクス事業の受注モメンタム持続性。半導体製造装置向け光学部品の需要サイクルと顧客の設備投資計画の動向
  • 応用光研工業の連結効果の通期寄与額。放射線計測装置事業のシナジー創出と収益貢献の定量化
経営陣への論点
  • 検査機事業の2Q以降の売上計上スケジュールと通期黒字化の蓋然性
  • オプティクス事業における半導体装置向け光学部品の受注パイプラインの質的分析
  • 応用光研工業の連結1年目における統合進捗とシナジー効果の定量評価
  • 制御機器事業・機能性フィルム分野における二次電池関連需要の回復時期の見通し
  • AI弁別検査技術の商用化ステージと検査機事業への収益貢献時期
  • 売上原価率上昇(64.5%→67.9%)の構造的要因と改善施策
  • 「NIRECO-VISION 100」における中期的な売上・利益目標と重点投資領域
  • 旧ミヨタ精密の事業終了による業績影響と「その他」セグメントの今後の位置づけ
  • 株式分割後の株主還元方針(配当性向目標、自己株取得の検討有無)
  • 中東情勢・中国経済減速が顧客の設備投資計画に与える影響の定性評価

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
売上高2,945百万円+29.0%
売上原価1,999百万円+35.8%
売上総利益945百万円+16.7%
販売費及び一般管理費708百万円+6.5%
営業利益236百万円+63.2%
経常利益278百万円+56.6%
親会社株主に帰属する四半期純利益149百万円+41.6%
EPS(株式分割調整後)6.97円+46.7%
包括利益218百万円+93.6%
受注残高7,877百万円前期末比+18.7%

売上高は前年1Q比+661百万円の増収。応用光研工業の新規連結とオプティクス事業の急伸が主因。一方、売上原価の増加幅(+526百万円)が売上総利益の増加幅(+134百万円)を上回り、粗利率は低下。販管費の伸びは+6.5%に抑制され、営業利益率は8.0%(前年6.4%)に改善。

事業セグメント別の業績

3事業セグメント+その他で構成。オプティクス事業が全社売上の36.6%を占め、前年(25.9%)から構成比を拡大。制御機器事業は安定成長を維持し、検査機事業は損失拡大も受注残高は前期末比+82.2%と急増。

セグメント別業績表

セグメント名売上高前年同期比セグメント利益前年同期比利益率
制御機器事業1,399百万円+9.2%305百万円+29.1%21.9%
検査機事業375百万円+21.6%▲218百万円損失拡大-
オプティクス事業1,077百万円+81.8%320百万円+88.1%29.7%
その他93百万円▲8.2%▲10百万円損失拡大-
好調な事業
  • オプティクス事業:売上高前年比+81.8%、利益同+88.1%。半導体製造・検査装置向け光学部品が牽引し、レーザ装置販売も寄与。受注残高3,140百万円(前期末比+20.7%)
  • 制御機器事業・鉄鋼分野:売上高前年比+6.6%、損益同+90.1%。鉄鋼メーカーの高品位鋼・環境対応・設備集約関連投資が継続
  • 検査機事業(受注面):受注残高1,271百万円(前期末比+82.2%)。電子部品・太陽電池製造ライン向け無地検査装置、AI弁別検査の引合増加
不調な事業
  • 検査機事業(損益面):セグメント損失▲218百万円(前年▲82百万円)。売上の2Q偏重に加え、一部案件の原価負担増と受注対応費用が先行
  • 制御機器事業・機能性フィルム分野:損益79百万円(前年比▲32.7%)。二次電池関連の設備投資停滞が収益を押し下げ

業績予想比の進捗率

1Q売上高の通期計画に対する進捗率は23.6%、営業利益は12.4%と低水準だが、検査機事業の売上が2Q以降に集中する季節性を考慮すれば、受注残高7,877百万円を背景に下期にかけた挽回余地は十分にある。会社側も業績予想を据え置いており、概ね計画線上との認識。

勘定科目数値 (1Q)通期計画進捗率
売上高2,945百万円12,500百万円23.6%
営業利益236百万円1,900百万円12.4%
経常利益278百万円2,000百万円13.9%
純利益149百万円1,450百万円10.3%
勘定科目数値 (1Q)2Q累計計画進捗率
売上高2,945百万円5,800百万円50.8%
営業利益236百万円730百万円32.3%
経常利益278百万円780百万円35.6%
純利益149百万円590百万円25.3%
  • 検査機事業は売上が2Q以降に集中する傾向があり、1Qは費用先行でセグメント損失が発生しやすい構造
  • 通期では下期(3Q・4Q)の売上比率が高く、1Q進捗率が低めに出る傾向

業績予想の変更有無

2027年3月期の2Q累計および通期の連結業績予想は、2026年5月14日公表値から変更なし。受注は好調であるものの、受注対応費用の増加等もあり、全体では概ね計画に沿って推移していると判断。

株主還元への言及

2026年8月1日付で1株→3株の株式分割を実施。分割後の2027年3月期配当予想は中間14.00円、期末21.00円(うち特別配当1.00円)、年間合計35.00円。分割前換算では年間105円(前期89円)となり、実質増配。配当予想に変更なし。

財務状況

自己資本比率82.8%と高水準を維持し、実質無借金に近い財務体質。1Qは配当支払386百万円により純資産が▲164百万円減少したが、有利子負債は469百万円と低水準にとどまる。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
総資産20,333百万円前期末比▲1.2%
└ 流動資産合計13,522百万円前期末比▲2.0%
└ 固定資産合計6,810百万円前期末比+0.2%
現金及び預金5,398百万円前期末比+5.7%
受取手形、売掛金及び契約資産3,103百万円前期末比▲13.8%
有利子負債479百万円長期借入金+1年内返済分+リース債務
└ 長期借入金247百万円-
└ 1年内返済予定の長期借入金222百万円-
自己資本16,836百万円前期末比▲1.0%
投資有価証券1,841百万円前期末比+6.1%
EBITDA310百万円営業利益236百万円+減価償却費69百万円+のれん償却4百万円

決算発表と同時に出たニュース

該当なし

足許四半期中の主要発表

  • 2026/05/15
    今後5年間の成長戦略「NIRECO-VISION 100」を公開。制御・計測・検査技術を基盤に国内外パートナーとの価値創出を通じた持続的成長を目指す方向性を提示 成長プロジェクト「NIRECO-VISION 100」の公開について
  • 2026/06/12
    原材料費・製造費等の上昇を受け、旧ミヨタ精密の製作・加工品事業の終了を発表。最終出荷は2027年3月末 旧ミヨタ精密 製作・加工品事業終了のお知らせ
  • 2026/06/25
    1株→3株の株式分割を決議。投資単位引下げによる流動性向上・投資家層拡大を目的とし、配当予想を分割後ベースに修正 株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更並びに配当予想の修正に関するお知らせ

過去1年間の大量保有報告/重要提案

該当なし

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