3Q決算を踏まえた評価点
売上総利益率26.0%(前年比+0.8pt)と収益性が改善し、プロフェッショナル人材事業は共通費配賦後営業利益117百万円(前年比+57.3%)と前年同期から利益水準を引き上げた。プロ人材登録数98,000名突破と人材基盤の拡充が継続している点も中長期の競争力に寄与する。
- 売上高8,649百万円(前年比+3.3%)、営業利益241百万円(同+5.8%)と増収増益を確保
- 売上総利益率26.0%(同+0.8pt)と改善。1契約当たり売上総利益248千円は過去最高水準
- 直接営業人員数62.9人(同+6.7人)と増加基調を維持、中途採用は前年比200%超の実績
- 地方創生事業はQoQで売上高104百万円(前年比+41.0%)と増収、営業損失も縮小傾向
- 現金及び預金1,764百万円(前期末比+316百万円)と手元流動性が拡充
3Q決算を踏まえた懸念点
通期業績予想を売上高13,000→11,650百万円(▲10.4%)、営業利益600→370百万円(▲38.3%)、純利益360→144百万円(▲60.0%)へ下方修正。主力事業の営業人員確保と若手戦力化の遅れが主因であり、成長スピードの再構築が急務である。
- 契約数が計画11,400件→見込10,000件に乖離。営業人員数も計画65人→見込61.5人と未達
- 営業1人当たり契約数/月は13.1件と前年同期(14.2件)・前四半期(14.3件)から低下
- Greenroom社のれん減損113百万円を計上。ESG広告需要減退による超過収益力の毀損
- ソリューション事業の営業損失が拡大(計画▲70百万円→見込▲145百万円)、販管費超過が顕著
- EBITDA168百万円(前年比▲17.4%)と減少。3Q単独では▲111百万円と赤字
- 2027年9月期事業計画も売上高16,000→12,500百万円、営業利益1,000→600百万円へ下方修正
注目点/今後確認したいポイント
- 4Q(2026年7-9月)のプロ人材事業における契約数・営業人員数の回復度合い。年度末3月の季節性による3Q減少から4Qでの巻き返しが修正計画の前提
- 新卒23名(FY26入社)の戦力化タイムライン。FY28に営業工数90.0人への拡大を見込むが、育成の遅れリスクが中期計画の蓋然性を左右
- Greenroom事業の今後の方針。減損処理後の事業継続・撤退判断と、ソリューション事業全体における選択と集中の具体策
- 営業1人当たり契約数が13.1件へ低下した構造的要因と回復施策の定量的効果見通し
- 新卒・若手社員の「戦力化」の定義と、戦力化までの平均期間の実績値
- 中途採用200%超にも関わらず純増が微増にとどまった離職率の水準と対策
- Greenroom事業の今後の位置づけ(縮小・撤退・事業転換のいずれか)
- ソリューション事業の販管費超過(計画比+75百万円)の内訳と再発防止策
- 大手企業取引数が3Q単独で77社(2Q:79社→3Q:77社)と減少した背景
- 「事業の選択と集中」で縮小・撤退を検討するサービスの具体名
- AI活用による営業プロセス効率化の具体的成果指標
- FY28契約数14,800件の前提となる一人当たり契約数13.7件の根拠
- 2027年9月期計画における地方創生事業・ソリューション事業の黒字化時期
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 8,649百万円 | +3.3% |
| 売上原価 | 6,404百万円 | +2.3% |
| 売上総利益 | 2,245百万円 | +6.5% |
| 販売費及び一般管理費 | 2,003百万円 | +6.5% |
| └ 人件費 | 1,499百万円 | +19.5% |
| └ その他 | 504百万円 | ▲19.4% |
| 営業利益 | 241百万円 | +5.8% |
| 経常利益 | 246百万円 | +5.5% |
| 特別損失(減損損失) | 113百万円 | +22.0% |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 48百万円 | +21.1% |
| EPS | 9.25円 | +23.8% |
| EBITDA | 168百万円 | ▲17.4% |
| 売上総利益率 | 26.0% | +0.8pt |
| 営業利益率 | 2.8% | +0.1pt |
販管費の人件費が前年比+19.5%と増加。営業人員拡充に伴う先行投資が利益を圧迫する一方、その他販管費は▲19.4%と効率化が進展。特別損失としてGreenroom社のれん減損113百万円を計上したが、前年同期の減損93百万円からの税負担軽減(法人税等調整額▲7百万円)により純利益は+21.1%の増益。
事業セグメント別の業績
当社グループはプロフェッショナル人材事業の単一セグメント。ただし決算説明資料では事業別(プロフェッショナル人材事業・地方創生事業・ソリューション事業)の開示を行っている。プロ人材事業が全社売上の約93%を占める主軸であり、付随事業の地方創生・ソリューションは収益化途上にある。
セグメント別業績表(3Q単独・共通費配賦後)
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| プロフェッショナル人材事業 | 2,652百万円 | +4.8% | 117百万円 | +57.3% | 4.4% |
| 地方創生事業 | 104百万円 | +41.0% | ▲51百万円 | - | - |
| ソリューション事業 | 47百万円 | +2.8% | ▲69百万円 | - | - |
- プロフェッショナル人材事業(3Q累計):売上高8,033百万円(前年比+4.1%)、共通費配賦後営業利益455百万円(同+16.7%)。大手企業取引数77社と前年同期(76社)を上回り、1契約当たり売上総利益248千円と高水準を維持
- 地方創生事業(3Q累計):売上高390百万円(前年比+46.6%)。金融機関連携が全国130機関、自治体連携が4省庁31都府県107市区町村に拡大し、パブリック案件の受注が増加
- ソリューション事業(3Q累計):売上高225百万円(前年比+31.6%)も営業損失▲101百万円と赤字拡大。受注プロジェクトの品質保持に伴う人件費増が計画超過。Greenroom事業がトランプ政権のESG政策変化を受けた広告需要減退で業績が悪化し、のれん全額(113百万円)を減損処理
業績予想比の進捗率
3Q累計の売上高進捗率74.2%、営業利益進捗率65.2%は、修正後通期計画に対しては一定の水準にある。ただし修正前計画比では営業利益進捗率40.3%と低水準であり、4Q単独で営業利益128百万円(3Q累計の53%相当)の達成が必要。前年4Qの営業利益55百万円を大幅に上回る必要があり、計画達成にはプロ人材事業の契約数回復が不可欠。
| 勘定科目 | 数値(3Q累計) | 通期計画(修正後) | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,649百万円 | 11,650百万円 | 74.2% |
| 営業利益 | 241百万円 | 370百万円 | 65.2% |
| 経常利益 | 246百万円 | 370百万円 | 66.5% |
| 純利益 | 48百万円 | 144百万円 | 33.5% |
- 3月末に契約終了案件が集中するため、3Q(4-6月)は契約数が前四半期比で減少する傾向
- 4Q(7-9月)は新規契約獲得により回復する季節パターンが過去実績にあり
業績予想の変更有無
2026年8月14日付で通期連結業績予想の下方修正を発表。主因はプロ人材事業の契約数・営業人員計画未達とソリューション事業の収益性低下、Greenroom社のれん減損。
- 売上高:従来13,000百万円→新11,650百万円(▲10.4%)
- 営業利益:従来600百万円→新370百万円(▲38.3%)
- 経常利益:従来600百万円→新370百万円(▲38.3%)
- 純利益:従来360百万円→新144百万円(▲60.0%)
- 修正理由:①プロ人材事業の契約数が計画11,400件→見込10,000件に乖離(営業人員65人→61.5人の未達、新卒戦力化の遅延)、②ソリューション事業の販管費超過(計画比+75百万円)、③Greenroom社のれん減損113百万円
株主還元への言及
配当予想に変更なし。2026年9月期は期末配当0.00円(無配)を継続予定。
財務状況
無借金経営を維持し、自己資本比率42.9%(前期末比+0.8pt)と財務基盤は安定。現金及び預金が前期末比+316百万円と増加し、手元流動性は拡充。のれん136百万円が減損処理により全額消滅した結果、固定資産が▲109百万円と縮小。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び預金 | 1,764百万円 | 前期末比+21.8% |
| 総資産 | 3,278百万円 | 前期末比+5.6% |
| └ 流動資産合計 | 3,032百万円 | 前期末比+10.3% |
| └ 固定資産合計 | 245百万円 | 前期末比▲30.9% |
| 売掛金及び契約資産 | 1,208百万円 | 前期末比▲3.8% |
| 負債合計 | 1,872百万円 | 前期末比+4.1% |
| └ 買掛金 | 1,449百万円 | 前期末比+4.2% |
| 純資産 | 1,406百万円 | 前期末比+7.6% |
| 自己資本比率 | 42.9% | 前期末比+0.8pt |
| EBITDA | 168百万円 | 税引前純利益132+減価償却費11+のれん償却22(会社開示ベースでは敷金償却費等含む) |
決算発表と同時に出たニュース
足許四半期中の主要発表
- 2026/06/04大企業の社会課題解決プロジェクトを企画から社会実装まで伴走支援する「ソーシャルデザイン事業」を開始。3年間で50プロジェクト支援を目標 大企業と地域の共創を支援する「ソーシャルデザイン事業」を開始
- 2026/06/08厚生労働省の令和8・9年度「デジタル人材育成のための『実践の場』開拓モデル事業」を受託。全国の中小・中堅企業にDXアドバイザーをアサインし人材育成を支援 厚生労働省の「デジタル人材育成のための『実践の場』開拓モデル事業」を受託
- 2026/07/15デジタル証明書を活用した経歴・スキルの「プロフェッショナル人材スキル証明プラットフォーム」の事業化検討を開始。フリーコンサルタント領域でPoC推進 デジタル証明書を活用した経歴・スキルに関する「プロフェッショナル人材スキル証明プラットフォーム」の事業化を検討開始
- 2026/07/28経済産業省関東経済産業局の「地域中小企業人材確保支援等調査・分析」にPwC Japan連携先として参画。副業・兼業マッチングを広域関東圏で展開 令和8年度「関東経済産業局における地域中小企業人材確保支援等調査・分析」に参画
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- 岡本祥治(代表取締役社長): 52.36%→51.22%(2026/06/05報告) - 安定株主として保有、株券等保有割合の1%以上減少による変更報告
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