1Q決算を踏まえた評価点
売上収益は微増にとどまったものの、営業利益率は7.9%→8.7%へ+0.8pt改善し、収益改善施策の継続的な効果を確認。CM1人当たり生産性は年換算114万円と過去最高水準を更新しており、構造改革の進展が顕著。
- 売上総利益率18.3%→18.9%(前年比+0.6pt)に改善。請求単価の引き上げ、拠点整理による家賃減少が寄与
- 販管費は前年比▲1.2億円と費用減少。減価償却費の減少が人件費増を吸収し、営業利益32.1億円(同+11.2%)
- 親会社帰属利益22.7億円(同+22.2%)。優遇税制適用等による法人所得税費用の一過性減少+1.5億円が増益を押し上げ
- 伊藤忠シナジー売上44.4億円(同+5.5%)。通信キャリア増加とCRMシステム統合支援業務が寄与し成長継続
- BellCloud+導入席数9,800席(前四半期比+1,000席)。HOLパイプラインは確定6社、内示4社、最終協議12社と商用化の取組みが親展
1Q決算を踏まえた懸念点
売上収益は前年比+0.3%と微増にとどまり、トップライン成長の加速は今後の課題。一方で、CM人数は31,130人(前年比▲1,100人)と減少しており、今後はAI活用や収益改善施策による生産性向上を、売上成長にもつなげられるかが注目点となる。
- SC業務(スマートコンタクトセンター)売上は前年比▲0.3%と微減。人材関連業務を中心としたサービス業(▲5.1億円)の落ち込みが重荷
- 金融費用が前年比+0.4億円増加(1.9億円→2.3億円)。市場金利上昇に伴う借入金利息増が今後も利益圧迫要因に
- 製造業(▲2.0億円)、卸売・小売業(▲1.8億円)など複数業種で減収。顧客ポートフォリオの偏在リスクに留意
- 有形固定資産・持分法投資の減少(合計▲12.3億円)が非流動資産の縮小要因。成長投資とのバランスが問われる
注目点/今後確認したいポイント
- HOLの商用化進捗と収益貢献。確定6社・内示4社・最終協議12社のパイプラインが今後の四半期で売上に転換する時期とARR規模
- AVILEN合弁会社BA Intelligenceの事業立ち上がり。営業開始後3案件受託とのことだが、2030年度200社目標に対する受注モメンタムと収益化時期
- CM人数減少トレンドの中での売上収益成長の持続可能性。AI活用・価格転嫁によるCM1人当たり生産性向上がトップライン成長をどこまで補完できるか
- HOL各ステップ(Knowledge Generator→Sherpy→音声AI自動応答)の単体での売上貢献額・粗利水準の見通し
- SC業務のサービス業(人材関連)▲5.1億円の減少要因と今後の回復見込み
- 平均昇給率8%超の賃上げが通期売上原価・販管費に与える影響額の定量開示
- BA Intelligenceの損益分岐時期と2030年度200社目標の達成蓋然性
- BellCloud+導入席数の通期目標と中期経営計画2028での最終目標席数
- SB業務の通期計画230億円に対する成長ドライバーの内訳(通信キャリア・Horizon One等)
- シンカー×TOPPANグループ連携における店舗DXの初期導入事例数と売上規模感
- 金利上昇環境下での有利子負債削減方針とNet DER目標水準
- M&A・事業投資のパイプライン状況と投資余力
- のれん946億円の減損リスク評価に使用する前提条件の変更有無
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 36,701百万円 | +0.3% |
| └ SC業務 | 31,340百万円 | ▲0.3% |
| └ SB業務 | 5,360百万円 | +3.5% |
| 売上総利益 | 6,924百万円 | +3.3% |
| 売上総利益率 | 18.9% | +0.6pt |
| 営業利益 | 3,213百万円 | +11.2% |
| 営業利益率 | 8.7% | +0.8pt |
| 税引前利益 | 3,090百万円 | +10.9% |
| 親会社帰属四半期利益 | 2,268百万円 | +22.2% |
| 四半期包括利益 | 2,379百万円 | +32.5% |
| 基本的EPS | 30.51円 | +21.5% |
| 希薄化後EPS | 30.42円 | +21.5% |
営業利益は前年比+324百万円。売上総利益の+219百万円改善と販管費の▲121百万円減少が主因。親会社帰属利益は法人所得税費用の一過性減少(前年比+155百万円)が上乗せされ、+22.2%の二桁増益。
事業セグメント別の業績
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 税引前利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| CRM事業 | 36,675百万円 | +0.4% | 3,081百万円 | +11.1% | 8.4% |
| その他 | 26百万円 | ▲68.8% | 9百万円 | ▲37.2% | 34.6% |
- 運輸・通信業:前年比+2.6億円増。通信キャリア向けCRM業務の拡大が牽引
- 金融・保険業:同+1.2億円増。生命保険関連の需要が堅調に推移
- その他業種:同+2.6億円増。新電力サービス関連・不動産管理関連が寄与
- SB業務:同+1.8億円(+3.5%)増。通信キャリアの顧客・取引管理業務とHorizon Oneの人事・経理系業務が拡大
- その他子会社:同+3.3億円増。グループ会社の事業拡大が寄与
- サービス業:前年比▲5.1億円減。ネット関連サービスは増加も、人材関連業務の大幅減少が影響
- 製造業:同▲2.0億円減。設備機器メーカーや医薬関連を中心に減少
- 卸売・小売業:同▲1.8億円減。商品販売サービスの一部業務が減少
業績予想比の進捗率
売上収益の通期進捗率24.1%、営業利益24.7%と、基準進捗率25.0%に対して概ね想定通りの進捗。親会社帰属利益は優遇税制適用による一過性の法人所得税費用減少で26.7%と基準進捗率を上回った。現時点の進捗率は通期計画に対して順調な滑り出しと評価。
| 勘定科目 | 数値 (1Q累計) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 36,701百万円 | 152,000百万円 | 24.1% |
| 営業利益 | 3,213百万円 | 13,000百万円 | 24.7% |
| 税引前利益 | 3,090百万円 | 12,600百万円 | 24.5% |
| 親会社帰属利益 | 2,268百万円 | 8,500百万円 | 26.7% |
- CRM事業は四半期間の業績偏重は小さく、概ね均等型の収益構造。基準進捗率25.0%が目安
業績予想の変更有無
通期の連結業績予想について変更なし。2026年4月8日公表値を据え置き。
株主還元への言及
配当予想は1株当たり年間60円(中間30円・期末30円)で変更なし。連結配当性向50%を基本方針とし、利益拡大を通じた増配の実現を目指す方針。予想配当性向は52.5%。
財務状況
のれん946億円を抱える資産構造ながら、株主資本比率は43.9%(前期比+0.4pt)と改善傾向を維持。ネット有利子負債は借入金返済に充当することで前期比▲15.8億円減少し、Net DERは0.54倍へ低下。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び現金同等物 | 8,216百万円 | 前期比+14.2% |
| 資産合計 | 168,697百万円 | 前期比▲0.7% |
| └ 流動資産合計 | 29,889百万円 | 前期比+0.6% |
| └ 非流動資産合計 | 138,808百万円 | 前期比▲0.9% |
| のれん | 94,679百万円 | 前期比+0.0% |
| 親会社帰属持分 | 74,031百万円 | 前期比+0.1% |
| 有利子負債(短期借入金) | 18,100百万円 | 前期比+800百万円 |
| 有利子負債(長期借入金) | 30,089百万円 | 前期比▲1,349百万円 |
| ネット有利子負債 | 39,973百万円 | 前期比▲1,577百万円 |
| EBITDA | 5,342百万円 | 営業利益3,213+減価償却費2,129 |
決算発表と同時に出たニュース
該当なし
足許四半期中の主要発表
- 2026/06/01自治体向けにZoom Contact Centerを活用したAIコンタクトセンター運用支援サービスを開始。2031年3月末までに20自治体への導入を目指す ベルシステム24、自治体のAIコンタクトセンター化に向け、「Zoom Contact Center」を活用した運用支援サービスの販売を開始
- 2026/05/25HOL第二弾のAIチャットナビゲーター「Sherpy(仮称)」を提供開始。大手生保・エネルギー会社等で実証実験を推進 コンタクトセンター生成AI自動化ソリューション「Hybrid Operation Loop」の第二弾、複雑な問い合わせにも的確に回答するAIチャットナビゲーター「Sherpy(仮称)」を提供開始
- 2026/05/22BellCloud+/BellCloud+CXにKCS準拠のナレッジ自動生成ソリューション「Knowledge Generator」を2026年8月より連携 音声基盤クラウドサービス「BellCloud+®/BellCloud+CX®」に、KCS準拠の高品質ナレッジ自動生成ソリューション「Knowledge Generator」を連携し、通話録音データの活用領域を拡大
- 2026/05/01ライブコマース支援領域に参入。企画から効果測定まで一括支援し、千趣会「ベルメゾン・ファンミーティング」でプレ導入 ベルシステム24、ライブコマース支援領域に参入
- 2026/04/08中期経営計画2028を策定。2029年2月期に売上収益1,750億円・営業利益160億円を目指す3カ年計画を公表 中期経営計画の策定に関するお知らせ
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- SOMPOアセットマネジメント: 新規→5.19%(2026/05/21報告) - 投資一任契約および投資信託による純投資目的
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